『ザ・ボーイズ』ホームランダーとライアンの関係は? シーズン4はクールオフ? 俳優がインタビューで語る | VG+ (バゴプラ)

『ザ・ボーイズ』ホームランダーとライアンの関係は? シーズン4はクールオフ? 俳優がインタビューで語る

Amazon Prime Video

6月13日(木)より『ザ・ボーイズ』シーズン4配信開始

2024年6月13日(木)よりAmazonプライムビデオで配信を開始する『ザ・ボーイズ』シーズン4は、シーズン5に向けてのクールオフ期間になること、そこではホームランダーと息子のライアンの関係性が語られることを、ホームランダー役のアントニー・スターとディープ役のチェイス・クロフォードが明かした。米ComicBookMovie.comのインタビューで語っている。

本記事は、公式が公開している情報だけを取り扱っているが、一切の情報を入れずに楽しみたいという方は注意していただきたい。また、本記事には『ザ・ボーイズ』シーズン3のネタバレを含むため、必ずシーズン3本編視聴後に読んでいただきたい。

ホームランダーとライアンの関係性

ホームランダー役のアントニー・スターは、ホームランダーの息子であるライアンとの関係について詳しく語った。『ザ・ボーイズ』シーズン4ではホームランダーが自分の遺伝学上の父親であるソルジャーボーイと対峙したことにより、家族との繋がりをより一層求めるようになっていることが描かれている。

前述の通り、ホームランダーは『ザ・ボーイズ』シーズン1から家族に固執しており、シーズン3でようやくベッカの息子であるライアンを自身の息子として迎え入れた。しかし、アントニー・スター曰く、ライアンに向ける感情は単なる親子の愛情ではないようだ。

あなたがそう言うのは興味深いですね。ほとんどの人は、それを単なる父親としての役割のように見ていると思いますが、実際には父親としての役割ではなく、遺産としての役割なのです。子供は基本的に自分の遺産を増やすための道具であり、自分自身を思い出させるようなものを作るための道具なのです。それが序盤の皇帝への言及です。ホームランダーと子供の関係には純粋な愛があると思いますが、特にホームランダーの場合、とても傷ついた人間について話しているわけですから、純粋な意味で実現することはありません。常に歪んだ要素を持っています。

ここで語られている皇帝への言及とは、古代ローマの皇帝が死後神格化されることだと考察できる。古代ローマでは元老院と市民によって、皇帝は死後神格化された。しかし、神格化されなかった皇帝も存在しており、それは未来永劫、無能な統治者であることをさらされ続けることと同義であった。

すべての人間に愛されたいという欲求を抱えるホームランダーにとって、自分を語り継ぐ語り部として、息子のライアンを愛しているということなのかもしれない。また、サイコパスと呼ばれる人物には他者への共感は難しいが、自分の子供ならば自分の分身として共感して愛することができると言われている。ホームランダーとライアンの関係性は親子愛とは言い切れない複雑な関係性が描かれそうだ。

『ザ・ボーイズ』シーズン4はクールダウン?

また、ホームランダーとブッチャーとの関係性も『ザ・ボーイズ』シーズン4では進展がみられるようだ。シーズン3では即時性コンパウンドVにより力を手に入れたブッチャーと、コンパウンドVの効果を消す放射熱線を放つことができるようになったソルジャーボーイにより、ホームランダーは顔に痣をつくるなど、敗北を喫した。その他にもクイーンメイブによって耳にペンを突き刺されるなど、劣勢に追い込まれる場面もあった。それについてアントニー・スターは以下のように語った。

ブッチャーは『ザ・ボーイズ』シーズン3で公然と彼を殺そうとしたと思います。ですから、シーズン4はある意味、少しクールオフの期間であり、どこかへ行く必要があるから面白いのだと思います。ですから、シーズン4はちょっと違う構成になるのですが、あの2人はきっと戦い合いますよ。そうならないことはないのです。

「ザ・ボーイズ」シリーズは様々な作品展開は続くものの、『ザ・ボーイズ』自体はシーズン5で終わりを迎えることが米Varietyなど各媒体でエリック・クリプキの口から明らかにされている。それに加え、シーズン3の最後では、ホームランダーは殺人を犯しても民衆から支持を受けることができると確信して自信も手に入れた。

敗北の恐怖と何をしても民衆から支持されるという自信を手に入れたホームランダー。『ザ・ボーイズ』シーズン4はシーズン5でのブッチャーとの最終決戦に向けて緊張を高めるシーズンになるのかもしれない。

ディープにとってセブンは家族

ホームランダーとブッチャーの対決に注目があつまるが、ディープも注目すべきキャラクターだ。『ザ・ボーイズ』シーズン1では性加害者だったディープは、スターライトの告発を受けて左遷され、その後はカルト集団に入るなどセブンに戻るためなら何でもしてきた。彼を突き動かすものについて、ディープを演じるチェイス・クロフォードが語った。

ディープにはチームが必要なのだと思います。彼のアイデンティティや人間性、ディープという人間にとって必要なのだと思います。他の仕事のオファーもないし、ある意味、病的な意味で、それが彼の家族なのだと思います。彼は文字通り、海という家から出て、そこが彼にとって本当に居心地のいい場所なのです。

だから、みんなからある意味殴られ屋みたいに扱われても、ディープはそう捉えているのだと思います。でも、セブンに残ったり、ホームランダーの中で自分のポジションを保ったり、ホームランダーのいいなりになるために熾烈な努力をしながらも、指示されることを楽しんでいるのだと思います。だから、ホームランダーの幸せのためならどんなことでもしようとする彼の姿を見るのは楽しいですよ。

ディープは『ザ・ボーイズ』シーズン1で自分には水辺の仕事しかないと公言し、セブンのメンバーに戻るためにホームランダーのしもべのように働いてきた。そこには、ディープのアイデンティティがセブンにしか拠り所がないという悲惨な現状があるようだ。

自信を獲得したホームランダーと、自信を取り戻そうとするディープの2人。もともとヒーローとは言い難い性格の持ち主だった2人だが、シーズン4を通して完全な怪物になっていくことが予想できる。『ザ・ボーイズ』シーズン4で怪物へと変容していくホームランダーとディープが、シーズン5で爆発する姿に注目だ。

『ザ・ボーイズ』シーズン4は2025年6月13日(木)よりAmazonプライムで配信開始。

『ザ・ボーイズ』配信ページ

『ザ・ボーイズ』シーズン1からシーズン3までと、スピンオフドラマ『ジェン・ブイ』シーズン1はAmazonプライムで配信中。

『ザ・ボーイズ』原作コミックの日本語版は、G-NOVELSから発売中。

誠文堂新光社
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Source
ComicBookMovie.com/Variety

『ザ・ボーイズ』シーズン5は4月から撮影を開始するという情報が出ていた。詳しくはこちらから。

『ザ・ボーイズ』シーズン4公式予告の解説はこちらの記事で。

『ザ・ボーイズ』シーズン5制作決定の解説はこちらの記事で。

 

新たなスピンオフ『ザ・ボーイズ:メキシコ』についての情報はこちらから。

「ザ・ボーイズ」フランチャイズの更なるスピンオフ展開についてはこちらの記事で。

『ジェン・ブイ』シーズン2についての情報はこちらから。

鯨ヶ岬 勇士

1998生まれのZ世代。好きだった映画鑑賞やドラマ鑑賞が高じ、その国の政治問題や差別問題に興味を持つようになり、それらのニュースを追うようになる。趣味は細々と小説を書くこと。
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