ネタバレ解説!『ワンダヴィジョン』第4話 『ソー』との繋がり、ジミー・ウーの台詞、ジミヘンの曲の意味は? あらすじ・音楽・考察 | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ解説!『ワンダヴィジョン』第4話 『ソー』との繋がり、ジミー・ウーの台詞、ジミヘンの曲の意味は? あらすじ・音楽・考察

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『ワンダヴィジョン』第4話を徹底解説

2021年1月15日(金)よりDisney+で配信を開始したドラマ『ワンダヴィジョン』は、毎週新たなエピソードを更新。1月29日(金)には第4話の配信を開始した。一つの時代の終焉を示した映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019) のその後を描くという触れ込みでMCU最新作として公開された『ワンダヴィジョン』は、第3話までに数多くの謎を散りばめながら進行してきた。

ドラマという形式を利用して視聴者に“考察させる”『ワンダヴィジョン』の戦略については、こちらの記事をチェックして頂きたい。

今回は、『ワンダヴィジョン』全9話の折り返し地点となる第4話のあらすじとネタバレ解説をお届けしよう。次々と真実が明らかになった各シーンで提示されていたメッセージを徹底解説していく。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ワンダヴィジョン』第4話までの内容に関するネタバレを含みます。

『ワンダヴィジョン』第4話のあらすじ&ネタバレ解説

ジェラルディンの意外な正体

『ワンダヴィジョン』第4話「番組を中断します」は、そのタイトル通りの急展開を迎える。前回までのあらすじでは、ラジオから聞こえてきたジミー・ウー捜査官とジェラルディンにスポットライトが当てられる。冒頭、ジェラルディンが映し出される場面で子どもと女性の声が聞こえるが、この会話にピンときた方も多いだろう。最後に「おチビ中尉」というフレーズが入っている通り、『キャプテン・マーベル』(2019) での台詞が流れている。

そう、ジェラルディンの正体は、90年代を舞台にした『キャプテン・マーベル』で11歳だったモニカ・ランボーだったのだ。モニカはキャプテン・マーベルことキャロルとは「キャロルおばさん」「おチビ中尉」と呼び合う中で、キャプテン・マーベルのスーツをデザインした少女でもある。原作コミックでは2代目キャプテン・マーベルを名乗り、後に“スペクトラム”というヒーローに転身する。

衝撃の事実はそれだけではない。モニカはあのデシメーション (サノスの指パッチンによる大量殺戮) で姿を消していた人々の一人で、当時は母マリアの癌の手術に付き添っていたようだ。マリアはキャロルの空軍時代からの友人で、『キャプテン・マーベル』でも大いに活躍した人物だ。『エンドゲーム』でのアベンジャーズの戦いによって復活したモニカだったが、デシメーションで人々が消えていたのは5年間。モニカが戻った時には母親は癌が再発し亡くなった後だった。

急激にMCU正史と繋がり始める『ワンダヴィジョン』。では、モニカはなぜワンダとヴィジョンの世界に入り込むことになったのだろうか。

ソードの任務が明らかに

次に映し出されるのは“知覚兵器観察対応局”=SWORD=ソードの基地だ。やはり、第1話から登場していたあの剣の紋章は、S.W.O.R.D.のものだったようだ。ソードの職員だというモニカは、ヘイワード長官と落ち合う。モニカは大尉の位にあるようで、キャロルと同じく“キャプテン”と呼ばれている。

指パッチンの5年間が世界に残した傷跡は大きいようで、パイロットたちは精神的にもダメージを受けており、現在のソードではロボットやAI、ナノテックが任務に活用されている。「観察」が任務だったらしいソードは、今や様々な宇宙からの脅威に対応するために、兵器を作り出す組織となったようだ。宇宙からの脅威を主張するヘイワード長官に対し、モニカは「同志もいる」と発言する。親しかったキャプテン・マーベルを念頭に置いての発言だろう。

そして、ソードは、モニカの母マリア・ランボーが創り上げた組織だという。母マリアが決めていた職員復帰の手順に従い、モニカは地上任務から職場に復帰することになる。マリアはモニカが戻ると信じ、その日のためにプロトコルを設定していたのだ。

遂に登場したジミー・ウー

ニュージャージーでの任務を言い渡されたモニカは、ウエストビューへ向かう。第3話でモニカが放り出された場所だ。そこでは、FBIが失踪事件を捜査しているという。モニカは町の手前でFBI捜査官のジェームズ・E・ウーと合流する。『アントマン&ワスプ』(2018) に登場したジミー・ウーである。ジミー・ウーというキャラクターについての詳細は、こちらの記事で。

ジミー・ウーはオークランドからニュージャージーまで来たという。オークランドは『アントマン&ワスプ』の舞台になったサンフランシスコの隣街だ。ウー捜査官によると、FBIが保護する証人がウエストビューに住んでいたが、今朝失踪し、誰もその証人について覚えていない。更に地元の保安官たちはウエストビューなどという街は存在しないと (その看板の前で) 言い張り、出身は「イーストビュー」だという。人口3,892人の町の存在が忘れさられたのだ。

