『シャン・チー テン・リングスの伝説』モーリスの誕生秘話が明らかに 続編への登場はある? | VG+ (バゴプラ)

『シャン・チー テン・リングスの伝説』モーリスの誕生秘話が明らかに 続編への登場はある?

© 2021 Marvel

『シャン・チー』のあのキャラに注目

2021年9月3日(金)から劇場公開された映画『シャン・チー テン・リングスの伝説』は、MCU25作目にして初めてアジア系のスーパーヒーローを主人公に据えた作品だ。原作コミック通り、カンフーマスターとしてのシャン・チーの姿が存分に堪能できるカンフー映画に仕上がっている。

同時に、これまでのMCU映画の流れに与することなく、アジアの風を取り入れている作品でもあり、ジブリをはじめとする日本アニメからのオマージュや中国神話の生物が登場するファンタジー作品としても『シャン・チー』は高いクオリティの作品に仕上がっている。

今回、米マーベル公式サイトにて、本作に登場するあのキャラクターについての誕生秘話が明かされた。監督や俳優の思い入れも強いあのキャラクターはどのようにして撮影されたのか、製作陣のコメントと共に見ていこう。

ネタバレ注意
以下の内容は、映画『シャン・チー テン・リングスの伝説』の内容に関するネタバレを含みます。

モーリスの秘密が明らかに

そのキャラクターとは、映画『シャン・チー』の魅力を倍増させたと言っても過言ではないモーリスの存在だ。モーリスは4つの翼を持つ顔のない生き物で、シャン・チーの母リーの出身地であるター・ローの村に生息する“渾沌”に似た生物の一匹だ。“渾沌”は中国神話に登場する生物で、顔のない胴体に6つの足と4つの翼が生えている。モーリスの場合は足が4本になっている。

モーリスはテン・リングスのリーダーでシャン・チーの父であるウェンウーによって、かつてウェンウーに代わって“マンダリン”を名乗っていた役者のトレヴァー・スラッタリーと共に地下牢に閉じ込められていた。ウェンウーがモーリスを捕らえていた理由は、ター・ローの村へ行く手がかりになると考えていたからだ。ウェンウーの予想通り、モーリスはシャン・チーらをター・ローまで導く能力を持っていた。だが、モーリスと意思の疎通ができるのはスラッタリーだけ。スラッタリーの通訳を介して、一行はター・ローの村を目指す。

物語のキーにもなったモーリスだが、誕生の裏側には意外な経緯が存在していた。Marvel.comでは、『シャン・チー』のプロデューサーのジョナサン・シュワルツが以下のように語っている。

映画の開発段階では、小さな戦略室を作るんです。今回の戦略室は、コンセプトアートやコミックのページ、『シャン・チー』の映画のインスピレーションになるもので埋め尽くされていました。まだ製作の初期段階だったのですが、中国の混沌(カオス)の神である渾沌(こんとん)の絵が壁に貼られていました。ある日、(監督の)デスティンがそれを指差して「あれはクールですね。映画に出すべきです」と言ったんです。それがモーリス誕生の瞬間でした。

そう、モーリスはデスティン・ダニエル・クレットン監督の肝煎りで誕生したキャラクターなのだ。そのデスティン・ダニエル・クレットン監督は、モーリスの意外なモデルの正体を明かしている。

モーリスの魂は、私が愛しているわが家のモーリスにインスパイアされています。映画の中のモーリスは、そのモーリスのようによく動き、よく鳴きます。わが家のモーリスは黒とブラウンのクラシックなダックスフントです。

中国の神である渾沌をスクリーンに登場させるにあたって、監督は15歳になるペットのダックスフントをモデルにしていたというのだ。名前もそのまま付けるとは、相当思い入れのある存在なのだろう。

