アニメ映画『リトル・マーメイド』で流れる曲まとめ 「パート・オブ・ユア・ワールド」「アンダー・ザ・シー」の意味は? | VG+ (バゴプラ)

アニメ映画『リトル・マーメイド』で流れる曲まとめ 「パート・オブ・ユア・ワールド」「アンダー・ザ・シー」の意味は?

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アニメ版『リトル・マーメイド』で流れる歌は?

アニメ映画『リトル・マーメイド』は1989年に米国で公開されたディズニーのアニメ映画。地上の世界に憧れる人魚姫のアリエルの恋と冒険を描く。他のディズニー作品同様、その魅力の一つは楽曲にある。「パート・オブ・ユア・ワールド」「アンダー・ザ・シー」など、後世に残る名曲が作中に複数登場する。

『リトル・マーメイド』は2023年に実写映画版としてリメイクされた。米国では5月26日、日本では6月9日(金)より劇場公開がスタート。アニメ映画版の楽曲も実写版向けにアレンジされている。今回は、実写版にも備えて、アニメ映画版で流れた曲をおさらいしていこう。

ネタバレ注意
以下の内容は、アニメ映画『リトル・マーメイド』の内容に関するネタバレを含みます。

アニメ映画『リトル・マーメイド』で流れた曲まとめ

「海の底で/Fathoms Below」

『リトル・マーメイド』冒頭で歌われる曲は「海の底で」。船乗り達が「神秘的な海の底では、人魚があなたを待っている」と歌う曲で、人魚姫のアリエルと恋に落ちるエリック王子の今後を示唆する内容になっている。非常に短い歌詞の歌だが、『リトル・マーメイド』がどのような作品なのかをあっという間に説明してくれる優れた曲だ。

「トリトンの娘たち/Daughters of Triton」

「トリトンの娘たち」はセバスチャンが作曲したという設定の曲で、アリエルの姉妹たちによるコンサートで歌われる。アクァータ、アンドリーナ、アリスタ、アティーナ、アデーラ、アラーナが紹介され、この日デビューを飾る予定だった7番目の娘アリエルが紹介される内容になっている。6人の姉たちは実写映画版にも登場するので、こちらも注目して観てみよう。

「パート・オブ・ユア・ワールド/Part of Your World」

そして、『リトル・マーメイド』のメイン曲である「パート・オブ・ユア・ワールド」は、海の上に行ったことを父のトリトンから叱られたアリエルが自分のコレクションを前にして歌う曲。「宝物だけじゃつまらない」と、人間の世界に行くことを夢見る内容になっている。

また、「父親に口答えするな」「私の海では私の命令に従え」と、アリエルに強権的な態度を見せる父トリトンに対する反発心も垣間見え、「人間だったら理解してくれる」という夢を抱くアリエルの心情を描き出している。曲の中盤では、足が生えて地上で暮らせるなら「なんでもする」と歌い、後にアースラと契約を結ぶ展開の伏線が張られている。

「陸の世界を知りたい」と純粋な好奇心を見せており、この時点では恋をしたエリック王子だけがアリエルの動機ではないことも分かる。曲の最後は「Out of the sea/Wish I could be/part of that world」で締めくくられるが、これはもう一つの名曲「アンダー・ザ・シー/Under the Sea」と対のフレーズになっている。

嵐に巻き込まれたエリック王子を助けた後に歌われる際には、「何かが始まった」と歌い、「part of that world(地上の世界)」という歌詞は「part of your world(あなたの世界)」に変更されている。

なお、「パート・オブ・ユア・ワールド」は実写版のバージョンも予告で公開されている。

「アンダー・ザ・シー/Under the Sea」

海の上に行って王子の気を引こうとするアリエルに対し、名作曲家であるセバスチャンは「アンダー・ザ・シー」の歌で海底に引き留めようとする。「海底よりいいところはない」と海での生活の良いところを歌い上げていくのだが、「隣の海藻は青く見える」というパンチラインに、「陸では働きづめ」と人間界の事情をよく理解している点がポイントだ。この辺りも私たち陸で生きる人間の観客に刺さる要因になったのかもしれない。

同時に、地上では魚達が飼われ、食べられることにも触れられている。最後にはイワシやウミウシなど、海の仲間たちをノリノリで紹介するセバスチャンだったが、その間にアリエルはいなくなってしまう。

なお、「アンダー・ザ・シー」はアカデミー歌曲賞を受賞し、作曲したアラン・メンケンがアカデミー作曲賞を受賞している。実写版では30年以上が経過して現代に甦る「アンダー・ザ・シー」も一部が事前公開されている。

「哀れな人々/Poor Unfortunate Souls」

DV親父にコレクションを破壊された後、失意のアリエルはアースラの誘惑を受ける。声と引き換えに足を与えるとオファーするアースラが歌うのが、「哀れな人々」だ。声を失うことに懸念を示すアリエルに対し、アースラは「美しい顔があるじゃないか」「男はうるさい女が嫌い」とルッキズムとミソジニーのコンボ技でアリエルに契約を迫る。

「現実を見ろ」と迫られたアリエルは契約書にサインしてしまい、地上の人間になるのと引き換えに声をアースラに渡してしまう。タイトルの「哀れな人(魂)」というのは、アースラがアリエルに対して言ったことである。

「レ・ポワソン/Les Poissons」

中盤でお城のコックであるルイが料理をしながらセバスチャンを追いかけるシーンで流れるのは「レ・ポワソン」。フランス語で「魚たち」を意味する。魚料理の手順を歌う陽気な曲だが、魚達側の気持ちで観てきた私たちにはグロテスクな内容に聞こえる。

「キス・ザ・ガール/Kiss the Girl」

アリエルとエリック王子が一緒に湖畔へ出かけた際に、セバスチャンが「甘いムード」を作ろうと水辺の生き物達と一緒に作った曲が「キス・ザ・ガール/Kiss the Girl」。『リトル・マーメイド』で歌われる曲の半数以上がセバスチャン作曲によるものなのだ。

この曲では、エリックがアリエルにキスしたくなるように「ときめく心、高まる気持ち」とムードを盛り上げていく。キスをしたくないエリックに対する随分なハラスメントだが、セバスチャン達はアリエルの声を失わせまいと必死だ。「キスをして」と繰り返し歌われた末、エリックはキスをしそうになるが、アースラの使いのウツボ、フロットサム&ジェットサムがボートをひっくり返してこれを阻止し、歌は終わる。

最後にアリエルはめでたくエリックと結婚すると、「パート・オブ・ユア・ワールド」のメロディで「あなたと私で、私はあなたの世界の一部になった」と歌われてアニメ映画版『リトル・マーメイド』は幕を閉じる。エンディング曲には「アンダー・ザ・シー」と、「パート・オブ・ユア・ワールド」と同じメロディの『リトル・マーメイド』の「メイン・タイトル」が使われている。

以上がアニメ映画『リトル・マーメイド』で流れる楽曲たちだ。実写版ではどんなアレンジが加えられているのか、ぜひ劇場で確かめてみよう。

アニメ映画『リトル・マーメイド』はDisney+で配信中。

『リトル・マーメイド』(Disney+)

トリロジーのボックスセットとサントラも発売中。

実写映画『リトル・マーメイド』は2023年6月9日(金)より全国の劇場で公開。

『リトル・マーメイド』公式サイト

ネタバレ注意!実写版『リトル・マーメイド』のネタバレ解説&感想はこちらから。

実写版『アラジン』の全曲解説はこちらから。

『アナと雪の女王』の全曲解説はこちらの記事で。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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