ディエゴ・ルナが『キャシアン・アンドー』シーズン1を振り返る 「スター・ウォーズがそこまでいくの?」 | VG+ (バゴプラ)

ディエゴ・ルナが『キャシアン・アンドー』シーズン1を振り返る 「スター・ウォーズがそこまでいくの?」

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ドラマ『キャシアン・アンドー』を主演俳優が語る

「スター・ウォーズ」ドラマ『キャシアン・アンドー』は2022年9月にシーズン1の配信を開始。映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016) と映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977) の5年前を舞台に、後に反乱同盟軍の情報将校となるキャシアン・アンドーを主人公に据えた物語が描かれる。

シーズン1は全12話で構成され、既にシーズン2の配信も決定済み。異例づくしの「スター・ウォーズ」作品となったが、視聴者や評論家からは高い評価を得ている。シーズン1最終話が配信された2022年11月から約一ヶ月を経て、『キャシアン・アンドー』で主演を務めた俳優のディエゴ・ルナが、本作が特別である理由について語った。

始まりは『天国の口、終りの楽園。』

ディエゴ・ルナはクリスチャン・ハーロフのYouTubeチャンネルで配信されているSith Councilに登場。『キャシアン・アンドー』のテーマや裏話を明かしている。

ディエゴ・ルナは、最初に『ローグ・ワン』に出演した際に、映画『天国の口、終りの楽園。』(2001) を評価されてオファーを受けたという。『天国の口、終りの楽園。』は思春期の青年たちと既婚女性の旅を描くロードムービーで、日本ではR15指定の作品になっている。

ディエゴ・ルナは『天国の口、終りの楽園。』をきっかけに『ローグ・ワン』へのオファーを受けたことから、『天国の口、終りの楽園。』のトーンが「スター・ウォーズ」フランチャイズで出来るということを興味深く感じたという。遥か遠くの銀河の中で起きていることではあるが、一人一人の人物にフォーカスした地に足のついた特別なシリーズになっているというのが、『ローグ・ワン』に対するディエゴ・ルナの感想だ。

キャシアンから始まる相互作用

ディエゴ・ルナは、『キャシアン・アンドー』は『ローグ・ワン』の「次のレベル」だと語る。『キャシアン・アンドー』を手がけたトニー・ギルロイはとにかくリアリティにこだわっており、「実際に何が起きなければいけないか」をベースにショーを組み立てていると、ディエゴ・ルナは説明している。

陳腐な言い回しに聞こえるかもしれませんが、決まりきった善人と悪人がいるわけではないということは事実です。人々は選択を行い、多くの人が間違った選択を行うだけです。(中略)人々は決断を下し、自分が何者であるかということに向き合うんです。その複雑さと二面性は私たち全員が持っているものです。「この人は良いモンで、この人は悪モン」と言うのは簡単ですが、グレーゾーンが存在します。

キャシアンは選択し始めます。それは非常に複雑なもので、彼は一瞬のうちに決断を下し、(シーズン1第1話で)人を殺して逃げ出します。おそらくキャシアンはそれから数年の人生の中で、その選択について自問し続けるでしょう。しかし、その瞬間は彼が自分にできる最善の反応をしただけなんです。

この作品の好きなところは、登場人物をヒーローにするような、あらゆる“映画的なモーメント”を避けている点です。普通の人々がいるだけなんです。一緒に仕事をするために学んでいくわけですから、ずば抜けたことを実行する力があることは事実ですけどね。

他のキャラクターについて知りたいと思ってもらえることは素晴らしいことです。キャシアンの存在は、反乱軍が必要である理由を理解するための良い口実になります。しかし、反乱や革命はアンサンブルのようなもので、誰か一人の物語ではありません。

ですから、この人物(キャシアン)があなたを他の登場人物たちの物語に連れて行くんです。とても面白いですよね。しかも、その道のりが彼自身を変えていき、見ている人に影響を与えていくんですから。

ドラマ『キャシアン・アンドー』シーズン1は、キャシアン・アンドーが様々な場所で起こす事件を中心に描かれたが、その事件で鼓舞される人々の姿やそれぞれが下す決断も見所の一つだった。キャシアンと銀河を生きる人々が相互に作用して革命/反乱の動きは大きくなっていく。

ジェダイとスカイウォーカー家を中心に語られてきた「スター・ウォーズ」に、“普通の人々が起こした波”という側面をもたらしたのが『ローグ・ワン』であり、『キャシアン・アンドー』の特長だった。故にディエゴ・ルナは、本作では「見ている人が登場人物を身近に感じられる」と繰り返し指摘している。

ディエゴ・ルナが語る『キャシアン・アンドー』

『キャシアン・アンドー』の製作総指揮も務めるディエゴ・ルナは、本作が動き出したきっかけをルーカス・フィルム社長のキャスリーン・ケネディであると話している。ディエゴ・ルナは『ローグ・ワン』のように複雑でダークなものを作る提案を受けて興味を持ち、次にトニー・ギルロイがアイデアをピッチしたという。

ディエゴ・ルナは、トニー・ギルロイと電話で話した時に、『キャシアン・アンドー』に他の作品にはないリスキーさを感じ取り、「スター・ウォーズがそこまでいくの?」という面白さを感じたとしている。マーヴァの家のキッチンのセットでは、引き出しを開けるとキッチン用品が収納されているなど、画面に映らない部分までディテールにこだわるトニー・ギルロイのエピソードも明かしている。

また、シーズン1配信の前にシーズン2が決まっていたことや、制作面での自由がルーカス・フィルムとディズニーから保障されていたことから、「自由と信頼」があったことを賞賛してもいる。ディエゴ・ルナの言葉で印象的なのは、「12話のドラマをやること自体はなんでもない。12話全てを使って何かを伝えるのは特別なこと」というものだ。

ディエゴ・ルナは、複雑なストーリーを多くの登場人物を使って語ることは時間もリソースが必要で、同時に忍耐力も必要になると語る。「シーズン2は5ヶ月で出来るものではありませんから(笑) シーズン1と同じ厳格さと時間をもって作るので、時間が必要です」としている。

なお、ディエゴ・ルナは近頃噂になっているMCU作品への出演について、少なくとも2024年までの2年間は『キャシアン・アンドー』に注力すると宣言。ディエゴ・ルナもまた、自身のキャリアの計4年を『キャシアン・アンドー』に捧げているのだ。

私たちもディエゴ・ルナが求める“忍耐力”を持って、2024年配信が予想されているシーズン2の配信を楽しみに待とう。

ドラマ『キャシアン・アンドー』シーズン1はDisney+で独占配信中。

『キャシアン・アンドー』(Disney+)

トニー・ギルロイがシーズン2でのK-2SO登場について語った内容はこちらから。

『キャシアン・アンドー』シーズン1最終回の第12話のネタバレ解説はこちらの記事で。

トニー・ギルロイが語ったシーズン2についての情報はこちらから。

 

ドラマ『マンダロリアン』シーズン3は2023年3月1日より配信開始。詳細はこちらの記事で。

『スター・ウォーズ エピソード1』の100年前を描く異色のドラマ『アコライト』についてはこちらから。

2023年1月4日配信開始の『バッド・バッチ』シーズン2の情報はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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