俳優が明かす撮影秘話

愛されて生まれたモーリスだが、実際の撮影現場では誰もその姿を目にすることはなかったという。マーベル公式は撮影現場でのモーリスの見た目を「緑色の塊」と表現しており、後からCGで合成して完成したことを明かしている。そんな緑の塊を愛してやまなかったのがスラッタリーを演じたベン・キングズレーだ。デスティン・ダニエル・クレットン監督は「ベンさんがモーリスの飼い主になり、モーリスのことを誰よりも理解していました」と語り、こう続ける。

ベンさんのおかげでモーリスの存在を想像しやすくなりました。ベンさんは撮影現場でモーリスになる緑の塊に愛着を持って接し、手放すことはありませんでした。モーリスが膝に乗っている時やモーリスと会話している時には、自然と命を吹き込んでいました。ベンさんは確かに緑の塊だったモーリスの存在を心地よく感じていましたよ。

撮影現場でも“モーリス担当”となったベン・キングズレーは以下のように回想している。

モーリスを操縦する人がいたんです。とても長い棒の先にモーリスが乗っている時があって、私はそれを操縦する人との信頼関係を築き、彼が特定のジェスチャーや動きをするタイミングを見計らって対応できるようにしました。すぐに“棒の先にある緑の塊”ではなく、本物の小動物をペットにしているような気持ちになりました。モーリスはとても繊細なので、信頼関係を築けたことはとても光栄なことです。

劇中でも役者を演じるベン・キングズレーは、俳優としてモーリスをペットのように可愛がることで、モーリスに命を吹き込んでいたのだ。

また、ケイティを演じたオークワフィナは、「シムがモーリスを撫でるシーンで、VFX監督のクリスが『彼の翼はここにあります』と念を押していたのを見て、モーリスの姿を初めて知りました。撫でるなら翼を気にしてあげなきゃダメですからね」と、モーリスとの不思議な撮影を振り返っている。

そのように撮影されたモーリスは、後からビジュアルを付け加える場面になって、製作陣は「気持ち悪い姿になること」だけは避けようとしたという。デスティン・ダニエル・クレットン監督は「どうしたら抱きしめたくなるような、実際に撫でてあげたいと思えるようなモーリスにできるかということを考えていました」と話す。鶏のような姿にする案も存在していたことも明かしつつ、「視覚的にも聴覚的にも全てが一致した瞬間があった」として、スクリーン上のモーリスの姿は試行錯誤の結果であると話している。

今後の作品で登場は?

では、モーリスは今後のMCUでも登場するのだろうか。マーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギは、『シャン・チー』は続編製作に積極的な姿勢を見せており、その理由をシャン・チー以外にも魅力的なキャラクターが揃っている点を挙げている。もちろんモーリスもその一人と考えて良いだろう。また、デスティン・ダニエル・クレットン監督は『シャン・チー』続編での続投を希望しており、同監督が続投となれば、監督自らが登場させて愛犬の名前をつけたモーリスの再登場はほぼ確定だ。

そしてモーリスが再登場すればベン・キングズレーが演じたスラッタリーも通訳として再登場するだろう。ドラマ『ロキ』ではワニロキ人気に火がついたが、そちらでもキッド・ロキを演じたジャック・ヴィールが撮影現場でワニのぬいぐるみを大事に扱っていた。また、唯一ワニロキとコミュニケーションが取れるクラシック・ロキを演じたリチャード・E・グラントは、意思疎通ができるワニロキとクラシック・ロキのスピンオフ製作を希望している。

撮影現場では目に見えないキャラクターまでもを愛するのが、MCUキャストの特徴だと言える。モーリスとスラッタリーが共に再登場することを願いつつ、『シャン・チー』続編の報を待とう。

映画『シャン・チー テン・リングスの伝説』は2021年9月3日(金)より全国で公開中。

『シャン・チー/テン・リングスの伝説』公式サイト

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Source
Marvel.com

ミッドクレジットの解説はこちらから。

ポストクレジットの解説はこちらから。

シャーリンがフェーズ4に呼び込んだ新たな流れについては、こちらで詳しく考察している。

シャーリンを演じたメンガー・チャンが語るシャーリンの撮影秘話はこちらから。

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