実写版『ムーラン』出演者・俳優まとめ【リウ・イーフェイ、コン・リー、ジェット・リー……キャストの過去の出演作は?】 | VG+ (バゴプラ)

実写版『ムーラン』出演者・俳優まとめ【リウ・イーフェイ、コン・リー、ジェット・リー……キャストの過去の出演作は?】

©️Walt Disney Studios

期待高まる実写版『ムーラン』

ディズニー最新作となる実写版『ムーラン』。新型コロナウイルスの影響により公開日が延期となっているが、一方でファンの期待も高まっている。1998年に公開されたアニメ版からはいくつかの設定が変更されており、2020年バージョンにアップデートされた『ムーラン』の物語が届けられる。

実写版『ムーラン』のあらすじは、以下の記事からご覧いただける。

実写版『ムーラン』の注目ポイントの一つは、アニメ原作のキャラクターを演じた俳優たちだ。2017年に製作が報道された際には、アジア人であるムーランを白人俳優によって演じられることを懸念したファンが署名活動を行い、10万筆の署名が集まった(アニメ版の『ムーラン』でも、悪役にモンゴル民族であるフン族が据えられ、差別的な設定であると批判を受けていた)。

米ディズニーがアジアを舞台にした作品を製作するという難しさを、キャストの面においてはどのように乗り越えようとしているのだろうか。

映画『ムーラン』の出演者まとめ

リウ・イーフェイ – 劉亦菲 / ムーラン

主人公ムーランを演じるのは中国系アメリカ人俳優のリウ・イーフェイ (劉亦菲)。生まれは中国の武漢市だが、9歳の頃に母と共にアメリカに渡っている。14歳から再び中国で過ごし、演技の道に進んだ。出世作は日本でも放送された『天龍八部』(2003)で、同作で王語嫣を演じ人気を集めた。

リウ・イーフェイは主に中国の作品に出演しながら、台湾映画『五月の恋』(2004)などでもメインキャラクターを演じ、ジャッキー・チェンとジェット・リーが出演した『ドラゴン・キングダム』(2008)でハリウッドデビューを果たしている。日本ではソニー・ミュージックレコーズと契約。歌手デビューを果たし、2006年にシングルとアルバムを発売した。

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リウ・イーフェイは武術にも秀でており、『ムーラン』ではアクションシーンにも期待が高まる。政治的な面では、2019年に盛り上がりを見せた香港の「逃亡犯条例」改正案への抗議デモについて、香港警察を支持する内容をSNSに投稿。抗議デモを支持する人々から批判を浴びたリウ・イーフェイは、ディズニーのイベントへの参加を自粛、2020年にこの騒動について聞かれた際には、「とにかくセンシティブな状況なのだと思います」と回答している。

なお、リウ・イーフェイが本作で演じる主人公ムーランが、原作でどのように描かれていたのかについては、以下の記事に詳しい。様々な話題と期待が入り混じる中、リウ・イーフェイはムーランをどのように生まれ変わらせるのだろうか。

コン・リー – 鞏俐 / 魔女シャンニャン


実写版『ムーラン』のヴィラン (悪役) にあたる魔女のシャンニャンを演じるのはコン・リー (鞏俐)。中国生まれだが、シンガポール人のパートナーと結婚し、2008年にシンガポール国籍を取得している。

コン・リーのデビュー作は『紅いコーリャン』(1987)。主演映画『秋菊の物語』(1992)ではヴェネツィア国際映画祭最優秀主演女優賞を受賞している。2005年に『SAYURI』でハリウッドデビュー。2010年にはフランスから芸術文化勲章を授与されるなど、国際的な舞台で活躍を続けている。2019年に公開された中日独合同製作の『サタデー・フィクション』では主演を務め、オダギリジョー、中島歩とも共演している。

実写版『ムーラン』では、アニメ版で描写が差別的だと批判された敵キャラのフン族は登場しない (代わって柔然人が登場するが、それについては後述する)。

実写版でムーランのメインの敵となる魔女を演じるコン・リーは中国籍を離脱している他、中国政府による検閲への批判も行なっており、ムーランを演じるリウ・イーフェイとは異なる政治スタンスを持つようにも見える。“魔女”としてムーランの前に立ちはだかるシャンニャンは、コン・リーによってどのように演じられるのだろうか。

ジェット・リー – 李連杰 / 皇帝


言わずと知れた大物俳優ジェット・リー (李連杰) がアニメ版にも登場した皇帝役を演じる。ジェット・リー は1982年の『少林寺』でデビューを果たして以来、数多くのアクション映画に出演。1998年に『リーサル・ウェポン4』でハリウッドデビューを果たした。コン・リーと同じく、2009年にシンガポール国籍を取得している。

