「スター・ウォーズ」新たな映画計画スタート
世界的なSFフランチャイズである「スター・ウォーズ」より新たな映画三作品が制作されることが発表された。2023年4月7日(金)にロンドンで開催されたイベント「スター・ウォーズ・セレブレーション」で明かされたもので、ジェームズ・マンゴールド、デイブ・フィローニ、シャーミーン・オベイド=チノイがそれぞれ三つの時代を舞台にした長編映画を監督することが発表された。
デイブ・フィローニ監督の作品は、現在自身が携わっているドラマ『マンダロリアン』(2019-) と同じく『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983) の後の新共和国時代が舞台に。シャーミーン・オベイド=チノイ監督は、『スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け』(2019) の後を舞台にして、シリーズで最も未来を描くことになる。
そして、映画『LOGAN/ローガン』(2017) などで知られるジェームズ・マンゴールド監督は、映像作品では最も過去にあたる25,000年前のジェダイの黎明期を舞台とした作品を手がける。公開順は、三作の中では本作が最初になると予想されるが、一体どんな作品になるのだろうか。
フォースの始まり、最初のジェダイ
米Varietyによると、今回の発表の後にジェームズ・マンゴールド監督は自身が手がける「スター・ウォーズ」新映画の内容について語ったという。
フォースの誕生、それ自体の物語全体を語る機会になります。最初にキャサリン・ケネディ(ルーカスフィルム社長)にこの話をした時に、「フォースの誕生について、『ベン・ハー』や『十戒』のようなものを作れる」と言いました。フォースは全ての(スター・ウォーズ)映画において一種の宗教的な伝説になっています。しかし、それはどこから来たのでしょう? どのように発見されたのか? 誰が発見したのか? 最初のジェダイは誰なのか? それを今書いているんです。
なんと、ジェームズ・マンゴールド監督は「フォースはどこから来たのか」「最初のジェダイは誰か」という「スター・ウォーズ」における神秘を描こうとしているという。第8作目の副題である「最後のジェダイ」ならぬ「最初のジェダイ」を描く——もはや神話と化したこのフランチャイズで、そんなことが可能なのだろうか。
ジェームズ・マンゴールド監督がその例えとして挙げたのが『ベン・ハー』と『十戒』だ。『ベン・ハー』はユダヤ人の青年である主人公ベン・ハーの物語をイエス・キリストの物語と共に描いていく。ルー・ウォーレスが1880年に発表した小説が原作で、1959年に公開されたウィリアム・ワイラー監督の映画版は第32回アカデミー賞で作品賞を含む11部門を制覇した。『十戒』は旧約聖書の「出エジプト記」を題材にした物語で、1956年にセシル・B・デミル監督が実写映画化。第29回アカデミー賞で7部門にノミネートされ、特殊効果賞を受賞した。
共にキリスト教における宗教上の伝説を実写映画化した叙事詩的映画(壮大なスケールの物語で人間ドラマを描く)であり、ある種の神話を描いた作品でもある。これまでの「スター・ウォーズ」作品のようなエンタメ性の高い作品ではなく、『RRR』(2022) のような英雄譚・伝説を描くような映画になる可能性もあるだろう。
ジェームズ・マンゴールド監督といえば、『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013) など複数のヒュー・ジャックマン作品に携わっており、2019年の『フォードvsフェラーリ』ではマット・デイモンとクリスチャン・ベールが主演を務めた。2023年6月公開予定の監督作品『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』では、「スター・ウォーズ」でハン・ソロを演じたハリソン・フォードが主演を務める。
“ジェダイの伝説”を描く本作にどんなキャストが起用されるのかにも注目しつつ、続報を待とう。
新たな「スター・ウォーズ」映画三作品の公開日は未定。発表の詳細はこちらの記事で。
Source
Variety
同時に発表されたドラマ『アソーカ』の特報予告についてはこちらの記事で。
ドラマ『アソーカ』の特報にあったアニメ『スター・ウォーズ 反乱者たち』からの繋がりについてはこちらの記事にまとめている。
『アソーカ』のヴィランについての考察はこちらの記事で。
実写版スローン大提督についての発表はこちらから。
新情報が公開されたドラマ『アコライト』は『エピソード1』の100年前が舞台。詳しくはこちらから。