MCU『サンダーボルツ*』7人の登場人物まとめ 過去作での出来事をおさらい エレーナにバッキー、USエージェントも | VG+ (バゴプラ)

MCU『サンダーボルツ*』7人の登場人物まとめ 過去作での出来事をおさらい エレーナにバッキー、USエージェントも

©︎2025 Marvel

初掲:2022年9月11日

『サンダーボルツ』メンバー発表

MCU映画『サンダーボルツ*』が2025年5月2日(金) より全国の劇場で公開。2月に公開された『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』に続くMCU最新作で、一癖も二癖もあるキャラクター達が新たなチーム“サンダーボルツ”として登場する。

2022年9月のD23 Expoで『サンダーボルツ*』のキャストが発表された際には、マーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギが直々に各メンバーを発表。マーベルが本作への力を入れていることがよく分かる演出になっていた。今回は、MCUの過去作からサンダーボルツに登場するメンバーについて、『サンダーボルツ*』のネタバレなしで紹介していこう。

過去作からの7人の登場人物

まず、アベンジャーズにとってのニック・フューリー的な立ち位置にあるのが、ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021) で初めて登場したジュリア・ルイス=ドレイファスが演じるヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌことヴァル。同作からはワイアット・ラッセル演じるUSエージェント/ジョン・ウォーカー、古参キャラの一人であるセバスチャン・スタン演じるウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズも登場する。

映画『ブラック・ウィドウ』(2021) に続いて登場するのはデヴィッド・ハーバーが演じるレッド・ガーディアン/アレクセイ・ショスタコフだ。同作からはオルガ・キュリレンコが演じたタスクマスターも参戦。また、同作からドラマ『ホークアイ』(2021) にも登場したフローレンス・ピュー演じるブラック・ウィドウ/エレーナ・ベロワも中心的な役割を果たす。

映画『アントマン&ワスプ』(2018) のヴィランでハナ・ジョン=カーメンが演じたゴースト/エイヴァ・スターも加わり、この計7名が過去のMCU作品から映画『サンダーボルツ*』に登場することが発表されている。

では、このサンダーボルツの7人はそれぞれどのような立場にあり、どのような特徴を持っているのだろうか。各メンバーの登場作品での出来事を振り返ってみよう。

サンダーボルツメンバーまとめ

ヴァル

ヴァルは、ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』で初登場。同作でジョン・ウォーカーをUSエージェントとしてリクルートし、映画『ブラック・ウィドウ』のポストクレジットシーンでは、エレーナにホークアイ抹殺の指示を出した。エレーナはこの作戦に失敗したわけだが、ヴァルとエレーナの関係にも注目だ。

今回のサンダーボルツメンバーは、USエージェント、レッド・ガーディアン、バッキーと、6人中3人がスーパーソルジャーであり、ヴァルはなかなかのリクルートの手腕を見せている。『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のプロデューサーでマーベル・スタジオの副社長でもあるネイト・ムーアは、ヴァルについて「ダークなニック・フューリー」と語っている

もっともヴァルは今回の6人の内、『ブラック・ウィドウ』周辺から3名、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』周辺から2名集めており、わりとコスパの良い動きをしているとも考えられる。また、映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(2022) では、ヴァルはCIA長官になっていることが明かされた。順調に出世しているヴァルは『サンダーボルツ*』ではどんな活躍を見せるのだろうか。

レッド・ガーディアン/アレクセイ・ショスタコフ

ソ連が生み出したスーパーソルジャーが現場復帰。レッド・ガーディアンことアレクセイは『ブラック・ウィドウ』の舞台になった2016年時点で投獄されていたが、ナターシャ・ロマノフとエレーナの協力により脱獄に成功し、共に洗脳されていたウィドウを救出した。ラストでは、ウィドウ達とエレーナ、メリーナ、タスクマスターと共に世界各地にいる残されたウィドウ達を助けるために飛び立った。

それから10年ほどが経過し、かつて任務でオハイオに住んでいたことがあるアレクセイは『サンダーボルツ*』で再びアメリカにカムバック。アニメ『ホワット・イフ…?』ではウィンター・ソルジャーことバッキーとコンビを組むエピソードも見られたが、『サンダーボルツ*』では米政府のメンバーが揃うチームに入ることになっている。

ゴースト/エイヴァ・スター

映画『アントマン&ワスプ』で登場したゴーストは一人だけ異なる作品からのカムバックを果たす。ゴーストことエイヴァは、初代アントマンのハンク・ピム博士の助手として働いていた父エライアス・スターの量子トンネル実験の失敗に巻き込まれ、自身の身体が物質をすり抜ける“量子フェージング状態”になってしまった。父は死に、エイヴァはS.H.I.E.L.D.に保護され能力を制御するスーツを与えられたが、結局は兵器として利用されていた。

エイヴァはS.H.I.E.L.D.の崩壊によってビル・フォスター教授に保護されるが、既に寿命が2-3週間という状態になっていた。治療のためにアントマンらと対立するが、最終的には初代ワスプことジャネットの力で症状が緩和し、最後にはビルと共に逃亡生活に入っている。

MCUヴィランとしては珍しく、再登場を示唆する退場の仕方で、唯一ヴァルとの接点が見えないキャラクターでもある。USエージェントやバッキーは東海岸のニューヨークにいたが、ゴーストは西海岸を拠点にしていたため、ヴァルのリクルート範囲の広さがうかがえる。ビル・フォスター教授のその後も気になるところだ。

