アニメ『ダンジョン飯』第13話 感想&考察 狂乱の魔術師シスル登場、そして炎竜編の終幕 ネタバレ解説 | VG+ (バゴプラ)

アニメ『ダンジョン飯』第13話 感想&考察 狂乱の魔術師シスル登場、そして炎竜編の終幕 ネタバレ解説

©九井諒子・KADOKAWA刊/「ダンジョン飯」製作委員会

新章に突入することになるアニメ『ダンジョン飯』

ファリン救出のための炎竜〈レッドドラゴン〉との戦いを終えたアニメ『ダンジョン飯』。その第13話である「炎竜3/良薬」は、炎竜編の終了と共に新章への突入を告げる展開となった。ファリンの身に起きている異常は何なのか、そして狂乱の魔術師シスルの目的とは何か。強敵であった炎竜〈レッドドラゴン〉を倒したライオスたちに新たな敵と謎が降りかかる。

本記事ではそのような展開かつ第1クール最終話である「炎竜3/良薬」の考察と解説、感想を述べていこう。なお、本記事はアニメ『ダンジョン飯』第13話「炎竜3/良薬」のネタバレを含むため、本編視聴後に読んでいただけると幸いである。

ネタバレ注意
以下の内容は、アニメ『ダンジョン飯』の内容に関するネタバレを含みます。

炎竜編、終幕

炎竜〈レッドドラゴン〉の目的

夜更けに炎竜〈レッドドラゴン〉のボンレスハムを準備するセンシ。ライオス、チルチャック、マルシルは眠っていたが、ファリンは目を覚ますと炎竜〈レッドドラゴン〉の死体のもとへ向かっていた。霊媒体質のファリンが夢遊病のように歩くのを、幽霊たちが引き留める。それはまるでファリンのことを心配しているようにも見えた。

炎竜〈レッドドラゴン〉の傍らには狂乱の魔術師シスルが立っており、彼はファリンに語り掛ける。しかし、それは本当の意味でファリンに向けた言葉ではなく、ファリンの肉体を構成する炎竜〈レッドドラゴン〉の血肉に向けられたものだった。狂乱の魔術師シスル曰く、炎竜〈レッドドラゴン〉が浅い階層にいたのはデルガル・メリニ捜索のためだった。

デルガル・メリニと言えば最初に地下墓地に現れ、ダンジョンとそこに眠る黄金の都の存在を伝えると塵になって消えた男である。デルガル・メリニはこのダンジョンが生まれる前に存在していた王国の王であり、狂乱の魔術師シスルは絵画に残された記憶の中でデルガル・メルニの誕生から王への即位までを見届けていた。

狂乱の魔術師シスルとの邂逅

ケン助が倒れたことで目を覚ますライオス。ケン助は動く鎧という魔物であり、狂乱の魔術師シスルの支配下にある魔物だ。そのため、このダンジョンの主であり、魔物たちの主人が近づいたことで動き出したことが考察できる。そして、ケン助が物音を立てたことによってライオスはファリンがいないことに気が付く。

玄関ではセンシが炎竜〈レッドドラゴン〉のボンレスハムの作業をしており、センシに気付かれずに玄関を通り抜けることは出来ない。ライオスは建物3階の窓からファリンが外に出たと考察する。これはどう考えても異常事態だ。ライオスはケン助を持ってファリン捜索に走る。

炎竜〈レッドドラゴン〉の死体は音を立てて溶け始め、骨だけになりつつあった。金属よりも硬い鱗が溶けるということは、炎竜〈レッドドラゴン〉の肉体を構成する何らかの魔法が解除され、皮下脂肪や鱗を形成する硬質たんぱく質のケラチンなどの結合が脆くなったと考察できる。

溶ける炎竜〈レッドドラゴン〉を見て絶句するライオスだったが、ファリンが悶え苦しんでいるのを見て駆け寄る。ファリンは「デルガル様……お探ししなくては……」と意味不明なことをつぶやく。そして、狂乱の魔術師シスルが現われたことでライオスは動く絵画で彼と出会ったことを思い出した。

魔術師の目

狂乱の魔術師シスルからの接触をマルシルの爆破魔法が食い止める。その隙にファリンを連れて逃げようとするライオスだったが、ライオスはファリンの怪力によって吹き飛ばされてしまった。ファリンは原作の『ダンジョン飯』の回想の中で棘付き鉄球〈モーニングスター〉を振り回している描写があり、それなりの腕力の持ち主だと考察できるが、それでもこの怪力は異常だ。

狂乱の魔術師シスルは古代魔術を詠唱し、炎竜〈レッドドラゴン〉の血肉から小型のワイバーンである魔術師の目という50cm程度の魔物を生み出す。この魔術師の目は、文字通り魔術師の目として働き、魔術師と視界を共有している。そのため、魔術師の目に見つかったら最後、狂乱の魔術師シスルの魔法の餌食になってしまうのだ。

マルシルの防御魔法でも魔術師の目の数には対抗できない。そこでマルシルが考えたのは自分が研究してきた古代魔術で魔術師の目を生み出している構成式を書き換えるというものだった。杖のアンブロシアに血が滾り、魔術師の目を殴るたびに魔法を解除して血の塊に戻していく。マルシルは古代魔術の解読は出来ても物量で劣勢になっていた。

センシは炎竜〈レッドドラゴン〉のボンレスハムがシスルのもとに集まるのを目撃する。マルシルはダンジョンを研究するものとして、狂乱の魔術師シスルと対話を試みるが、その瞬間、地面に穴が開いてライオスたちは全員落ちていくのだった。

