グローグーのルーツは?
「スター・ウォーズ」初のドラマシリーズであり、同フランチャイズのドラマでは最大のヒット作になった『マンダロリアン』(2019-)。マンダロリアンの孤児として育ったマンドーことディン・ジャリンと、ヨーダと同じ種族で同じく孤児であるグローグーの旅を描く。
ドラマ『マンダロリアン』を手がけるのは、『アイアンマン』(2008) などで知られるジョン・ファヴローと、アニメ『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(2008-2020) や『スター・ウォーズ 反乱者たち』(2014-2020) を手掛けてきたデイヴ・フィローニ。 デイヴ・フィローニは2023年8月配信のドラマ『アソーカ』も手がけることになっている。
『マンダロリアン』では、強いフォースの力を持つグローグーの前にアソーカ・タノをはじめとするフォースの使い手たちが登場する。長らくジェダイの物語を描いてきたデイヴ・フィローニが、『アソーカ』では元ジェダイのアソーカ・タノを主人公にした作品を手がけるという流れの中で、注目が集まるのはグローグーのルーツについてだ。
「マンドーが家族」
ジャーナリストのキム・テイラー・フォスターのTikTokでインタビューに応えたデイヴ・フィローニは、「グローグーの種族や家族について、スクリーン上で探究するつもりはありますか?」と聞かれ、こう回答している。
いいえ、しないと思います。私はしません。マンドーが彼の家族です。
このインタビューはシーズン3第7話の配信前にロンドンで開催されていたスター・ウォーズ セレブレーションで行われたもの。シーズン3最終話のフィナーレを観た後では「マンドーが彼の家族です」というクリエイターのコメントは重みのある言葉になっている。
「スター・ウォーズ」シリーズの中ではグローグーと同じ種族なのはジェダイマスターのヨーダとヤドルだけで、グローグーが使う言語は銀河標準語(英語)とは異なる。登場した同じ種族の3名が全員強力なフォースの使い手であり、ヨーダも倒置法を織り交ぜる特殊な話し方をしているため、その種族のルーツに秘密があると見られていた。
だが、デイヴ・フィローニが大切にしたいのは、グローグーの種族としてのルーツよりも、今一緒にいるディン・ジャリンとの関係ということなのだろう。「スター・ウォーズ」ファンとしてはヨーダの種族の秘密がしばらくは明かされないということでもあり残念ではあるが、『マンダロリアン』ファンとしてはディン・ジャリンとグローグーの関係に横槍が入らないという意味では安心できる要素だ。
今後も続くマンドーバース
ドラマ『マンダロリアン』と『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』(2021-2022) では、グローグーはジェダイになるのか、マンドーと共にマンダロリアンの道を歩むのかの選択を迫られた。グローグーはそこでマンドーのことを選んだのだから、グローグーの帰属をめぐる議論はそれで十分と言える。
また、デイヴ・フィローニはグローグーがヨーダのクローンであるという説も明確に否定している。種族としてのルーツは語られないが、ディン・ジャリンと出会うまでの空白の50年間については語られる余地はある。だがそれも、ディン・ジャリンとの関係に影響を与えない範囲で、ということになるのだろう。
なお、デイヴ・フィローニは「スター・ウォーズ」新作映画の監督を務めることが決定している。新共和国を舞台に『マンダロリアン』の登場人物を含むドラマシリーズのキャラクターが登場するとされており、グローグーもここに参戦する可能性は高い。一体どんな物語が描かれるのか、そして既にジョン・ファヴローが取り掛かっている『マンダロリアン』シーズン4ではどんな展開が待っているのか、ディン・ジャリンとグローグーの物語の続きを楽しみに待とう。
A well deserved snack. pic.twitter.com/EjdReMBIaT
— The Mandalorian (@themandalorian) April 22, 2023
ドラマ『マンダロリアン』はシーズン3までディズニープラスで配信中。
Source
Kim Taylor-Foster TikTok
『マンダロリアン』シーズン4についての情報はこちらから。
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デイヴ・フィローニがドラマ『アソーカ』の前の“予習”について話した内容はこちらから。