なお、ゴースト・スーツはS.H.I.E.L.D.が開発したものだが、『サンダーボルツ*』の予告編ではゴーストは新しいスーツを身につけている。『ホークアイ』で描かれたエレーナの武器はレッドルーム製で、バッキーの腕はワカンダ製だったが、サンダーボルツメンバーの新たな装備も注目ポイントの一つだ。

USエージェント/ジョン・ウォーカー

最も順当なサンダーボルツの人選はUSエージェントことジョン・ウォーカーだろう。超人血清を打っているため実力に間違いはないが、何と言っても最大の武器はその忠誠心だ。二代目キャプテン・アメリカを襲名しながらも、事件を起こして軍を不名誉除隊となってしまったジョン・ウォーカー。『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』では、USエージェントとして再びユニフォームを着る機会を与えてくれたヴァルに対して忠実な態度を示していた。

また、ジョン・ウォーカーはドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』では手製で盾を作り、ヴィジランテとしてフラッグ・スマッシャーズに対応しようとするなど、単に任務のためだけに動くという人物でもない。また、相棒のレマーが殺されたことへの復讐よりも、人命救出を選び、最後にはサムとバッキーとのわだかまりもなくなったようだった。元来の正義を重んじる性格が、生活に困っている感じもある他のメンバーたちが揃うサンダーボルツでどのように発揮されるのかにも注目だ。

タスクマスター/アントニア・ドレイコフ

そのタスクマスターは、かつてナターシャ・ロマノフが起こした爆破に巻き込まれた少女が父のドレイコフによって強化人間になった姿。『ブラック・ウィドウ』のラストでは、ドレイコフの洗脳が解かれてアントニアとしての人格を取り戻している。映像を見た相手の能力をコピーする能力によって、ブラック・ウィドウやウィンター・ソルジャー、ブラックパンサーらの動きや技を完璧に習得している。

『ブラック・ウィドウ』のラストでは瀕死の状態でエレーナらと共に飛び去っていった。タスクマスターのその後については、演じたオルガ・キュリレンコが『ブラック・ウィドウ』公開時に語っており、「彼女を捕らえようとする悪の組織が常に存在する」と予測していた。アントニアが『サンダーボルツ*』に登場する背景にも注目だ。

ブラック・ウィドウ/エレーナ・ベロワ

映画『ブラック・ウィドウ』でナターシャと再会を果たしたエレーナは、同作で「唯一のスーパーヒーローの知り合い」としてナターシャを頼り、「トニー・スタークに助けてもらえばいい」「キャプテン・アメリカはレッドルームを潰してくれない」「アベンジャーズにいたナターシャは報復が怖くて狙われない」と、アベンジャーズ入りした姉への嫉妬心のようなものを見せていた。

ドラマ『ホークアイ』では、2代目ホークアイことケイト・ビショップと打ち解ける様子が描かれた。一方で、ホークアイを抹殺するというヴァルからの任務は途中で棄権。クリント・バートンと共にナターシャを追悼し、ホークアイへの復讐を諦めたのだった。

また、『ホークアイ』では『ブラック・ウィドウ』後のウィドウ達の洗脳を解こうとする旅の様子も描かれた。エレーナが忍び込んだ館のウィドウの洗脳は既に解けており、財を成して自分の人生を生きていた。エレーナは自分が自分の人生を生きていないことに気づくが、直後には指パッチンで5年の間消滅してしまう。戻った時には最愛の姉であるナターシャは死んでおり、大きな喪失を味わっている。

『ブラック・ウィドウ』のポストクレジットシーンでは、ヴァルにギャラの交渉をする姿も描かれた。ヴァルとはエージェントとして付き合っているようだが、最愛の人と人生の目的を失ったエレーナはどのようなモチベーションでサンダーボルツでの戦いに挑むことになるのだろうか。それにしても再びアレクセイと同じ職場になるとは……。

ウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ

ウィンター・ソルジャーとして数十年間ヒドラの人間兵器として利用されてきたバッキーは、唯一、アベンジャーズからのサンダーボルツ移籍ということになる。親友のスティーヴ・ロジャースがキャプテン・アメリカの盾をサム・ウィルソンに譲った後、それを政府に返したサムに対して釈然としない気持ちを抱えていたバッキー。『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』で二人は和解し、バッキーは新たなキャプテン・アメリカの誕生を見届けた。

しかし、バッキーの方はこれといった行き先がないまま。一時匿ってもらっていたワカンダにも、しばらく来ないように言われている。映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』では、一転して小綺麗なスーツ姿で登場。下院議員を目指していることが明らかになった。曲者だらけのサンダーボルツの中で、バッキーはまとめ役として力を発揮できるのだろうか。

 

以上が、7人のサンダーボルツメンバーのこれまでの経緯と現在の状況だ。アメリカ政府、旧ソ連政府、ナチスドイツのヒドラと、様々な場所で働いていた人物が集まっている。一方で、彼女ら/彼らはいずれも組織に利用され、捨てられた人々だと言える。サンダーボルツはどんな戦いに挑むのか、劇場で見届けよう。

映画『サンダーボルツ*』は2025年5月2日(金) 公開。

『サンダーボルツ*』公式

『サンダーボルツ*』公開日に発売される『マーベル・スタジオ:ジ・アート・オブ・ライアン・メイナーディング』の情報はこちらから。

サンダーボルツは『アベンジャーズ:ドゥームズデイ』でドクター・ドゥームと戦う5大勢力の一つに数えられている。詳しくはこちらの記事で。

『デアデビル:ボーン・アゲイン』シーズン1最終回が『サンダーボルツ*』に与える影響についての考察はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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