『レディ・プレイヤー2』スピルバーグは製作に
2018年に公開された映画『レディ・プレイヤー1』の続編、『レディ・プレイヤー2』の製作が進んでいるようだ。ジャーナリストのロジャー・フリードマンは、自身が運営する米Showbiz411で明かしている。フリードマンは米時間2024年3月10日(日) に開催されたアカデミー賞授賞式の会場でスティーヴン・スピルバーグに取材し、『レディ・プレイヤー2』についてはスピルバーグは製作を務めることを明かしたとしている。
『レディ・プレイヤー2』は、2020年12月に企画が進行していることが報じられた。スティーヴン・スピルバーグは『レディ・プレイヤー1』で監督を務めていたが、同作を「過去3番目に作るのが難しい映画だった」と振り返っており、監督を続投するかどうかは不透明な状況だった。
『レディ・プレイヤー1』はアーネスト・クラインの小説『ゲームウォーズ』(2011) の実写映画として制作された。その続編の小説『レディ・プレイヤー2』は2020年に刊行されており、前作の9日後を舞台にVR世界オアシスのアップデート版が登場する。
原作者のアーネスト・クラインは『レディ・プレイヤー2』の刊行直後に映画化企画が進行中であることを明かしていた。一方で、2020年のコロナ禍というタイミングもあり、続編製作がいつになるのかは未定のままだった。また、サマンサ/アルテミス役のオリヴィア・クックについては、『レディ・プレイヤー1』の出演契約には続編分も含まれていたことも明らかになっている。
VR世界を舞台にした『レディ・プレイヤー1』では、「スター・ウォーズ」や「バットマン」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」といった人気作品のキャラやオマージュ演出が多数登場したことが話題になった。日本作品からも『AKIRA』のカネダ・バイクや、「ゴジラ」のメカゴジラ、『機動戦士ガンダム』のガンダムなどが登場。諸事情によりウルトラマンの登場が叶わなかったことも知られているが、『レディ・プレイヤー2』では実現するのかどうかにも注目したい。
スティーヴン・スピルバーグの動向
スティーヴン・スピルバーグは2018年に監督作品の『レディ・プレイヤー1』を公開した後、2021年公開の『ウエスト・サイド・ストーリー』、2022年公開の『フェイブルマンズ』を監督。2023年は『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』や『カラーパープル』といった作品の製作を務めた。今回の取材でも2024年の監督作品について問われ、「次のものを探している段階」と回答している。
スティーヴン・スピルバーグは2023年12月には、イスラエルによるパレスチナ侵攻や虐殺に言及せず、イスラエルを支持するコメントを発表したことで批判を受けている。先述の第96回アカデミー賞では、スピルバーグと同じユダヤ人監督であるジョナサン・グレイザー監督が受賞スピーチでイスラエルによるガザへの攻撃に「どのように抵抗できるか」と言及。会場ではビリー・アイリッシュやマハーシャラ・アリ、リズ・アーメッド、マーク・ラファロらが即時停戦を要求する「Artists4ceasefire」のピンバッジを付けて登場し、『哀れなるものたち』のラミー・ユセフはインタビューで即時停戦を求めるなど、ハリウッドでも停戦を求める流れは大きくなっている。
イスラエルを支持するディズニーの『ウィッシュ』(2023) や、ガザの状況を揶揄するコントに出演したティモシー・シャラメ主演の『デューン 砂の惑星 PART2』(2024) も観客からはボイコットを呼びかける動きでも出ている。また、『オッペンハイマー』(2023) の製作総指揮を務めたジェームズ・ウッズはパレスチナの人々に対し「#皆殺しにしろ(#KillThemAll)」とXに投稿し、強い批判を受けている。
『レディ・プレイヤー2』にスティーヴン・スピルバーグが監督として携わらないことと、製作として携わることは、同作にどのような影響を与えることになるのか。動向を注視しよう。
『レディ・プレイヤー1』は4K ULTRA HD&ブルーレイセットが発売中。
Source
Showbiz411
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