この町に「歓迎されていない」と話すジミー・ウー捜査官。ソードが呼ばれたのは、最新のドローンを貸し出すためだ。モニカはドローンを起動しながら、ウー捜査がウエストビューのことを覚えている理由を聞くが、ウー捜査官は憧れの人物として、エリオット・ネス捜査官の名前を挙げる。このウー捜査官の“勘違い”を懐かしく思った方もいるだろう。『アントマン&ワスプ』でお馴染みのギャグである。なお、ネス捜査官は実在した人物で、自伝『アンタッチャブル』(1957) で知られる。“スカーフェイス”の通り名で知られたギャングのボス、アル・カポネの逮捕に貢献した人物だ。

モニカが不思議に思っている点は、モニカとウー捜査官は、ウエストビューに関する記憶が消えていないということだ。さらに不思議なことは続く。モニカが飛ばしたソードのドローンが、ウエストビューの街に入る瞬間に消えてしまったのだ。どうやら境界線にはバリアのようなものが張られており、町の内側はエナジーフィールドになっている。そして、町の中に手を入れてみたモニカはあっという間にフィールドの中に吸い込まれてしまう。

『マイティ・ソー』からあの人が

翌日、あっという間に“ウエストビュー郊外ソード臨時基地”が設置される。これが第3話の最後にジェラルディンことモニカが放り出された場所だ。そして、そこに呼び集められたのは、各種の専門家たち。核生物学者、人工知能学者、天文物理学者に化学技術者。

そして、天文物理学者のルイスはMCUファンにとってはお馴染みの存在。「マイティ・ソー」シリーズに登場するダーシー・ルイスだ。ルイスは『マイティ・ソー』(2011) では大学生で、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013) ではインターンを連れるようになっていた。『ワンダヴィジョン』ではソーの恋人だったジェーンと同じ天文物理学の学者となっているようだ。

ダーシー・ルイスが過ごした8年間についての考察は、こちらの記事に詳しい。

ルイスは臨時基地で軍人に「ミス・ルイス」と呼び止められるが「ドクター・ルイス」と訂正する。アメリカにおいては博士号を持つ人物は「ミス」や「ミスター」という敬称が「ドクター」に統一されるが、若い女性は博士号を持っていないと決め付けられて「ドクター」と呼ばれないことが頻繁にある。この軍人は、ルイスが専門家だと分かっているはずなのに「ミス」で呼びつけている。女性が日常的に受ける差別、“あるある”を滑り込ませてくるあたり、流石MCUである。

明らかになる第1話ラストの状況

ソードはどうやら町に向かってドローンを送り続けているようだ。ワンダとヴィジョンが第2話で何度も物音を聞いていたのは、このせいだろう。FBI、陸軍、空軍、研究機関に宇宙軍が合同で任務にあたっていたが、早速調査を始めたルイスは、ウエストビューからの電波を傍受することに成功する。そして、モニカを送り出したソードのヘイワード長官も現場入り。下水から町の中に人を送り込む人海戦術を展開していた。任務にあたる人物は、第2話のラストにマンホールから登場した人物とよく似た格好をしている。

ウエストビューに人を送り込むことに疑問を呈すウー捜査官に対し、ヘイワード長官は「クワンティコに帰すぞ」と言い放つ。クワンティコとは米バージニア州に位置する町の名前で、FBIアカデミーが位置する場所だ。尻込みするウー捜査官に「アカデミーからもう一度やり直すか?」と皮肉を言っているのだ。英語では「クワンティコで戻ってきて欲しいと思っている人がいるぞ (Someone must miss you back in Quantico.)」と言っているのだが、ウー捜査官はソフトボールの助っ人ととして必要とされていると思ったのだろう、「ソフトボールはシーズンオフです」と切り返している。

とここで、ウエストビュー内部の音声と映像が基地内に流れだす。ドクター・ルイスが傍受に成功したのだ。そこに映っているのは『ワンダヴィジョン』第1話の様子だった。ワンダと死んだはずのヴィジョンの姿に、一同は驚きを見せる。ビッグバンの残存放射に放送周波数が絡んでおり、古いテレビでその周波数を傍受すると、この画面が表示されたという。ウー捜査官は「アベンジャーズが主役のシットコムを宇宙が作った?」と不思議がる。第1話のラストが第4話の前半終了と繋がり、ワンダとヴィジョンのシットコムを見ていた人物はルイスだったということが明らかになる。

接触開始

ジミー・ウー捜査官は再び証人の失踪事件として指揮を取り始め、ルイスは映像の分析を開始。次々と以下の情報が情報が明らかになっていく。

・エナジーフィールドは六角形
・ハート夫妻役はデイヴィス夫妻
・ノーム役はタンドン
・ジョーンズ役はコプター
・ベヴァリー役はマツエダ
・ハーブ役はコリンズ

注目はワンダと最も近いお隣さんのアグネスについての情報が提示されていないという点だ。壁に張り出された資料を見ても、アグネスについては情報が少なくなっている。ジェラルディンが外から来た存在だと気付いていたアグネスは、その素性に何か秘密を抱えているのだろうか……。

