『ジョーカー』ホアキン・フェニックスがアーサーの幼少期を語る——なぜ彼は地下鉄で〇〇しなかったのか

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映画『ジョーカー』が公開

トッド・フィリップス監督、ホアキン・フェニックス主演で「バットマン」シリーズのスーパーヴィラン・ジョーカーのオリジンを描く『ジョーカー』が大ヒットを記録している。全米では週末の三日間で100億円に迫る興行収入を記録し、日本でも週末興行成績で第1位を獲得した。

映画『ジョーカー』は、ホアキン・フェニックス演じる孤独な主人公・アーサーが狂気と混沌の象徴であるジョーカーへと変貌していく姿を描いた作品。第76回ヴェネツィア国際映画祭では金獅子賞を受賞するなど、高い評価を受けている。

ホアキン・フェニックス、アーサーを語る

映画『ジョーカー』では、初めて“悪のカリスマ”ジョーカーの生い立ちやバックグラウンドが描かれた。一方で、様々な解釈が可能な演出に、SNS上では議論が絶えない状況が続いている。そんな中、ジョーカーことアーサーを演じたホアキン・フェニックス自身が、アーサーの幼少期について語っている。

ネタバレ注意
以下の内容は、映画『ジョーカー』の内容に関するネタバレを含みます。

『ジョーカー』の脚本を読んで…

ホアキン・フェニックスは、GamesRadar+とTotal Filmのインタビューで、彼が最初に『ジョーカー』の脚本を読んだ時のことを以下のように回想している。

脚本を読んだ時に、(アーサーには) PTSD (心的外傷後ストレス障害) の特徴があると思いました。彼が幼少期に心的外傷 (トラウマ) を受けたということは事実でしょう。

それからリサーチを行い、PTSDが人々にどのような影響を与えるのか、そうした人々にとって世界はどのように見えているのかという点を理解しようとしました。

アーサーは非常に敏感な状態にあって、あらゆる場所で脅威を探し出し、見つけてしまうのです。この設定は、私にとって (アーサーを演じる上で) 大事な基礎となった部分でした。

映画『ジョーカー』の特徴は、どこまでが事実で、どこからがアーサーの妄想かという境界線が曖昧になっていく点だが、ホアキン・フェニックスは、過去に彼が受けた虐待については実際に起きた出来事だと指摘している。

そしてアーサーは、母親の恋人から虐待を受けた幼少期のトラウマにより、常に何かに怯えながら生活しているというのだ。トッド・フィリップス監督が『ジョーカー』の脚本執筆にあたって参考にしたというロバート・デ・ニーロ主演の『タクシードライバー』でも、主人公のトラヴィスはベトナム戦争で受けた心的外傷からPTSDを患っている。だが、彼らには救いの手が差し伸べられるわけではなく、徐々に加害者の側に身を置くようになっていく。

アーサーはなぜ地下鉄でハラスメントを止めなかったのか

ホアキン・フェニックスは、アーサーが大人になっても子どものような視点で生活をしていると説明する。それを端的に表しているのが、地下鉄で3人の男が女性にハラスメントを行うシーンだという。

アーサーはこの出来事に介入しようとしません。なぜならアーサーには彼らが (女性を) からかっている理由を理解できないからです。彼らを不思議そうに見ているんです。「それが女性との接し方なのかな」と。アーサーは極度に孤立した状態で生きてきたため、そのような場面に出くわしたこともなかったのです。私が脚本でこの場面を読んだ時、彼は明らかに子どものようでした。

アーサーにはほとんどセリフがないこのシーンだが、彼はこの状況自体を理解していなかったのだと言う。『ジョーカー』では、アーサーだけがコメディアンのネタを理解できないというシーンも登場する。ホアキン・フェニックスが例に挙げた地下鉄の場面も、3人の男が“孤立・乖離”をテーマにした「Send In Clowns」を歌っていることから、アーサーが社会との断絶・孤立を深めていくシーンだったということが分かる。

今後の展開は…?

また、ホアキン・フェニックスは、後にジョーカーとなるアーサーについて「彼はヴィランですからね。脚本を読んだ時には好きじゃないところがたくさんあって、こんな映画作れるのかな、と思いましたよ」とも述べており、あくまでもヴィランとなる存在としてジョーカーを演じていたようだ。一方で、このインタビューの最後には、今後アーサーを演じる可能性について「正直に言うと、まだ撮影できればと思っています。可能性は無限ですからね」と述べ、今後の展開にも含みを持たせた。

映画『ジョーカー』は2019年10月4日(金)より全国でロードショー。

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