【全曲解説】映画『魔女がいっぱい』で流れた曲まとめ【音楽・サントラ】 | VG+ (バゴプラ)

【全曲解説】映画『魔女がいっぱい』で流れた曲まとめ【音楽・サントラ】

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『魔女がいっぱい』の音楽に注目

2020年12月4日(金)より日本での劇場公開が始まった映画『魔女がいっぱい』。「チャーリーとチョコレート工場」シリーズでお馴染みのロアルド・ダールの原作小説『魔女がいっぱい』(1983) を実写化した作品で、アメリカではHBO MAXで10月22日に配信されていた。映画『魔女がいっぱい』は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズで知られるロバート・ゼメキス監督の最新作で、アン・ハサウェイが主演を務めたことでも話題となった。

『魔女がいっぱい』を巡っては、魔女の指が3本で足の指が1本 (または0本) という描写が身体障がいを持つ人々から批判を受け、制作会社のワーナー・ブラザースとアン・ハサウェイが謝罪する事態に発展していた。悪役である“魔女”に身体障がいの人々を重ねる描写に問題があったことは確かだ。

一方で、オクタヴィア・スペンサー演じる“おばあちゃん”の活躍は光った。自分自身も娘を亡くしながらも、親を亡くした孫を元気付け、守ろうとするおばあちゃんは、人種差別の激しい1968年のアメリカ南部アラバマを生き抜いた黒人女性。その力強さを演出する音楽は特徴的だった。今回は、映画『魔女がいっぱい』で曲をチェックしてみよう。

ネタバレ注意
以下の内容は、映画『魔女がいっぱい』の内容に関するネタバレを含みます。

映画『魔女がいっぱい』で流れた音楽まとめ

ザ・フォー・トップス「Reach Out I’ll Be There」

オクタヴィア・スペンサー演じる“おばあちゃん”が孫 (ヒーローボーイ) を元気付けようとレコードで流すのはザ・フォー・トップス「Reach Out I’ll Be There」(1966)。1960年代のモータウンを代表する楽曲だ。「もし、希望を失って、もう進めないと思っているなら/人生はめちゃくちゃで、幸せはただの幻想で、世界が崩れ落ちていくように感じてるなら」「手を伸ばして、さあ、私に手を差し出して」と、両親を失った坊やに歌いかけている。曲全体としては、「私はここにいるから (手を伸ばして)」というメッセージが主体になっている。

オーティス・レディング「ドッグ・オブ・ベイ」

坊やがようやく食べ物を口にしたところから流れ始め、デイジーと出会う場面でも流れている曲は、『魔女がいっぱい』の舞台になっている1968年にリリースされたオーティス・レディング「ドッグ・オブ・ベイ ((Sittin’ On) The Dock of the Bay)」。この年のビルボード年間6位を記録したヒット曲で、その後数多くのアーティストによってカバーされている。

「朝日が昇る前で座り、夕方が来ても座ったままだろう」「私は波止場に腰を下ろし、波が離れていくのを見ている」と、二人の束の間の穏やかな時間を彩るような歌詞が歌われている。一方で、「人生の目的もない/このまま何も起きそうにない」と、この先二人に降りかかる展開とは真逆の内容も歌われている。

アイズレー・ブラザーズ「イッツ・ユア・シング」

おばあちゃんと坊や、デイジーの三人での生活が始まると、坊やがデイジーを訓練するシーンで流れる曲はアイズレー・ブラザーズ「イッツ・ユア・シング (It’s Your Thing)」(1969)。こちらもモータウンからリリースされた楽曲で、「自分のやりたいようにすればいい」「今度は自分の愛を与えるんだ、自分が選んだ相手に」と歌われている。

サマンサ・ジェイド「We Are Family」

物語の最後、最初のエンドロールで流れる曲はサマンサ・ジェイドの「We Are Family」(2018)。この曲は4人組の黒人女性グループ シスター・スレッジが1979年に発表し、大ヒットした同名曲のカバーバージョン。そのタイトル通り、「私たちは家族」「シスター達と一緒」「立ち上がって歌いましょう」と、新たな家族になった4人に相応しいハッピーな歌詞が歌われている。「私たちが一緒にいる姿を誰もが目撃する」と、映画冒頭のオーティス・レディング「ドッグ・オブ・ベイ」で歌われていた「人生の目的もない/このまま何も起きそうにない」という歌詞とは全く違う、新しい人生を予感させてくれる。

以上が、映画『魔女がいっぱい』の中で流れた音楽だ。物語前半のブラックミュージックを中心にした編成は、おばあちゃんと坊やのキャラクターをより印象的なものにすることに成功している。

作品自体のサントラは、ロバート・ゼメキス監督の盟友で、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズを含むほとんどのゼメキス作品を手掛けているアラン・シルヴェストリが担当。オリジナルサウンドトラックは、ダウンロードで購入できる。

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映画『魔女がいっぱい』は2020年12月4日(金)より日本全国で劇場公開。

『魔女がいっぱい』公式サイト

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