ジェット・リーといえば卓越した武術のスキルだが、元は中国武術家であり、俳優としてデビューする前には中国全国武術大会5連覇の偉業を成し遂げている。だが、2013年にはバセドウ病を患っていることを公表し、闘病生活に入っていた。その後俳優業への復帰を果たしたが、ハリウッド大作映画に出演するのは久しぶりのことだ。

アニメ版『ムーラン』では、ジェット・リーが演じる皇帝は、偉そうにムーランを”ほめてつかわす”老人だったが、実写版ではどのように演じられるのだろうか。

ザナ・タン / Xiu (ムーランの妹)


ムーランの妹であるXiuを演じるのはザナ・タン。26歳、ニュージーランド出身の若手俳優だ。16歳の時にニュージーランド映画『Matariki』(2010)でデビュー。ザナ・タンにとっては『ムーラン』が初の大作映画出演になる。

ムーランの妹はアニメ版には登場しなかったキャラクター。ムーランの心情をより繊細に描くために実写版で追加された。

ドニー・イェン (甄子丹) / タン司令官


タン司令官を演じるドニー・イェン (甄子丹) は、俳優であり、映画監督・プロデューサーとしても活躍している。広州市生まれで、現在は香港国籍。2008年から中香合作映画「イップ・マン」シリーズでブルース・リーの師匠であるイップ・マンを演じ高い評価を受けている。2015年には『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でチアルート・イムウェを演じているが、盲目という設定はドニー・イェン自身が提案して採用されたものだ。

アクション監督としての実績も豊富で、2004年にはプレイステーション2用ゲームの『鬼武者3』でオープニングムービーのアクション監督も務めている。

ドニー・イェンが『ムーラン』で演じるタン司令官は、実写版のオリジナルキャラクター。ムーランの上官という意味ではリー隊長の役割も果たすが、ムーランの味方という意味では、次に紹介するチェン・ホンフェイがその役割を果たす。

ヨソン・アン (安柚鑫) / チェン・ホンフェイ


チェン・ホンフェイを演じるのはヨアン・ソン (安柚鑫)。1992年にマカオで生まれたニュージーランド出身の俳優だ。華人とポルトガル人の混合であるマカイエンサでもある。2012年に演技を始め、より多くのチャンスを得るためにニュージーランドからオーストラリアに拠点を移す。

オーストラリアのドラマ『デッド・ラッキー』(2018)ではメインキャストを務めたが、この時、前述のザナ・タン (ムーランの妹役) と共演している。『ムーラン』では、ニュージーランド出身のアジア系俳優二人がハリウッドでは再共演を果たす。また、端役ではあるが、ヨソン・アンは映画『MEG ザ・モンスター』(2018)や『移動都市/モータル・エンジン』(2018)にも出演している。

ヨソン・アンが演じるチェン・ホンフェイも実写版オリジナルのキャラクター。ムーランの同僚で、ムーランの理解者としての役割を担う。

ジェイソン・スコット・リー (李截) / ボーリ・カーン


父の死をきっかけに復讐を誓うボーリ・カーンを演じるのはジェイソン・スコット・リー (李截)。アメリカ生まれで、ハワイと中国にルーツを持つ。『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』(1989)のチンピラ役など、80年代までは端役が多かったが、1993年に『ドラゴン/ブルース・リー物語』でブルース・リー役で主演。世界にその名を知らしめた。

ディズニー作品では1967年のアニメ版を実写化した『ジャングル・ブック』(1994)に主演。『ジャングル・ブック』は2016年にリメイクされたが、今度はジェイソン・スコット・リーがアニメを元にした実写版『ムーラン』に出演することになった。また、ディズニーアニメ『リロ・アンド・スティッチ』(2003)では、ナニの恋人のデイヴィッドの声を担当している。

ジェイソン・スコット・リーが演じるボーリ・カーンは、アニメ版のフン族の頭であるシャン・ユーを土台にしたキャラクターだ。実写版のボーリ・カーンは、フン族と同じくモンゴル高原にルーツを持つ柔然人という設定になっている。前述の通り、アニメ版『ムーラン』ではフン族の描き方が差別的だとする批判が起きた歴史がある。実写版の指揮をとったニキ・カーロ監督はどのようにシャン・ユーを描き直すのだろうか。

以上が実写版『ムーラン』に登場する主なキャストたちだ。アジア系の俳優で揃えながらも、多様なルーツを持つ面々が揃っている。2020年にアップデートされた『ムーラン』はどのような物語を紡ぎ出してくれるのだろうか。

実写版『ムーラン』のあらすじとみどころ、アニメ版との比較は以下の記事に詳しい。

クリスティーナ・アギレラと城南海が歌う主題歌と音楽については、以下の記事から。

ディズニー最新作、映画『ムーラン』は近日公開予定。

『ムーラン』公式サイト

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