スネークが帰ってくる! 『ニューヨーク1997』のリメイク製作が進行中。脚本家は「慎重につくる」 ファンの思い入れに配慮 | VG+ (バゴプラ)

スネークが帰ってくる! 『ニューヨーク1997』のリメイク製作が進行中。脚本家は「慎重につくる」 ファンの思い入れに配慮

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『ニューヨーク1997』リメイクが進行中

ジョン・カーペンター監督による伝説的SF映画『ニューヨーク1997』(1981)のリメイク製作が進んでいる。『ニューヨーク1997』と言えば、カート・ラッセルが主演を務め、マーベルでコミック化もされた人気作品。主人公のスネーク・プリスキンが、閉鎖された近未来のニューヨークに単独潜入し、大統領の救出作戦に臨む。小島秀夫監督のゲーム「メタルギアソリッド」シリーズを始め、多くの作品に影響を与えた映画として知られる。

脚本にリー・ワネル

20世紀スタジオ (旧フォックス) で製作されるリメイク版『ニューヨーク1997』の脚本を手がけるのは、「ソウ」シリーズの脚本などを手がけてきたリー・ワネル。リー・ワネルが監督としても指揮をとると見る向きもあるが、現時点では監督は発表されていない。リメイク版『ニューヨーク1997』は過去にニール・クロスが脚本、ロバート・ロドリゲスが監督を務めることが明らかにされていた。だが、The Hollywood Reporter誌が報じたのは、これまでとは全く異なる体制での再出発だった。

ジェームズ・ワン監督の盟友

リー・ワネルはこれまで、「ソウ」シリーズの脚本などを手がけてきた。同じオーストラリア出身で、『アクアマン』(2019) の指揮を執ったジェームズ・ワン監督の盟友としても知られる。今回明らかになったことは、ワネルがリメイク版『ニューヨーク1997』の脚本を手がけるということだけだが、関係者は、ワネルが同作の監督を務める可能性も残されていると話す。

リー・ワネルは、2018年に公開されたSF映画『アップグレード』で監督・脚本を務めている。同作では、AIチップを埋め込んだ改造人間として戦う主人公の物語を描き、予想をはるかに上回る興行収入を記録した。また、H・G・ウェルズ原作の『透明人間』(1933)のリブート版でも脚本と監督を務めており、その手腕に大きな注目が集まっている。

リー・ワネルが『ニューヨーク1997』リメイクを語る

そのリー・ワネルが、米JoBloのインタビューに応え、リメイク版『ニューヨーク1997』のキャスティングについて言及している。原作で主人公スネーク・プリスキンを演じたカート・ラッセルの息子で俳優のワイアット・ラッセルがリメイク版の主演として起用される可能性について、「(そうなれば) ファンを獲得することは明白でしょうね」とコメント。ワイアット・ラッセルはマーベルのドラマ『ファルコン&ウィンターソルジャー』(2020)にも出演するなど、近年注目されている俳優の一人だ。

だが、その上でリー・ワネルは、『ニューヨーク1997』のリメイク製作には慎重に臨みたいとも考えているようだ。しばらくは『透明人間』の製作で多忙な日々を過ごしていたというリー・ワネル、『ニューヨーク1997』の製作に取り掛かるにあたって留意しいている点について、米ComicBookには以下のように話している。

(『ニューヨーク1997』の主人公である) スネーク・プリスキンは、皆さんの子ども時代と思春期の一部になっている象徴的なキャラクターだと思います。皆さんにとって近い存在ですよね。ですから、慎重に扱うことになるでしょう。

 

『透明人間』とは違い、それなりの自由がきくような財産ではないと感じています。(透明人間は) 多くの人が手を加えてきたため、キャラクターとして弾力性があります。『ニューヨーク1997』もコミック版などもありましたが、最も権威のある映画版について話しているので、混同させるべきではないでしょう。どうなるか見てみましょう。

 

リー・ワネルがスネーク・プリスキンというキャラクターを大切に考えていることが分かる。様々な作品に影響を与えてきた『ニューヨーク1997』はどのような形でリメイクされるのだろうか。そもそも、リー・ワネルはリメイク版『ニューヨーク1997』の指揮をとることになるのだろうか。

原作者のジョン・カーペンター監督がリメイク版について語った内容はこちらの記事で。

ジョン・カーペンター監督の伝説的SF映画

『ニューヨーク1997』は、ジョン・カーペンター監督による伝説的SF映画。カート・ラッセル演じる主人公スネーク・プリスキンが、巨大刑務所と化した近未来のニューヨークに単独潜入、大統領の救出作戦に臨むというストーリーだ。小島秀夫監督が手がけた「メタルギアソリッド」シリーズのモデルとなったことでも知られている。

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愛され続けるSF作品

1996年には、続編の『エスケープ・フロム・L.A.』が公開。2013年のロサンゼルスを舞台に、再びスネークのミッションが描かれた。2018年10月には、同じく80年代を代表するジョン・カーペンター作品である『ザ・フォッグ』(1980)、『パラダイム』(1987)、『ゼイリブ』(1988)と共に、イギリスで『ニューヨーク1997』の4K上映が実施された。装いを新たにしたポスターも限定発売されるなど、いまだに愛され続けているSF映画作品の一つだ。

『ニューヨーク1997』は、1981年に1997年のニューヨークを描いていたが、原作の公開から既に40年が経とうとしている。リメイク版『ニューヨーク1997』は、一体どのような設定、ストーリー、タイトルで描き直されるのか、続報の到着を楽しみに待とう。

Source
The Hollywood Reporter

VG+編集部

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