『デトロイト ビカム ヒューマン』が2018年に受賞した賞は…? | VG+ (バゴプラ)

『デトロイト ビカム ヒューマン』が2018年に受賞した賞は…?

via: Quantic Dream ©Quantic Dream - 2015

『デトロイト ビカム ヒューマン』が受賞/ノミネートされたアワードは?

おなじみのコンセプトを独自の手法で表現

『デトロイト ビカム ヒューマン』(2018) の登場は、ゲーム業界に、延いてはSF界に一石を投じる結果を生んだ。同作は、“アンドロイドが自我を持つ”というSF作品ではおなじみのコンセプトをゲームならでは手法で描いてみせた。プレイヤーの選択次第で無数のシナリオが展開される“オープンシナリオ・アドベンチャー”というジャンルを最大限に活用し、アンドロイドと人間が共存する未来の様々な可能性を提示したのだ。

2018年を代表する作品に

『デトロイト ビカム ヒューマン』は、発売から半年が経過した2018年12月に累計売上200万本を達成。2018年のSF界で最も注目された作品の一つになった。今回は、そんな『デトロイト ビカム ヒューマン』に贈られた栄誉を振り返りたい。同作は発売年の2018年に、どのような賞にノミネートされ、受賞を果たしたのだろうか。

『デトロイト ビカム ヒューマン』が受賞した/ノミネートされた賞

Pingアワード “据置ゲーム部門” “ベストグラフィック部門” “グランプリ”

『デトロイト ビカム ヒューマン』の開発を手がけたのは、フランスに拠点をおくクアンティック・ドリーム社。フランスの国産ゲームを対象としたPingアワードでは、同作は“据置ゲーム部門”、“ベストグラフィック部門”、“最優秀脚本”、“ベストサウンドトラック”、そして、“グランプリ”の計5部門にノミネートされた。同作はこの内、“据置ゲーム部門”“ベストグラフィック部門”、そして見事“グランプリ”を獲得。2018年最高の“フランスゲーム”としての地位を得ることになった。

ゴールデンジョイスティックアワード “ベスト・パフォーマー賞” “ベスト・ストリーマー/ブロードキャスター賞”

1983年から続く歴史あるゴールデンジョイスティックアワードでは、プレイステーション・ゲーム・オブ・ザ・イヤーにノミネート。同賞は『ゴッド・オブ・ウォー』に譲ったが、『デトロイト ビカム ヒューマン』のコナー役を演じたブライアン・デッカートが“ベスト・パフォーマー賞”を受賞。更に、妻のアメリアと共に取り組んでいるTwitchでのゲーム実況が評価され、“ベスト・ストリーマー/ブロードキャスター賞”も受賞した。“コナー・アーミー”と呼ばれる彼らのチャンネル登録者数は、2018年末に25万人を突破している。

Les étoiles du Parisien “ベスト・ビデオゲーム・オブ・2018”

『デトロイト ビカム ヒューマン』が受賞した一風変わったアワードは、フランス紙のル・パリジャンが主催する Les étoiles du Parisien (パリの星たち)。舞台作品や歌手、映画等を対象とした同アワードにて、“ベスト・ビデオゲーム・オブ・2018”に選ばれた。パリカルチャーを代表する28の受賞者に選ばれたのだから、前述のPingアワードも含め、フランスがどれだけ『デトロイト ビカム ヒューマン』という作品を大切に想っているかが分かる。

オーストラリアン・ゲーム・アワード “RPG・オブ・ザ・イヤー”

記念すべきオーストラリア初のゲームアワード、オーストラリアン・ゲーム・アワードには、3部門でノミネートを果たした。ノミネートされた“RPG・オブ・ザ・イヤー”、“アクション/アドベンチャー・オブ・ザ・イヤー”、そして“ゲーム・オブ・ザ・イヤー”の内、“RPG・オブ・ザ・イヤー”を受賞。ジャンルとしてはアクション・アドベンチャーに分類される『デトロイト ビカム ヒューマン』だが、『アサシン クリード オデッセイ』、『ポケットモンスター Let’s Goe! ピカチュウ/Let’s Goe! イーブイ』を破っての受賞となった。

The Game Awards 3部門ノミネート

ここからは、ノミネートされたものの、惜しくも受賞を逃したアワードをご紹介する。世界最大のゲームアワードの一つ、The Game Awardsでは、3部門にノミネート。ストーリーを対象とした“ベスト・ナラティブ賞”、ゲームにおける革新性を対象にした“ベスト・ゲームディレクション賞”にノミネートされた他、コナー役のブライアン・デッカートがベスト・パフォーマンス賞にノミネートされている。

TIGAアワード 3部門ノミネート

イギリスの業界団体TIGAが2001年から主催しているTIGAアワードには、“ベスト・アクション&アドベンチャー・ゲーム”、“ベスト・オーディオ・デザイン”、“ベスト・ソーシャル・ゲーム”の3部門でノミネート。“ベスト・ソーシャル・ゲーム”には『New みんなのゴルフ』(2017)もノミネートされている。『デトロイト ビカム ヒューマン』は一人用ゲームだが、世界中のユーザーがどのような選択肢を選んだのか、統計を見て楽しむこともできる。『デトロイト ビカム ヒューマン』はその革新性から、幅広いジャンルの賞にノミネートされていたのだ。

Gamers’ Choiceアワード 4部門ノミネート

ゲーマーの投票で選ばれるGamers’ Choiceアワードでは、“ファン・フェイバリット・シングル・ゲーミング・エクスペリエンス”にノミネート。一人プレーのゲームを対象とした賞となっており、TIGAアワードでノミネートされた“ベスト・ソーシャル・ゲーム”とは、正反対の性格の賞だ。
更に、“ファン・フェイバリット・キャラクター・オブ・ザ・イヤー”に主人公のコナーが、男性声優を対象とした“ファン・フェイバリット・メール・ボイス・アクター”にコナー役のブライアン・デッカートとマーカス役のジェシー・ウィリアムズが、女性声優を対象とした“ファン・フェイバリット・フィメール・ボイス・アクター”にはカーラ役のヴァロリー・カリーが揃ってノミネートされた。声だけでなくモーションキャプチャーも務めた声優陣に人気が集まったという点も、『デトロイト ビカム ヒューマン』の特徴であった。

以上が、『デトロイト ビカム ヒューマン』が2018年に受賞/ノミネートされた主な賞だ。2019年からは、2018年発表の作品を対象に、SF最高賞の一つであるネビュラ賞でもゲーム・ライティング部門が新設される。同作はSFアワードでもノミネートおよび受賞を果たすのか、こちらも要注目だ。

Source
Australian Games Awards / TIGA / Le Parisien / Ping Awards / Gemes Rader+ / Gemers’ Choice Awards / The Game Awards

VG+編集部

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