中華SF短編集『時のきざはし』が6月27日が発売
注目のSF短編集『時のきざはし 現代中華SF傑作選』が2020年6月26日(金)に発売される。『時のきざはし』は、中華SF=中国語文化圏のSFを集めた短編集で、17名の作家の作品が収録される。監修を務めたのは、2019年に発売され異例のヒットを記録した『三体』の日本語版でも監修を務めた立原透耶。新紀元社からの発売となり、Amazonでは予約受付を開始している。
また、6月5日(金)にはその書影も公開された。
「中華SF傑作選」表紙ができました!!! ご予約お待ちしております!!! pic.twitter.com/3cqdyRpd7p
— たちはら とうや Toya TACHIHARA (@ttouya) June 5, 2020
『時のきざはし 現代中華SF傑作選』に収録される作品は、全篇中国語から日本語への翻訳になっているという。台湾の作家の作品も収録されており、「中国SF」ではなく幅広く中華圏を対象にした「中華SF」のアンソロジーとなっている。『時のきざはし』の収録作品および作家・翻訳家は、以下の通り。
「太陽に別れを告げる日」
著 江波/訳 大久保洋子
「異域」
著 何夕/訳 及川茜
「鯨座を見た人」
著 糖匪/訳 根岸美聡
「沈黙の音節」
著 昼温/訳 浅田雅美
「ハインリヒ・バナールの文学的肖像」
著 陸秋槎/訳 大久保洋子
「勝利のV」
著 陳楸帆/訳 根岸美聡
「七重のSHELL」
著 王晋康/訳 上原徳子
「宇宙八景瘋者戯」
著 黄海/訳 林久之
「済南の大凧」
著 梁清散/訳 大恵和実
「プラチナの結婚指輪」
著 凌晨/訳 立原透耶
「超過出産ゲリラ」
著 双翅目/訳 浅田雅美
「地下鉄の驚くべき変容」
著 韓松/訳 上原かおり
「人骨笛」
著 吴霜/訳 大恵和実
「餓塔」
著 潘海天/訳 梁淑珉
「ものがたるロボット」
著 飛氘/訳 立原透耶
「落言」
著 靚霊/訳 阿井幸作
「時のきざはし」
著 滕野/訳 林久之
大物から新鋭まだ幅広い層の中華圏作家の名前が並ぶ。2020年3月に発売されたケン・リュウ編の中国SFアンソロジー『月の光 現代中国SFアンソロジー』に登場した作家も数多く参加している。なお、陸秋槎の作品は『時のきざはし』のために書き下ろされた作品となっている。
すでに中華SFに注目している人も、これから中華SFを読んでみようという人も必見の一冊だ。
立原透耶 監修『時のきざはし 現代中華SF傑作選』は2020年6月26日(金)、新紀元社より発売。
また、6月18日には劉慈欣の『三体2 黒暗森林』が早川書房より発売。