「MCUにおけるヒーローとヴィランの違い」マーベル・スタジオ社長ケヴィン・ファイギが語る | VG+ (バゴプラ)

「MCUにおけるヒーローとヴィランの違い」マーベル・スタジオ社長ケヴィン・ファイギが語る

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ヒーローとヴィランの違いとは?

今やヒーロー映画の代名詞となりつつあるMCU (マーベル・シネマティック・ユニバース) が『アイアンマン』(2008) で始動してから10年以上が経過する。MCUは映画本編と同様に重要なドラマシリーズが『ワンダヴィジョン』(2021) からスタートし、フェーズ4に突入。改めてヒーローの在り方に焦点を当て、再び大きな転換期を迎えている。

近年のMCUでは、街を巻き込んだ戦いを繰り広げるスーパーヒーローが非難を受ける場面が度々登場する。一方で、『ブラックパンサー』(2018) におけるキルモンガーや『アントマン&ワスプ』(2018) におけるゴーストなど、それぞれの事情や信念を持ったヴィランも見られるようになった。”正義”が立場によって異なるのだとすれば、ヒーローとヴィランを分けるものとは、一体何なのだろうか。

ケヴィン・ファイギの“ヒーローとヴィランの定義”

マーベル・エンターテインメントのCCO (チーフ・クリエイティブ・オフィサー) を務め、マーベル・スタジオの社長でもあるケヴィン・ファイギが、この問いに一つの答えを提示した。ケヴィン・ファイギは、米The Undefeatedのインタビューに、2021年3月より配信を開始した『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』の製作陣および出演者と共に出演。同作では「誰が力を持っており、誰が力を持つべきで、誰が力を与えているのか」というテーマが扱われていることを紹介した上で、「MCUにおけるヒーローとヴィランの違い」について、以下のように語っている。

マーベルのヒーローたちをスーパーヒーローたらしめているのは、“パワー”そのものではありません。責任を伴って力を行使すること、または可能な限り責任を持って力を使うことです。

私たちの物語 (MCU) において、ヒーローとヴィランの違いを考えるなら、ヒーローは“パワー”を押しつけられたり、事故などにより偶然パワーを得たりした人々です。もしくは、スティーブ・ロジャースのように何かを乗り越えるための“手段”としてパワーを得る場合もあります。

一方、ヴィランは積極的に“パワー”を追い求め、渇望する人々です。

パワーを“権力”などと言い換えると、現実社会にも通じるものがあるのではないだろうか。手段の一つであるはずの力 (暴力)を唯一の道だと考え、積極的に欲するようになった時、人はヴィランになる——MCU作品に通底しているのはそんな信念だ。

では、ロキは? サノスは? ジョン・ウォーカーは?

ヒーローとヴィランと分けるこの考え方を、各作品の各キャラクターに当てはめて考えると、製作陣がそれぞれの登場人物に与えた役割というものが見えてくるかもしれない。

Source
The Undefeated

ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のヴィラン候補はこちらから。

『ジョーカー』のトッド・フィリップス監督は「ヴィランが生まれる場所」について語っている

 

VG+編集部

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