ネタバレ考察『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』ブルーに何があった? 『炎の王国』ラストからの道のり | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ考察『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』ブルーに何があった? 『炎の王国』ラストからの道のり

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「ジュラシック・ワールド」三部作完結

映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』が2022年7月29日(金) より日本で公開された。パンデミックによる公開延期を経て、前作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018) 以来4年ぶりの新作に新作にして、三部作の完結編となる本作。全世界で興行収入9億5,000万ドル超の大ヒットを記録している。

今回は、『ジュラシック・ワールド』(2015) から新三部作の全作品に登場しているヴェロキラプトルのブルーに注目してみよう。『新たなる王国』では子どものベータと共に登場したブルー。「ジュラシック・パーク」シリーズには存在しなかった“恐竜側”のキーキャラクターは、『新たなる支配者』でも重要な役割を果たした。

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ネタバレ注意
以下の内容は、映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』の内容および結末に関するネタバレを含みます。

ブルーのこれまで

第一作目『ジュラシック・ワールド』で初登場を果たしたブルーは、オーウェンに飼育された四頭のヴェロキラプトルの一匹だった。オーウェンの指示を理解することができる四姉妹は対インドミナス・レックス戦で活躍を見せるも、ブルーを残して姉妹たちは殺されてしまう。島から離れるオーウェンはブルーに自由に生きるよう告げ、ブルーは島の自然の中に去っていった。

続編『ジュラシック・ワールド/炎の王国』では、3年後を舞台に旧ジュラシック・ワールドで野生の恐竜として生きる姿を見せた。火山の噴火から恐竜たちを救うために戻ってきたオーウェンと再会を果たしたブルーだったが、傭兵たちに捕らえられ、恐竜の闇オークションが開催されるロックウッドの屋敷へと連れて行かれる。

『炎の王国』では、クローン人間だったことが明らかになるメイジーが、研究施設でオーウェンが幼いブルーを調教する映像を目撃。オーウェンとの絆が改めて強調されると、ブルーは遺伝子組み換え恐竜でラプトルの“上位互換”であるインドラプトルとの戦いに挑む。インドラプトルを倒した後、ブルーはラストでオーウェンから「安全な場所に連れていく」と誘われるが、ケージを見てそれを拒否し、『ジュラシック・ワールド』のラストと同じように自然の中へ去っていった。

『新たなる支配者』の監督を務めたコリン・トレヴォロウは、米Varietyのインタビューでこのラストについて「クリス・プラットとブルーのラストは特別なものだった」と振り返っている。そんなラストを経て迎えた『新たなる支配者』では意外な展開が待っていた。

『新たなる支配者』のブルー

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』のブルーは、北カリフォルニアに位置するシエラネバダの麓に棲息している。オーウェン、クレア、メイジーが共に暮らす山小屋のすぐ近くだ。気になるのは、ブルーがオーウェンの近くに住んでいるのか、オーウェンがブルーの近くに住むことを選んだのかということ。

『炎の王国』のラストでブルーとオーウェンが別れたロックウッドの屋敷は、具体的な場所は不明だが、同じく北カリフォルニアに位置している。一方で、オーウェンたちが暮らす山小屋は『炎の王国』の冒頭でオーウェンが自ら建てていた家だと思われる。つまり、オーウェンとブルーが別れた場所は、元々オーウェンが暮らそうとしていた場所に近かったものと思われる。偶然がふたりを引き合わせたのだろう。

そして『新たなる支配者』でのブルーは、自身の子どもであるベータを連れている。この新展開について、英ユニバーサル・ピクチャーズが公開した動画内でオーウェンを演じるクリス・プラットはこう解説している。

オーウェンは(ブルーと)似た道を通ってきました。今、彼には責任があり、自分のことを越えて考えるべき存在がいるのです。

オーウェンはメイジーを保護する“親”になり、同時にブルーもベータの親になった。守るべき存在ができたという意味で、オーウェンとブルーは同じ道のりを歩んでいるのだ。

ベータとメイジー

そして、ベータとメイジーは共にバイオシン社が差し向けた密猟者にさらわれてしまう。オーウェンはブルーにベータを連れ戻すと約束をして、『新たなる支配者』でのブルーはほとんどお役御免となる。だが、その後劇中ではヘンリー・ウー博士からブルーに関する重要な事実が語られる。

それは、ブルーがオオトカゲ科のDNAを組み込んだ影響を受けて単体で生殖ができる身体になっていたことだ。つまり、ブルーはひとりでベータを妊娠し産んだのだ。そして、ベータと同じ方法で産まれたのがメイジーだった。

メイジーはベンジャミン・ロックウッドが娘の代わりに生み出したクローン人間だと思われていたが、実はベンジャミンの娘で遺伝学者のシャーロットが自らの体内に宿して産んだクローンの娘だったのだ。オーウェンとブルーが対比になっているとすれば、メイジーとベータの存在もまた対比になっている。この設定について、コリン・トレヴォロウ監督は米CBRのインタビューでこう話している。

メイジーは彼女を恋しく思っているどこかの男によって作られたわけではないということが、とても重要でした。メイジーは母親によって作られたのであり、その母親はブルーがそうしたように、母親が自分だけで作った存在なのです。

クレアの扱いと合わせて、母性神話に依ったストーリーになっているところは気になるが、製作陣がブルーとベータを人間たちが置かれた状況に重ね合わせて描いていることは確かだ。留意したい点は、オーウェンとブルー、メイジーとベータが心を通わせても、人間と恐竜が共に暮らすという流れにはならないということ。ありきたりな夢物語ではない、適度な距離感を保った“共存”の描写が『新たなる支配者』の特徴だと言える。

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』のラストでは、ベータがブルーの元に戻ると、ブルーはこれまでの前二作と同様にまた自然へと帰っていく。しかし、今回は一度戻ってきて礼を言うようにオーウェンの顔を見つめる。この後打ち出される共存というテーマと重なる展開だ。

シリーズで唯一人間と近い立場の恐竜として描かれたブルー。今回も生き延びたブルーには、続編やスピンオフでの登場にも期待したいところ。なお、人間に作られた第一作目のインドミナス・レックスや第二作目のインドラプトルも、ブルーのように単為生殖ができる可能性もなきにしもあらず。『新たなる支配者』で追加されたブルーの新設定は、あの凶暴な恐竜たちが人間の手によってではなく自然の力でカムバックを果たす道筋も作り出したと言える。

三部作は完結したが、プロデューサーが「やりたいことはもっとある」と話す「ジュラシック・ワールド」シリーズ。今後の展開に期待しよう。

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映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』は2022年7月29日(金) より劇場公開。

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』公式サイト

Source
Variety / Universal Pictures UK / CBR

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』エンディングのネタバレ解説はこちらから。

【ネタバレ注意】第1作目以来の登場となったルイス・ドジスンの30年間はこちらの記事で。

メイジー役のイザベラ・サーモンが語った今後についてはこちらの記事で。

日本で目撃された恐竜の情報はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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