MCUは今後の10年を計画
マーベル・スタジオが展開するMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)は、2032年までの計画を練っているようだ。MCUは独立したヒーロー映画同士が世界観を共有し、相乗効果をもたらすことで絶え間なくヒット作を生み出してきた。シリーズ第1作目の『アイアンマン』(2008) 公開から14年が経過した2022年、マーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギがその未来について明かした。
アメリカで開催されているシネマコンに登場したケヴィン・ファイギは、ディズニーのプレゼンテーションに登場し、MCUの今後10年のプランを構想していると話した。米ScreenRantをはじめとする複数のメディアが報じている。これは単に商業的な計画というわけではなく、MCUのストーリーラインに関するもので、フェーズ3までの「インフィニティ・サーガ」から新しい作品にかけて移行を続ける新旧のキャラが含まれているという。
現在、MCUで公開日とタイトルが確定している最後の作品は、2023年7月28日(金)公開の『ザ・マーベルズ(原題)』まで。以降も『ファンタスティック・フォー(原題)』に『ブレイド(原題)』、「キャプテン・アメリカ」シリーズの第4作目や『シャン・チー:テンリングスの伝説』(2021) の続編も製作が決定しているが、公開時期は未定だ。また、好調のドラマシリーズに加え、『ホワット・イフ…?』シーズン2や『スパイダーマン:フレッシュマン・イヤー(原題)』といったアニメシリーズも控えている。
4月上旬に開催されたサンズ国際映画祭では、フェーズ3までMCUで監督・制作を務めていたルッソ兄弟のジョー・ルッソ監督が、ケヴィン・ファイギが率いるMCUの強みは「計画がないところ」と発言して話題を呼んでいた。『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』(2018)、『アベンジャーズ:エンドゲーム』(2019) を手掛けたルッソ監督は、実際には計画はなく、映画が成功するたびに次に進む道が決めていったという旨の話をしていたのだ。
今回のケヴィン・ファイギの発言は、このジョー・ルッソ監督の発言を覆すものになる。マルチバース要素やタイムラインの混乱という新たな要素がもたらされたフェーズ4以降のMCUでは、長期的な計画を基に製作を進めていくようだ。
なお、ジョー・ルッソ監督は2021年11月にトム・ホランドが演じるスパイダーマンについて、「ロバート・ダウニーがマーベルで担っていた役割を担っている」「(人々の)お気に入りのキャラクターであり、多くの意味でマーベルの魂」と発言。翌月にはこの件について聞かれたトム・ホランドが、MCUの「顔役」とされることを否定している。
確かに、MCUフェーズ4においては多様な登場人物達が魅力的なユニバースを作り出している印象がある。フェーズ4はどこで一区切りとなるのか、「アベンジャーズ」シリーズはまた製作されることはあるのか、進行中という今後10年の計画に引き続き注目したい。
2022年に公開されるMCU映画は以下の通り。
『ソー:ラブ&サンダー』7月8日(金)公開
『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー(原題)』11月11日(金)米公開
2023年に公開される予定のMCU映画は以下の通り。米時間2022年4月29日(金)には『ザ・マーベルズ』と『アントマン&ワスプ:クアントゥマニア』の公開日が入れ替わることが発表された。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3(原題)』5月5日米公開
『ザ・マーベルズ(原題)』7月28日米公開
最新作『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は2022年5月4日(水・祝)日本公開。
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』公式サイト
Source
ScreenRant
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