『ヴェノム』 スパイダーマン関連作で最高益達成へ
『ヴェノム』がいよいよ日本で公開
11月2日(金)、いよいよ映画『ヴェノム』が日本で公開される。「スパイダーマン」シリーズでおなじみのヴィラン、ヴェノムを主人公とした作品で、アメリカでは10月1日に公開されている。米Forbes誌によると、日本での公開を11月2日、中国での公開を11月9日を前に、『ヴェノム』の興行収入は5億6,500万ドル(約638億円)を窺っている。そして同作は今後、スパイダーマン関連作品の中では最高益を叩き出す可能性を孕んでいる。
中国次第では7億ドル到達も
Forbes誌のスコット・メンデルソン記者は、『ヴェノム』が日本と中国で公開されれば、全世界の興行収入は最低でも6億3,000万ドルに、中国で好成績を納めた場合には、その額は7億ドルに達する可能性もあると試算している。そして、『ヴェノム』の製作予算がたったの(?)1億ドルであったことを考慮すれば、これまでに軒並み1億ドルを超える予算をつぎ込んできた「スパイダーマン」関連の映画シリーズとしては、史上最も利益率の高い作品になるというのである。
過去の「スパイダーマン」シリーズを凌駕する利益率
これまでに製作・公開された「スパイダーマン」関連作品の予算と興行収入は以下の通りだ。(太字は最高額)
作品名 | 公開年 | 製作費 | 興行収入 | 利益率 |
---|---|---|---|---|
『スパイダーマン』 | 2002 | 1億3,900万ドル | 8億2,200万ドル | 591% |
『スパイダーマン2』 | 2004 | 2億2,000万ドル | 7億8,400万ドル | 356% |
『スパイダーマン3』 | 2007 | 2億6,000万ドル | 8億9,100万ドル | 342% |
『アメイジング・スパイダーマン』 | 2012 | 2億3,000万ドル | 7億5,800万ドル | 329% |
『アメイジング・スパイダーマン2』 | 2014 | 2億5,500万ドル | 7億0,900万ドル | 278% |
『スパイダーマン: ホームカミング』 | 2017 | 1億7,500万ドル | 8億8,000万ドル | 503% |
『ヴェノム』 | 2018 | 1億ドル | ?????ドル | ???% |
興行収入自体は『スパイダーマン3』がシリーズ最高の数字を叩き出しているが、利益率という点では、サム・ライミ監督版の第一弾『スパイダーマン』が591%と圧倒的な数字だ。MCUに合流し、原点回帰を図った『スパイダーマン: ホームカミング』(2017)は、過去のシリーズで膨らみ続けた製作費は落ち着きを見せ、興行収入、利益率は共にシリーズ第2位に。
これらの結果に対して、『ヴェノム』の製作費は1億ドルだ。メンデルソン記者が話す通り、興行収入が7億ドルに達した場合は、シリーズ最高の700%の利益率を叩き出すことになる。「最悪」のヴィランが、予算を増やし続け、ブロックバスター作品を生み出す流れを一気に止めることになるのか。日本と中国での動向にも注目しよう。
Source
Forbes