2024年6月、音楽と小説のイベント『IMAGINARC 想像力の音楽』開催! | VG+ (バゴプラ)

2024年6月、音楽と小説のイベント『IMAGINARC 想像力の音楽』開催!

©2024 IMARI

音楽と小説が融合する『IMAGINARC 想像力の音楽』、全国4都市で開催!

2024年6月4日から15日にかけて、音楽と小説のイベント『IMAGINARC 想像力の音楽が仙台、福岡、熊本、東京で上演される。開催に先駆けて、主催である株式会社BlueMeme本社で記者会見が行なわれた。会見には、プロデューサーの森下唯(ピアニスト・作編曲家)、プロジェクトマネージャーの江﨑昭汰(ピアニスト)、アシスタントプロデューサーの冬乃くじ(小説家)、さらに参加小説家の雛倉さりえ、参加ピアニスト・編曲家の菊池亮太が登壇した。

©2024 IMARI

左から、江﨑昭汰、冬乃くじ、森下唯、雛倉さりえ、菊池亮太

5つのテーマに基づいたインタラクティヴな試み

『IMAGINARC 想像力の音楽』は、ゲーム、アニメ、映画、クラシックなどの既存楽曲を5つのキーワードのもとに構成し、さらに5人の作曲家による5つの新曲を加えて、2台ピアノで演奏する公演である。また、11人の小説家が全15編の新作短編を書きおろす
本公演は、映画やゲームなどの依頼音楽とクラシックのあいだにある溝、ひいてはさまざまなアートの断絶を超えて、音楽と小説の横断的な楽しみ方を模索するあたらしい試みだ。同時に日本の映画音楽の系譜をたどるという目的もあり、プログラムには映画『砂の器』からの楽曲(作曲:菅野光亮)や組曲『風の谷のナウシカ』(作曲:久石譲)などが含まれる。それぞれの楽曲は2台ピアノに合わせて編曲され、ミニマムな楽器構成が豊かな想像を喚起する。

制作プロセスとして、まずはプログラムを構成する楽曲が集められ、そこから、音楽と言葉を架橋する「翻訳」として、キーワードの言語化が行なわれた。
決定されたキーワードとキャッチコピーは以下である。

天命(Heaven’s Decree):狩人が鳥を打ち抜いた。それでも鳥は羽ばたくのをやめなかった。
魔法の庭(Magical Garden):少女たちは木陰で笑いあう。わたしたちは何でもできる、蜜蜂にも毒蛇にもなれるし、この恋だってきっと叶う。
異形たちの輪舞曲(Ronde des monstres):亡者が踊り、巨大な花が牙を剥く。鳥が生者の記憶を啜り、怪獣王が姿を現す。
都市の墓標(Epitaph of a civilization):過ぎゆくものを惜しんでも羨んでも、そこにあるのは四角い石の集まりだけだ。
懐かしい星(Nostalgic Planet):星の軌道は人の願いを運ぶ。人の想いは星の運命を超える。

これらのキーワードに沿ってアシスタントプロデューサーの冬乃くじが参加小説家を提案し、短編執筆の依頼がなされた。また、冬乃本人は5つのテーマそれぞれに、幻想文学、SF小説、音楽恋愛小説、ホラー小説、児童文学の5つのジャンルで参加する。演奏会会場で販売されるプログラムに全ての小説が掲載される。プロデューサーの森下唯は、「演奏会の前や休憩時間、帰路、また帰宅後に小説を読み、演奏会での体験をより深めてもらいたい」と語った。

冬乃くじはこれまでに、VGプラスの運営するオンラインSF誌Kaguya Planetに、現代音楽をテーマにしたSF短編小説「国破れて在りしもの」などを寄稿している。また、3月14日に刊行されたばかりの自身の短編集『猫の上で暮らす一族の話 冬乃くじ作品集』(惑星と口笛ブックス)に収録されているサトゥルヌスの子ら」(初出:BFC4)も音楽をテーマにしたSF作品だ。

¥500 (2024/04/27 06:46:09時点 Amazon調べ-詳細)

参加作家には、冬乃くじのほか、Kaguya Booksから短編集『我らは群れ』を刊行している糸川乃衣、『巣 徳島SFアンソロジー』に寄稿している小山田浩子、『京都SFアンソロジー:ここに浮かぶ景色』に寄稿している藤田雅矢の各氏も名前を連ねている。プログラムは短編小説アンソロジーとしても期待が高まる作家陣とテーマで、小説好きと音楽好きの両方が楽しめるイベントであることは間違いない。

