『トランスフォーマー/ONE』 2024年公開決定! ティザーPVから徹底考察&解説 | VG+ (バゴプラ)

『トランスフォーマー/ONE』 2024年公開決定! ティザーPVから徹底考察&解説

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宇宙でティザーPVが公開! 『トランスフォーマー/ONE』

「トランスフォーマー」シリーズ40周年である2024年に公開される『トランスフォーマー/ONE』のティザーPVが解禁された。その解禁方法は宇宙にディスプレイを打ち上げて、その中継を観る「宇宙でティザーPVを解禁する」という新しい手法だった。宇宙で解禁されたティザーPVでは惑星サイバトロンに眠るトランスフォーマーという種族の起源と、現在のトランスフォーマーの社会構造が明らかになった。解禁された情報をもとに、これまで明らかになった『トランスフォーマー/ONE』の情報を振り返ってみよう。

VG+で最初に『トランスフォーマー/ONE』の第一報をお伝えしたのは2023年4月22日のこと。この頃はまだティザーPVも公開されておらず、主要キャラクターと主要キャストが発表されたのみだった。あらすじも「トランスフォーマーの起源を巡る物語」ということしか明らかにされていなかった。

続報は『トランスフォーマー/ONE』で登場するバンブルビーについて、その声優を務めるキーガン=マイケル・キーの演技に関するものだった。キーガン=マイケル・キーは甲高い声で『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(2023)のキノピオを演じたが、『トランスフォーマー/ONE』では自然な演技が求められたということだ。

その後、『トランスフォーマー/ONE』の情報解禁はほとんどなく、VG+で取り扱った記事もこれまでの「トランスフォーマー」シリーズと『トランスフォーマー/ONE』の8つの違いを解説したものだった。そのため、「トランスフォーマー」ファンは情報解禁に飢えていた。それが2024年4月18日の日本時間22:00の宇宙でのティザーPV公開によって満たされることになったのだ。

『トランスフォーマー/ONE』ティザーPVから考察

正反対の性格のオプティマス・プライムとメガトロン

物語では自由奔放なオライオン・パックスと、自分は変形機能もない労働者ロボットだと卑下するD-16にから始まる。このクリス・ヘムズワースが演じるオライオン・パックスは後のオートボット総司令官オプティマス・プライムであり、ブライアン・タイラー・ヘンリーが演じるD-16は後のディセプティコン破壊大帝メガトロンである。ちなみにこのD-16とは最初に発売されたメガトロンの玩具の番号である。

出会った頃のメガトロンは内向的な性格でIDW社のコミックなどで描かれる革命家や思想家の側面は少ない。それに対し、オプティマス・プライムは自由奔放で、地下で鉱山労働に勤しんでいたメガトロンを地上に連れ出す陽気かつ楽観的な性格となっている。冷静沈着なオプティマス・プライムと冷酷無比なメガトロンの面影はそこには無く、何故オートボットとディセプティコンへと袂を分かったのかに注目が集まる。

アルファベットと番号で呼ばれる労働者

厳密な階級社会によって鉱山労働ロボットが地上に出ることはないという惑星サイバトロンにて、規則を破ったオライオン・パックスとD-16は矯正施設に放り込まれる。そこで出会ったのが後のバンブルビーであるB-127だ。これは『バンブルビー』(2019)でも共通している設定である。

おそらく労働者ロボットはアルファベットと番号で呼ばれていることが考察できる。また、オライオン・パックスとD-16の首根っこを掴んだトランスフォーマーは『トランスフォーマー超神マスターフォース』(1988-1989)に登場した宇宙航空参謀ハイドラーの海外版の姿であるダークウィングに酷似していることから、ダークウィングであることが考察できる。この他にも労働者ロボットたちの中にオートボットやディセプティコンのメンバーらしき姿も確認出来る。

地上世界

列車によって地上世界へと飛び出したオライオン・パックスとD-16、エリータ-1、B-127は美しい自然の情景を見ることになる。機械の惑星サイバトロンにかつて有機生命体や植物がいたという設定は「ビーストウォーズ」シリーズでもみられる設定だ。「ビーストウォーズ」シリーズは、「トランスフォーマー」シリーズの初期の作品群の総称の「G1(ジェネレーション1)」の最後の作品であるため、『トランスフォーマー/ONE』はG1寄りの物語だと考察できる。