狂乱の魔術師シスルは自身の目の前に立ちはだかった幽霊に対し、「そう不安がるな。逆賊は去った」となだめる。ここでシスルがデルガル王の帰還を待っていることが明かされるが、デルガル王は死による現世からの解放の無いダンジョンからの救済を求めて地上へ這い上がった。

そこにエルフという長命種の特性を踏まえると、国民や国王とシスルの目的には大きな溝があると考察できる。そうして狂乱の魔術師シスルはファリンを炎竜〈レッドドラゴン〉とし、新たな肉体を与えるのだった。

リドとの出会い

地の底に落ちていったライオスたちは石壁に囲まれた部屋にいた。窓も扉もない部屋の壁はどんどん迫ってきてライオスたちを潰そうとする。ライオスたちは死を経験するのは初めてではない。しかし、蘇生屋や死体回収屋に発見されない壁の中の死というのは、蘇生のあり得ない完全な死を意味していた。

各々が必死に抵抗していたとき、幽霊たちの手が壁から現れる。そしてマルシルを壁の穴の中に引きずり込むのだった。このことからも幽霊となったかつての王国の国民たちは狂乱の魔術師シスルからの解放を願っており、そのためにライオスたちに手を貸していると考察できる。

穴を抜けた先でチルチャックたちが出会ったのはオークの一団だった。そのオークを率いるのは一緒にパンづくりをしたゾン族長の妹であるリドだった。リドは隊長を任されているが14歳である。石鹸のせいで臭いが変わり気づかれなかったが、オークと付き合いのあるセンシが交渉に入る。

センシたちはゾン族長との約束である炎竜〈レッドドラゴン〉退治を成功させており、その計らいでライオスとマルシルはリドから荒療治を受けることになった。そこでゾン族長が炎竜〈レッドドラゴン〉に手を出さなかったのは、狂乱の魔術師シスルの使役する魔物を殺すと狂乱の魔術師シスルから目を付けられるためだった。ライオスたちはまんまと利用されたのだ。

チルチャックの本音

チルチャックはファリンを深追いしないように、ライオスとマルシルへ嘘をつく計画を立てる。その様子を見てリドはチルチャックを軽蔑するが、センシの頼みで起きっぱなしにしてしまった荷物の場所、つまり炎竜〈レッドドラゴン〉の死体の傍への案内をするのだった。その先には炎竜〈レッドドラゴン〉の死体はなく、狂乱の魔術師シスルによって持ち去られていた。

リドはファリンが身を挺して炎竜〈レッドドラゴン〉の爆発から守ってくれたことや、ライオスが片脚を犠牲に炎竜〈レッドドラゴン〉の逆鱗を突いたことを褒めるが、チルチャックは反対の態度を取っている。チルチャックは口では「アホでバカで大間抜けだ」と評するが、実際はファリンを深追いすることでライオスとマルシルが死ぬことを危惧していた。

前払いという現金な理由ではあったがチルチャックがファリン救出に同行したことが、ライオスとマルシルが後に引けなくなった理由になったのではないかと、チルチャックは自分を責めてもいた。荷物を取って戻ると、目を覚ましたライオスがセンシに制止されながらもファリンを探そうとしている。

混乱するライオスに対して、チルチャックは本音を打ち明け、地上への帰還をすべきだと説得するのだった。金勘定が得意だと言われるチルチャックだが、もともと使い捨てにされている同胞のハーフフットのために労働者組合〈ギルド〉を立ち上げるなど、情に厚い人物だ。その説得を受け、ライオスは地上への帰還をすることに納得するのだった。

第13話の感想と第14話で描かれる新章の幕開け

ファリン救出のための戦いだったはずが、ファリンの喪失で終わるというショッキングな結末を迎えた炎竜編。スタジオTRIGGERの大迫力の作画で炎竜〈レッドドラゴン〉との死闘が描かれた分、その代償の大きさに視聴者も心が抉られる。そのようなアニメ『ダンジョン飯』第13話「炎竜3/良薬」だが、原作通りならば第14話ではカブルーのパーティーとタンス夫妻のパーティーという別目的のパーティーを通して、ライオスのパーティーが掘り下げられると考察できる。

また、注目したいのは別の方法でファリンを救出しようとしているシュローのパーティーの存在だ。シュローこと半本俊郎は東方の島国からやってきた剣客で、名家の嫡男だ。これまでもライオスの回想の中で登場しており、その類まれなる剣術で竜種退治のときには止めを刺す役割を担っていた。

何か面白いものを探してこいという父親の無茶な命令でダンジョンにやって来たシュローはファリンに惚れており、忍者を中心とした自分のパーティーでファリンを救うことに躍起になっている。同じ目的を持ちながら違う手段を取ったライオスとシュローの対峙に注目したい。

アニメ『ダンジョン飯』第13話「炎竜3/良薬」は2024年3月28日(木)22:30より放送と配信が開始。

『ダンジョン飯』公式サイト

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アニメ『ダンジョン飯』第1話「水炊き/タルト」のネタバレ感想と考察はこちらから。

アニメ『ダンジョン飯』第14話「シーサーペント」のネタバレ感想と考察はこちらから。

アニメ版『ダンジョン飯』のオープニングのBUMP OF CHICKENの新曲「Sleep Walking Orchestra」と主要キャストはこちらから。

アニメ版『ダンジョン飯』のエンディングの緑黄色社会の新曲「Party!!」と追加キャストはこちらから。

鯨ヶ岬 勇士

1998生まれのZ世代。好きだった映画鑑賞やドラマ鑑賞が高じ、その国の政治問題や差別問題に興味を持つようになり、それらのニュースを追うようになる。趣味は細々と小説を書くこと。
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