Netflix『ULTRAMAN』シーズン1 海外メディアの反応は…?

via: ULTRAMAN Netflix

『ULTRAMAN』海外の反応は?

Netflixにて全世界で配信開始

Netflixは2019年4月1日より、全世界で、3DCGアニメ作品『ULTRAMAN』の配信を開始した。原作・清水栄一、作画・下口智裕の同名漫画をアニメ化した同作は、特撮ドラマ『ウルトラマン』(1966-1967) から数十年後の地球を舞台とした作品。アニメ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(2002-2003) を手がけた神山健治と荒牧伸志が監督としてタッグを組んでおり、世界的にも大きな注目が集まっている。

実はあまり認知されていない「ウルトラマン」

Netflixでの配信開始から約4週間が経とうとしているが、果たして『ULTRAMAN』はアメリカではどのように評価されているのか。実は、元祖ウルトラマンは、「ゴジラ」や「仮面ライダー」、「ゴレンジャー」といった特撮作品ほどは、アメリカでは認知されていない。そんな背景がありながら、米有名サイトのレビュアーたちはどのような評価を『ULTRAMAN』に下したのだろうか。主要なレビューを見ていこう。

原作シリーズの入り口に

POPAXIOMのAnthony Wendel記者は、ストーリー、アニメーション共に星4つをつけ、総合評価も4/5点としている。同作を「『ウルトラマン』シリーズの優れた導入になる」と紹介。アメリカでは「ウルトラマン」シリーズは、「ゴジラ」、「セーラームーン」、「ドラゴンボールZ」ほどは知られていないとし、発表から50年以上が経過している同シリーズを紹介する入り口として、『ULTRAMAN』が機能するとしている。

CGIアニメーションについては、アニメ『ベルセルク』(2016-2017) のネガティブな印象がつきまとうとしながらも、『ULTRAMAN』では精細なアクションが描き出されていると褒め称えた。レビューの冒頭では、「CGIアニメだからといって見るのをやめないで」とも呼びかけている。最後には、改めてそのアクション表現と視覚効果を称賛し、「鏡の前でスペシウム光線の練習をしよう」と呼びかけている。

現代のアニメファンに“特撮”を解説

Comicbookは「Netflixがクラシックヒーローを新時代に連れてきた」と題したNick Valdez記者のレビューを掲載。『ULTRAMAN』は、『SSSS.GRIDMAN』(2018) の成功を受け、「特撮の大黒柱」として多大なプレッシャーを背負ってのデビューとなったとしている。Valdez記者は、現代のアニメファンのために、改めて「tokusatsu=特撮」について解説を繰り広げ、「ストーリーは勧善懲悪であることが多く、時にストーリーの展開は柔軟さを失うこともある」と、視聴者に理解を求めた。確かに『ULTRAMAN』は、アニメでありながら、特撮である原作シリーズのオマージュを取り入れた特殊な作りとなっている。

映像表現については、モーションキャプチャーを利用した戦闘シーンを絶賛。特に「ウルトラマン」シリーズでは戦闘シーンが重要になるとした上で、「『ULTRAMAN』は見事にテストに合格した」とたたえた。やはり、見終わった後には「家で変身ポーズをとっているだろう」と締めくくった。評価は5点満点中4点。

主人公・進次郎に注文

Ready Steady Cut の Daniel Hart記者は、5点満点中3点の評価。「大きな問題の一つ」として、主人公・進次郎の「薄っぺらさ」を挙げている。アクションシーンやストーリー、アニメーションは高く評価しながらも、新次郎の成長の物語は、そもそも弱い基盤の上に作り上げられていると批判的だ。「最強のヒーローではないが、気だるい朝にはもってこいの作品」と独特の表現で締めくくっている。

観るべき? 観なくてよい?

DECIDER の Kayla Cobb記者は、「楽しくって安っぽい1960年代の怪獣スーツをアニメに置き換えること」自体に懐疑的だ。戦闘シーンのCG表現は「新鮮でクール」としながらも、「人間の描写になった途端に恐ろしいほど無表情になる」としている。
最終的には「観なくてよい」と辛辣だが、DECIDERというウェブサイト自体が、各作品に「観るべき」「観なくてよい」というジャッジを下すレビューを売りにしているという点は指摘しておくべきだろう。なお、同記者は『ULTRAMAN』の代わりに、『ワンパンマン』(2015-)と『天狼 Sirius the Jaeger』(2018) を観るよう読者に勧めている。

「明るくて楽しい」

一転して『ULTRAMAN』のイッキ見を進めるのは、The Digital Fix の Chris Philp記者だ。『GODZILLA 怪獣惑星』(2017) を筆頭としたアニゴジ三部作を「厳格であまりに芝居掛かっていた」とし、「『ULTRAMAN』は明るくて楽しい」と評している。とりわけ、アニメーションのスタイルを高く評価しており、モーションキャプチャーを利用したアクションシーンはべた褒め。「非常に優れている」とした。そして、戸田信子と陣内一真が手がけた音楽、OLDCODEXによる主題歌「Sight Over The Ballte」についても「素晴らしい」と評価している。

一方で、女性のメインキャラクターが佐山レナのみであったことについては「遺憾」とし、その他にも、レナをめぐるストーリーについては不可解な点をいくつか指摘している。また、演出は「マトリックス」シリーズ、スーツについては「アイアンマン」から影響を受けたのではないかとの推測も披露している。

以上が、主な海外メディアでの『ULTRAMAN』のレビューである。CGアニメーションに対する評価が非常に高かったことが印象的だ。ストーリーに対する最終的な評価はシーズン2を待って、というところだろうか。シーズン2の公開を楽しみに待とう。

Source
POPAXIOM / Comicbook / Ready Steady Cut / DECIDER / The Digital Fix

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