地上世界でメガトロンが出会うディセプティコンのエンブレムの顔を持ったトランスフォーマーの残骸は、最初の13人のプライムの1人であり、最初のディセプティコンであるメガトローナス・プライムだと考察できる。メガトローナス・プライムはザ・フォールンとも呼ばれ、『トランスフォーマー/リベンジ』(2009)に登場したヴィランだ。

地上世界に出たオライオン・パックスとD-16、エリータ-1、B-127は最初の13人のプライムの1人にも数えられるローレンス・フィッシュバーン演じるアルファ・トライオンのもとで変形の力を得る。

それによってオライオン・パックスはオプティマス・プライムの姿に、D-16はメガトロンの姿に変わる。オプティマス・プライムはトラック、メガトロンは戦車、エリータ-1はバイク、B-127はスポーツカーに変形するようになった。トランスフォーマーでありながら変形に戸惑う描写が見られるのは珍しい。

レジスタンスとクインテッサ星人

スカーレット・ヨハンソン演じるエリータ-1がトランスフォームできる力は革命のためにあると語る。そして、ジョン・ハムが演じるセンチネル・プライムと思われるトランスフォーマーを触手で拘束するエイリアンが現われる。このエイリアンはトランスフォーマーをつくったとされるクインテッサ星人だと考察できる。

クインテッサ星人は『トランスフォーマー ザ・ムービー』(1989)で初登場した宇宙人で、球状の体にいくつもの触手を持ち、複数の顔を持っているのが特徴だ。『トランスフォーマー ザ・ムービー』では、かつてトランスフォーマーたちの反乱によって支配者の座から降ろされており、辺境の惑星で機械生命体を操りながら身勝手な裁判を行なっていた。

『トランスフォーマー ザ・ムービー』や『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010』(1986-1987)では太古の出来事として語られたクインテッサ星人への反乱だが、『トランスフォーマー/ONE』ではクインテッサ星人に対する反乱を掘り下げていくことが考察できる。また、クインテッサ星人の祖はクインテッサ・プライムという13人のプライムの1人という設定もある。

未発表のキャラクターたち

階級社会とクインテッサ星人による支配を打破すべく、動くことになると考察されるオプティマス・プライムとメガトロンたち。彼らが戦う様子が描かれていく中で、未発表だったキャラクターたちも登場している。

爆発の中から登場するのは蜘蛛にトランスフォームする諜報工作員ブラックアラクニアだ。ブラックアラクニアは日本語名がブラックウィドーであるため、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)でブラック・ウィドウを演じたスカーレット・ヨハンソンとの共演が興味深い。

ディセプティコンの三参謀と呼ばれる航空参謀スタースクリーム、情報参謀サウンドウェーブ、防衛参謀ショックウェーブの三人が、玉座のような場所にたたずんでいる。そしてスタースクリームが率いるジェッティコン、もしくはシーカーズのメンバーである航空兵スカイワープとノヴァストームが登場している。

ザ・ローリングストーンズの「Start Me Up」が流された3分という短いティザーPVだったが、考察の余地が十分にあった『トランスフォーマー/ONE』。日本での公開日は未発表だが、2024年に公開されることは確定しているため、今後も注目していきたいところだ。

『トランスフォーマー/ONE』は2024年9月20日(金)より全米公開予定。

『トランスフォーマー/ONE』公式サイト

『トランスフォーマー/ONE』に出演する声優などの情報はこちらから。

『トランスフォーマー/ONE』で監督を務めたジョシュ・クーリー監督がデザインなどについて語っている。詳しくはこちらから。

『トランスフォーマー/ONE』でバンブルビーを演じるキーガン・マイケル=キーの役作りはこちらから。

『トランスフォーマー/ONE』がこれまでと異なる8つのポイントがある。詳しくはこちらから。

鯨ヶ岬 勇士

1998生まれのZ世代。好きだった映画鑑賞やドラマ鑑賞が高じ、その国の政治問題や差別問題に興味を持つようになり、それらのニュースを追うようになる。趣味は細々と小説を書くこと。
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