¥330 (2024/04/27 04:43:56時点 Amazon調べ-詳細)

参加アーティスト

参加する小説家、作曲家、編曲家、ピアニストは下記のとおり。

小説家
冬乃くじ/小山田浩子/糸川乃衣/菅浩江/白髪くくる/雛倉さりえ/藤沢祥/藤田雅矢/宮月中/森下一仁/吉田棒一
作曲家
新垣隆/野村渉悟/浜渦正志/東大路憲太/平野一郎
編曲家
森下唯/大脇滉平/佐伯涼真/榎政則/高橋ドレミ/江崎昭汰
ピアニスト
森下唯/江崎昭汰/菊池亮太/蔡翰平/今泉響平/榎政則/高橋ドレミ/望月晶/佐伯涼真

公演情報

仙台公演
於:仙台市戦災復興記念館
日時:2024年6月4日(火)19:00開演 (18:00開場)
全席指定 ¥4,000
ピアニスト:菊池亮太/蔡翰平/森下唯/江﨑昭汰

福岡公演
於:あいれふホール
日時:2024年6月7日(金)19:00開演 (18:00開場)
全席指定 ¥4,000
ピアニスト:今泉響平/森下唯/江﨑昭汰

熊本公演
於:熊本市健軍文化ホール
日時:2024年6月9日(日)14:30開演 (13:30開場)
全席指定 ¥3,500
ピアニスト:菊池亮太/森下唯/江﨑昭汰

東京公演
於:豊洲シビックセンターホール
全席指定 ¥6,500

第1夜「天命」— Heaven’s Decree
日時:2024年6月11日(火) 19:00開演(18:00開場)
ピアニスト:菊池亮太/榎政則/森下唯/江﨑昭汰
小説家:冬乃くじ/糸川乃衣/白髪くくる

第2夜「魔法の庭」— Magical Garden
日時:2024年6月12日(水) 19:00開演(18:00開場)
ピアニスト:望月晶/高橋ドレミ/森下唯/江﨑昭汰
小説家:冬乃くじ/雛倉さりえ/宮月中

第3夜「異形たちの輪舞曲」— Ronde de monstres
日時:2024年6月13日(木) 19:00開演(18:00開場)
ピアニスト:榎政則/高橋ドレミ/森下唯/江﨑昭汰
小説家:冬乃くじ/小山田浩子/藤田雅矢

第4夜 「都市の墓標」— Epitaph of a civilization
日時:2024年6月14日(金) 17:00開演(16:00開場)
ピアニスト:望月晶/佐伯涼真/森下唯/江﨑昭汰
小説家:冬乃くじ/藤沢祥/吉田棒一

第5夜 「懐かしい星」— Nostalgic Planet
日時:2024年6月15日(土) 19:00開演(18:00開場)
ピアニスト:今泉響平/榎政則/森下唯/江﨑昭汰
小説家:冬乃くじ/菅浩江/森下一仁         

※仙台、福岡、熊本公演は東京公演の第1夜〜第5夜からの抜粋。全小説が掲載されているプログラムは各公演共通。

公式ウェブサイト
https://www.imaginarc.jp/

チケット購入先
https://www.imaginarc.jp/ticket/
販売元:e+(イープラス)、teket、livepocket、イベント窓口



社会評論社
¥1,650 (2024/04/27 08:44:32時点 Amazon調べ-詳細)

VG+編集部

映画から漫画、ゲームに至るまで、最新SF情報と特集をお届け。 お問い合わせ

関連記事

  1. 第3話ネタバレ解説『キャシアン・アンドー』マーヴァとキャシアンの関係、ルーセンの狙い あらすじ&感想

  2. 第53回星雲賞発表 日本長編部門は藤井太洋『マン・カインド』牧野圭祐『月とライカと吸血姫』 海外長編はアンディ・ウィアー『プロジェクト・ヘイル・メアリー』

  3. 『ダース・ヴェイダーとルーク(4才)』の作者が贈る絵本『マンダロリアンとチャイルド』が米発表

  4. VG+ 2019年上半期アクセスランキング【1位〜5位】