『ムーンナイト』新映像が公開
MCUドラマ最新作『ムーンナイト』より、30秒の新映像が公開された。「Secret Agent(諜報員)」という名のタイトルのトレイラーで、主人公ムーンナイトが自分の中のもう一人の人格と会話する映像になっている。その中で、サノスの影響を示唆する小ネタが登場している。
Experience the six episode event. Marvel Studios’ #MoonKnight, an Original series streaming March 30, only on @DisneyPlus. pic.twitter.com/DOWm9pbRQr
— Marvel Studios (@MarvelStudios) March 14, 2022
映像の冒頭、マーク・スペクターともう一人の人格であるスティーヴン・グラントは、鏡越しに「君は見るべきではなかった」「お前は何者だ!」「本当に知りたいか?」と会話を交わす。次のシーンでは、もう一人の人格であるミスター・ナイトのものと思われる白のスーツ姿からムーンナイトへと変身。そしてここで映るバスに注目していただきたい。
サノスの影響を示唆
赤い二階建てバスの側面に書かれているのは「GRC Helping You With Your Better Half.(GRCはあなたの“片割れ”を助けます)」という一文。GRCとは、ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021) から登場している組織の名前で、「Global Repatriation Council: 世界再定住評議会」の略称だ。
GRCは、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018) におけるサノスの指パッチンで消えていた人々が復活した後の再定住を支援する組織。「大きな変化に戸惑う多くの人々」に「元通りの生活」を提供するとされている。
『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』では、人口が復活したことで割りを食った難民たちに焦点を当てていたが、ドラマ『ホークアイ』(2021) では、5年の消滅の後に復帰したエレーナの苦悩も描かれた。また、映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021) でもケイティの家の壁に貼られたポスターで、復活した人へ公的な支援を提供されていることが示されていた。
この三作の共通点は、こちらの記事に詳しい。
そしてドラマ『ムーンナイト』にも、GRCの広告が登場することが今回の新映像で明らかになっている。これによって、まずは『ムーンナイト』が『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019) 以降の物語であることが確定。
なお、この「GRC Helping You With Your Better Half.(GRCはあなたの“片割れ”を助けます)」という文言は、世界の半分(Half)の人口が消えたことと、「相棒・パートナー・片割れ」を英語で「Better half」と言うことをかけた文句になっている。
ドラマ『ホークアイ』では、「サノスは正しかった」という文句が複数回登場し、人口復活後の世界の分断された状況が表現されていた。人々の心がまだ落ち着いていない時期に現れるムーンナイトという存在は、世界にどのような影響を与えるのだろうか。また、“主要ヒーローたちが引退した後の混乱した世界”という大きな物語にムーンナイトも絡んでいくことになるのだろうか。
今回の新映像では、ムーンナイトが最後に「私は諜報員か何かか?」と聞き、「それよりもっと厄介なことだ」と返されて幕を閉じる。複数の人格を内側に宿した複雑なキャラクターであるムーンナイト。一体どんな物語が展開されるのか、配信を楽しみに待とう。
オスカー・アイザック主演のMCUドラマ
ドラマ『ムーンナイト』は、Disney+オリジナルのMCUドラマとしては『ホークアイ』に続く5作目となり、MCUフェーズ4では『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021) に続く10作目(アニメ『ホワット・イフ…?』(2021-) を含む)にあたる。ドラマ作品でMCU初登場の新キャラが主役に据えられるのは『ムーンナイト』が初めてとなる。
ドラマ『ムーンナイト』は、『X-MEN:アポカリプス』(2016) のアポカリプス役、「スター・ウォーズ」のポー・ダメロン役などで知られるオスカー・アイザックが主演を務める。全6話で配信され、最終話は『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の日本公開日である2022年5月4日(水・祝) に配信される見込み。
ドラマ『ムーンナイト』は2022年3月30日(水)よりDisney+で独占配信。
『ムーンナイト』本予告の解説とあらすじはこちらの記事で。
『ムーンナイト』の原作コミックは堺三保による日本語訳全2巻が発売中。
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