『アベンジャーズ:カーン・ダイナスティ』は制作中止か
MCUフェーズ4から大ヴィランである征服者カーンを演じてきたジョナサン・メジャースがマーベル・スタジオから契約を解除された。米時間の2023年12月18日(月)に知人女性へのハラスメントおよび暴行事件について二つの罪状で無罪となったが、別の二つの罪状が有罪と認められたからで、複数の米メディアが報じている。
米国では判決が出る前週に被害者女性の腫れた指の画像などが流出し、ジョナサン・メジャースへの批判が強まっていた。一方で同じタイミングで、ジョナサン・メジャースが街中で白人女性から追いかけられて走って逃げまわる監視カメラ映像もリークされた。人種的にマイノリティであるジョナサン・メジャースが不利な立場に立たされていたことから、メジャースに対する同情の声もあがっていた。また、ジョナサン・メジャースが判決を不服として控訴する可能性も残されている。
一方のマーベル・スタジオは、事件発覚直後からジョナサン・メジャースが契約先の事務所から契約解除となる中で裁判の結果を見て判断するという姿勢を貫いていた。マンハッタンでの結審が言い渡された直後、マーベル・スタジオはジョナサン・メジャースの契約を解除したことが報じられている。
これに伴い、MCUではフェーズ4以降のメインヴィランであったジョナサン・メジャース演じるカーンのストーリーラインに変更が加えられると見られる。2023年11月の終わりには「アベンジャーズ」第5作目の『アベンジャーズ:カーン・ダイナスティ(原題)』の脚本家に、ドラマ『ロキ』(2021-) を手がけたマイケル・ウォルドロンが就任することが発表されていた。
だが、TheHollywoodReporterによるとマイケル・ウォルドロンは現在、『アベンジャーズ:カーン・ダイナスティ』ではなく、『アベンジャーズ5』という仮題で新しいドラフトの執筆作業に取り組んでいるという。これにより、ドラマ『ロキ』シーズン2で大きな分岐を迎えたトム・ヒドルストン演じるロキがMCUフェーズ5以降の中心人物になる可能性もある。
マーベル・スタジオとしてはカーン役をリキャストする方向も考えられる。だが、“カーン王朝”を意味する『カーン・ダイナスティ』というタイトルを取り下げたことが事実であれば、メインヴィラン自体を変更する方針を取っていると考えるのが現実的だろう。
ジョナサン・メジャースへの有罪判決を受けて、マーベル・スタジオはキャスティングや出演したキャストの不祥事についてどのような方針をとることになるのか、その点にも注目していきたい。
『アベンジャーズ5(仮題)』は2026年5月1日全米公開予定。
Source
TheHollywoodReporter
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