サム・ライミ監督『スパイダーマン4』に意欲 「適切な時期に」とファンに語る | VG+ (バゴプラ)

サム・ライミ監督『スパイダーマン4』に意欲 「適切な時期に」とファンに語る

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サム・ライミ『スパイダーマン4』はある?

2021年12月に米国で、2022年1月に日本で公開されたMCU映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は、ここ十数年続いてきたスーパーヒーロー映画ブームの一つの集大成となるような作品だった。MCU版スパイダーマンのトム・ホランドが主演を務め、「アメイジング・スパイダーマン」シリーズのアンドリュー・ガーフィールド、サム・ライミ監督版スパイダーマンのトビー・マグワイアがシリーズを跨いで集結したのだ。

トビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドの二人がスパイダーマンことピーター・パーカー役に復帰したことで、ファンは歓喜し、そしてその“次”について考え始めた。つまり、続編の構想がありながら途中で打ち切られたサム・ライミ監督版「スパイダーマン」と、マーク・ウェブ版「アメイジング・スパイダーマン」の続編制作が再始動するのではないかという期待が生まれたのである。

「アメイジング・スパイダーマン」の主演を務めるアンドリュー・ガーフィールドは、「アメイジング・スパイダーマン3」のオファーがあった場合、「適切だと感じられるものであれば、間違いなく受けます」と発言。続編に意欲を見せている。

一方で気になるのは、サム・ライミ監督版の『スパイダーマン4』についてだ。サム・ライミ監督は『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の直後に公開されたMCU映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022) で9年ぶりに監督に復帰。『スパイダーマン3』(2007) 以来15年ぶりにヒーロー映画を手がけた。『スパイダーマン4』への期待も高まる中、サム・ライミ監督の発言が注目を集めている。

「適切な時期に」と意欲

サム・ライミ監督は、米フィラデルフィアで3月8日から10日まで開催されているモンスターマニアコンというイベントに出席。日本時間の2024年3月10日(日)、X(旧Twitter)のあるユーザーがサム・ライミ監督と会話を交わし、同監督は『スパイダーマン4』の制作について以下のように述べたと投稿した。

私たちと同じようにあなたがそう(『スパイダーマン4』が作られると)願ってくれているというだけで可能性があります。起きるとすれば、適切な時期に、ということになるでしょう。

あくまでファンに話した内容ということだが、サム・ライミ監督自身も『スパイダーマン4』の制作を望んでいるとされている。また、アンドリュー・ガーフィールドが「適切だと感じられるものであれば」と発言したように、サム・ライミ監督も「適切な時期に」と留保をつけている。

現在、ソニーが展開するSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)では、徐々にスパイダーマンことピーター・パーカーの登場に向けて準備を進めていると思われる。最新作『マダム・ウェブ』(2024) ではスパイダーマンと関連する要素とキャラクターがここぞとばかりに登場している。

一方で、トム・ホランド主演のMCU版『スパイダーマン4』についても製作が動き出しており、マーベル・スタジオは2026年の公開を、ソニーは2025年の公開を望んでいるとの報道もある。また、2027年5月公開を予定しているMCU映画『アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ(原題)』ではマルチバースのヒーローたちが集結すると見られ、トビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドのスパイダーマンの再登場も予想されている。サム・ライミ監督の言う「適切な時期」というのは、そうした他作品の流れとぶつからない落ち着いた時期に、ということなのかもしれない。

『スパイダーマン4』は脚本が課題か

サム・ライミ監督がとビー・マグワイア版の『スパイダーマン4』について言及するのはこれが初めてではない。『スパイダーマン3』の出来に納得していなかったサム・ライミ監督は、その雪辱を晴らすために『スパイダーマン4』の制作を望んでいたが、当時の同監督は目標を高く設定したこともあり期日までに脚本を仕上げることができなかった。

そしてサム・ライミ監督はソニーに別の「スパイダーマン」シリーズの制作を進めることを許可し、そうして始まったのが「アメイジング・スパイダーマン」シリーズだったのだ。『スパイダーマン4』の制作は、サム・ライミ監督にとっては叶わなかった夢でもある。

2022年5月、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の公開時に米Roling Stoneのインタビューに答えたサム・ライミ監督は、次の「スパイダーマン」映画を作りたいかと問われ、こう答えている。

もし、素晴らしいストーリーがあれば、そうですね。私のキャラクターたちへの愛情は少しも衰えていません。もし私にストップをかけるものがあるとすれば、以前と同じ理由になるでしょう。「トビー(・マグワイア)はこれを望むか? 彼にとってエモーショナルな展開はあるか? このキャラクターに大きな葛藤が存在するか? 作品のテーマに相応しいヴィランはいるか?」。答えなければいけない疑問はたくさんあります。これに答えられるのであれば、ぜひやりたいですね。

やはり、サム・ライミ監督にとっての壁は、自分と主演を務めるトビー・マグワイアが納得いく脚本が書けるかどうかという点にあるようだ。それでも、このインタビューでサム・ライミ監督は映画界の新しいテクノロジーやアイデアに目を向けるべきであり、向上する方法は「常にある」とポジティブな姿勢を見せている。

このインタビューから約2年が経過し、サム・ライミ監督の課題は「ストーリー」から「時期」に変わったのだろうか。サム・ライミ監督が今も『スパイダーマン4』への意欲を持っているのだとすれば、実現はそう遠くないのかもしれない。

なお、時を同じくして、映画『スパイダーマン3』でサンドマン役を演じたトーマス・ヘイデン・チャーチは2024年3月1日に配信された米Comicbook.comのインタビューで、サム・ライミ監督とトビー・マグワイアが『スパイダーマン4』を撮ることを熱望した。トーマス・ヘイデン・チャーチは、自身がサンドマン役以外で他のマーベル映画にキャスティングされていないのは、『スパイダーマン4』のために「とっておかれてる」のではないかと予想しており、「実現したら素晴らしいこと」と話している。

待望のサム・ライミ監督版『スパイダーマン4』は実現するのか、続報を待とう。

サム・ライミ監督版「スパイダーマン」三部作のBlu-rayコンプリートBOXセットは発売中。

「スパイダーマン」シリーズ 4K ULTRA HD&ブルーレイ8MOVIEセットも発売中。

Source
Lukas A. Soares XRoling Stone / Comicbook.com

アンドリュー・ガーフィールドが『アメイジング・スパイダーマン3』への出演について語った内容はこちらの記事で。

【ネタバレ注意!】『マダム・ウェブ』に登場したスパイダーマンの要素の解説はこちらの記事で。

トビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドが語った『ノー・ウェイ・ホーム』出演の背景についてはこちらから。

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』ラストの解説はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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