そして分析チームは、シットコムの世界に溶け込んでいるモニカの姿を発見する。ルイスはラジオを使って信号を送る方法を思いつくが、そこで新たな情報が入る。モニカが送り込んだドローンが、レトロバージョンになっている写真だ。確かに機体に書かれている「57」という数字が一致する。これは『ワンダヴィジョン』第2話でワンダが発見したヘリコプターのおもちゃである。やはり色が着いているが、人為的なものではないらしい。

その後、ウー捜査官はラジオからワンダに話しかける。しかし、ウー捜査官がワンダに話しかけるシーン、ドッティがワンダを疑い、ワンダがドッティのグラスを割るシーン、ドッティが流血するシーンはバッサリとカットされ、なかったことになっている。ドローンがレトロバージョンになったことも含め、やはり何者かの意思が働いているとしか考えられない。

一方、放射線防護服に身を包んで下水からウエストビューを目指していた職員のフランクリンは、エリアに入った途端、その服が蜂防護服に変わってしまう。やはりこの世界では“アレンジ”が加えられてしまうらしい。そして、第2話のラストシーンと同じく、蜂防護服を着たフランクリンはワンダとヴィジョンに遭遇する。

視聴者の私たちは、第4話までこのシットコムの世界の外側に真実があると思い込んでいたが、どうやらそうではないらしい。ウエストビューの外側ではウエストビューの謎を解明するべく、ドローンや人員、ラジオから声を送り込んでいたのだ。

この世界を操っているのは……

ルイスからポテチを「欲しい?」と聞かれ、子どものことだと思い語り出すジミー・ウー捜査官。ちなみにダーシー・ルイスを演じたカット・デニングスは、10歳の時にポテトチップスのCMで役者デビューしたことで知られている。

二人は双子を出産したワンダのストーリーに見入ってしまう。だが、ここで、ブラウン管の中では第3話のラストシーンが始まる。ジェラルディンことモニカが、ワンダにピエトロがウルトロンに殺されたことを告げたシーンだ。このシーンのルイスとウーは、先週の私たち視聴者と同じ状態。だが次の瞬間に映像はまたもカットされ、モニカは消えてしまう。誰かが映像を検閲しているのだ。

ここで視聴者には、実際に何が起きたかの映像が映し出される。ワンダはモニカに「よそ者」「不法侵入した」と詰め寄り、スーパーパワーを使ってモニカをウエストビューの外へ吹き飛ばしてしまう。我に帰ったワンダは、この件をなかったことにしてヴィジョンとの生活に戻っていく……と思いきや、振り返ったワンダの前に立っているヴィジョンの姿は、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018) で額のマインド・ストーンを奪われた時の姿だった。次の瞬間には元に戻っているが、今まで見せていたヴィジョンの姿は本当の姿ではなかったのだろうか。不安がるヴィジョンに対し、ワンダは「全部コントロールできている」とヴィジョンに告げる。

外に放り出されたモニカは、全てがワンダの手によって行われていると宣言する。この世界を操っている“何者か”など存在しないというのだろうか。

その頃、ワンダは「今夜は何を見る?」とヴィジョンに話しかけ、ヴィジョンは笑顔を作りながらも、不安げな表情を浮かべる。メイク越しにも分かるポール・ベタニーの絶妙な演技である。第3話のラストに追いついた『ワンダヴィジョン』の第4話は、ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスの楽曲「ヴードゥー・チャイルド (スライト・リターン) (原題: Voodoo Child (Slight Return))」(1968) と共に幕を閉じる。

ジミ・ヘンドリックスが歌い上げるこの曲は、「私はブードゥー教の子ども」「私は自分の手で山を切り崩し、それを使って島を作る」「私はあなたのスイートな時間を取り上げるつもりはない、ちゃんと返してあげるよ」という歌詞が歌われている。ワンダが魔法を操り自分の世界を創り上げているのだとすれば、まさにワンダの心情と呼応する内容になっている。やはりウエストビューはワンダの世界となってしまったのだろうか。

そして、ジミー・ウー捜査官が失った証人とはどのような人物なのか、70年代まで進んだシットコムの世界はどこまで進んでいくのか……。依然として謎を残したまま、『ワンダヴィジョン』はいよいよ後半戦に突入していく。

ドラマ『ワンダヴィジョン』はDisney+で独占配信中。

Disney+

『ワンダヴィジョン』第5話のネタバレ解説・あらすじ&考察はこちらの記事から。

『ワンダヴィジョン』第1話のネタバレ解説・あらすじ&考察はこちらの記事から。

『ワンダヴィジョン』第2話のネタバレ解説・あらすじ&考察はこちらの記事から。

『ワンダヴィジョン』第3話のネタバレ解説・あらすじ&考察はこちらの記事から。

『ワンダヴィジョン』各話のCM解説まとめはこちらの記事から。

『ワンダヴィジョン』撮影の裏側については、こちらの記事から。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。 お問い合わせはコチラから
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