藤井太洋『東京の子』が予約受付開始
オリンピック後の首都を描く
Amazonで、藤井太洋の新著『東京の子』(KADOKAWA) の予約受付が始まった。発売日は2019年2月8日(金)となっており、藤井太洋にとっては、2018年10月15日に発売された『ハロー・ワールド』(講談社) 以来の単行本での新刊となる。『東京の子』は、株式会社カドカワが展開する電子書籍誌『文芸カドカワ』で、2017年2月より連載を開始した作品。2023年、オリンピック後の東京を舞台に、“逃亡者”たちを追うランナー、仮部諫牟(カリベイサム)が巨大な陰謀に立ち向かう。“オリンピック後”の東京を、私たちはどう生きるか——外国人労働者を取り巻く問題をいち早く取り上げた近未来サスペンスだ。
これまでにも東京オリンピックが背景に
藤井太洋はこれまでも、東京オリンピックを背景にした作品を発表してきた。『アンダーグラウンド・マーケット』(2013)では、オリンピックを二年後に控えた東京の街が舞台に。行き場を失った移民労働者と若者たちが仮想通貨を利用した地下経済圏で共存する様子が描かれた。2018年10月23日にKindle Singlesで発売された短編「おうむの夢と操り人形」では、東京オリンピック・パラリンピック閉会から3年が経過した2023年が舞台に。オリンピック用に大量生産され、その後“ジャンク”となった人型ロボット“パドル”を中心に、AIと人間の関わり方がリアルに描かれた。
人々が熱狂し、目指す場所の“その先”を描き出してきた藤井太洋。『東京の子』では、どのような物語が展開されているのだろうか。東京オリンピックが間近に迫る2019年の始まりは、『東京の子』で、“ポスト・オリンピック”に備えよう。
なお、『東京の子』が連載されていた『文芸カドカワ』では、11月10日に発売された12月号より、藤井太洋の新連載『第二開国』がスタートしている。
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Amazon.co.jp