成都ワールドコン閉幕
中国四川省の成都で2023年10月18日(水) から開催されていた成都ワールドコン(第81回世界SF大会)が10月22日(日) に閉幕した。中国では世界SF大会の開催は今回が初めてで、公式発表によると35の国と地域から1,200人以上のゲストと2万人超のファンが参加した。日本からも30名以上のゲストが参加している。
会期中には200以上のパネルが開催され、SF(サイエンス・フィクション)に関わる活発な議論が交わされた。例年通りSF最高賞の一つであるヒューゴー賞の授賞式が開催されたほか、第6回中国国際科幻大会も同時開催され、中国のSF賞である銀河賞も発表された。日本からは、岩上治、立原透耶、藤井太洋が国際交流功労賞を受賞している。今回の大会のために建設されたザハ・ハディド・アーキテクツ設計のメイン会場は一般の来場客で賑わっており、多くの親子連れが訪れた。
第6回中国国際科幻大会で発表された国際交流功労賞
岩上治さん、立原透耶さん、藤井太洋さんが受賞しました👏🏻👏🏻👏🏻 pic.twitter.com/R8A24HnUPT— 齋藤 隼飛 Hayato Saito (@hayato_saito91) October 19, 2023
22日の閉会式では、ゲスト・オブ・オナーとして登壇したSF作家のロバート・J・ソウヤーは「これまでで最高のSF大会」と称賛。閉会式の最後には、2024年開催のグラスゴー・ワールドコンに開幕と閉幕を告げるガベル(小槌)が託された。2024年の世界SF大会はスコットランド南西部に位置するグラスゴーで8月8日(木)から12日(月) にかけて開催される。
なお、成都ワールドコンではアジアを舞台にした新たな国際SFコンベンションの定期開催についても話し合いが行われた。今回、成都は史上最大規模の世界SF大会を成功させ、SF都市としての世界的な認知を獲得した。追い風が吹くアジアのSFは、どんな未来を切り開いていくのだろうか。
今大会で発表された2023年度のヒューゴー賞の結果はこちらから。