『バック・トゥ・ザ・フューチャー 4』orリメイクは? 監督・出演者の発言から続編製作の可能性を読み解く。 | VG+ (バゴプラ)

『バック・トゥ・ザ・フューチャー 4』orリメイクは? 監督・出演者の発言から続編製作の可能性を読み解く。

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『バック・トゥ・ザ・フューチャー』三部作、その後は?

SF映画の金字塔として語り継がれる「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ。“デロリアン”を改造したタイムマシーンで過去と未来を飛び回り、登場人物たちの“その後”に影響を与えるという設定は後世の多くの作品に影響を与えた。

第1作目『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が公開されたのは1985年。社会現象になるまでの大ヒットを記録し、1989年に『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』、1990年に完結編となる『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』が公開された。
実は、ロバート・ゼメキス監督は第1作目の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が公開された時点では、続編について構想は持っていなかった。大ヒットを受けて続編製作の話が持ち上がると、次の展開が固定されてしまう第1作目の“終わらせ方”を後悔したという。

一方で、三部作の完結編として製作された『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』のエンディングについては、映画評論家からも高い評価を受けている。いくらでもストーリーを展開できるタイムスリップものにおいて、明確にシリーズの終わりを提示することは勇気の要ることだ。映画批評家のキム・ニューマンは、Empire誌において、誰もが「これで終わり」と納得できるエンディングと『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』のラストを絶賛した。

『PART4』とリメイクについて、ロバート・ゼメキス監督は…

そんな映画界を代表するトリロジー (三部作) となった「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズだが、『PART4』やリメイクが製作されることはないのだろうか。『PART3』公開から30年以上が経過するが、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の『PART4』とリメイクについては度々話題にあがっている。

だが、ロバート・ゼメキス監督は続編やリメイク製作の可能性を徹底的に否定してきた。それに、ユニバーサルは1984年、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズの製作前に、ロバート・ゼメキス監督と共同脚本を手がけたボブ・ゲイルが生きている限りは、二人の許可がなければ関連作品を製作できないという契約を結んでいる。

本当に続編やリメイク製作の可能性はないのだろうか。劇中で描かれた“未来”が実際に到来した2015年7月、ロバート・デメキス監督は英Telegraphに『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のリメイクについて聞かれ、「私とボブ (脚本のボブ・ゲイル) が生きている間は無理です」答えている。そしてその理由について、以下のように話している。

私にとっては許しがたいことです。非常にいい映画でしたから。『市民ケーン』(1941)をリメイクしよう、と言うようなものですよ。誰がケーンを演じるというのですか。それは愚かなことで、正気の沙汰ではありません。誰がそんなことをできるでしょう。

ロバート・ゼメキス監督は『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART4』の製作を否定する理由として、三部作が完璧だったこと、『PART3』で綺麗に完結したことを、繰り返し述べてきた。上記のインタビューでは続編ではなく、“リメイク”の可能性すらも否定している。現代の俳優で作り直したとしても、マーティ・マクフライやドクといったキャラクターのイメージを毀損する可能性がある以上は、リメイク製作は難しそうだ。

では、マーティを演じたマイケル・J・フォックスとドクを演じたクリストファー・ロイド抜きで異なる「バック・トゥ・ザ・フューチャー」フランチャイズ作品を作るという案はどうだろうか。こうした案について、ロバート・ゼメキス監督は以下のように語っている。

マイケル・J・フォックス抜きで新たな「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を作るという発想は、こう言っているようなものです。「夕食にステーキを作ってあげますね。でも牛は置いておきますよ」ってね。

ドク役のクリストファー・ロイドは…

出演者は『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART4』の製作についてどのように考えているのだろうか。2015年10月、ドク役を演じたクリストファー・ロイドは米USA TODAYに『PART4』はオリジナルキャストが再集結し、語るに値するストーリーが用意されるならば出演を考えると述べている。

続編がオリジナルを裏切ってしまう可能性というのは常にあります。続編はISISや気候変動といった喫緊の問題に対応したものでなければなりません。それがどういうのもになるかは分かりませんが。

クリストファー・ロイドは2018年7月にも米Phoenix New Timesに「ロバート・ゼメキス監督とボブ・ゲイルが喜んでやるというなら」という前提で、続編への出演には「喜んでやりますよ。4作目には出たいですね。あの三部作のようにストーリーを広げられる見事なアイデアがあるならね」と話している。

ディープフェイク騒動でトム・ホランドは…

ファンも続編を待ち望んでいる。2018年11月に米Hollywood Reporterが発表したアンケート結果では、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズが最も続編製作が期待されている映画となった。だが、この結果を受けてもロバート・ゼメキス監督は米Yahoo!に以下のように話している。

ファンの皆さんは本当にこの映画好きで、可能であればもっと観たいと言っているんでしょうね。でも、それが起こり得ないってことは皆さんもわかっていますよ。

ロバート・ゼメキス監督とボブ・ゲイルの決意は固い。そんな状況に痺れを切らして (?) ファンがAIを用いた合成技術・ディープフェイクを利用したある映像を2020年2月に公開し、大きな話題を呼んだ。

この動画は第1作目『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の映像にディープフェイクを用いて、ドクの顔をロバート・ダウニー・Jr.に、マーティの顔をトム・ホランドに差し替えたもの。全く違和感のない出来に仕上がり、トム・ホランドもこの映像を非常に気に入っていた。

この直後にBBC Radio 1に出演したトム・ホランドは、司会者から「(「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の) リメイクを作るにあたって新しいマーティが必要だとエージェントから言われたらどうしますか」と聞かれ、以下のように答えている。

そうしたリメイクについての話がなかったと言えば嘘になります。でも、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は最も完璧な作品の一つです。あれより良いものをつくることはできないでしょう。

多くの人々が『PART4』とリメイクの製作を待ち望みながらも、その“出来の良さ”から手をつけることが許されていない映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ。

ファンにとっては残念なことだが、作り手にとっては新たなタイムスリップもののクラシックを作り出すことが期待されているとも言える。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズを完結させたロバート・ゼメキス監督は、そのわずか4年後に『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994)で第67回アカデミー賞作品賞および監督賞を受賞する名作を生み出したのだから。

なお、2010年に発売されたゲーム『Back to the Future: The Game』は、映画の後日談を描いた内容になっており、ボブ・ゲイルが監修を担当している。ドクやジェニファーはオリジナルの俳優が声をあてており、現時点で唯一“続編”と言える作品になっている。映画という形ではないが、『PART3』のその後が気になっている方はプレーしてみるといいだろう。

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映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズは、3作品をまとめた30周年記念トリロジー版Blu–rayボックスが発売中。

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第1作目『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に出演したキャストのその後と現在、吹き替え俳優については以下の記事から。

同作で流れた音楽の解説は以下の記事から。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が持つ意外な記録については以下の記事から。

Source
Empire / Telegraph / USA TODAY / Phoenix New Times / Hollywood Reporter / Yahoo! / BBC Radio 1

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