全10エピソードからなる怪獣、タイタンとの物語
2014年に始まったハリウッド版「ゴジラ」シリーズであるモンスター・ヴァース。『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)ではコング、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019)ではモスラ、ラドン、ギドラといった有名怪獣も登場し、モンスター・ヴァースは更なる広がりを見せている。その最新作としてApple TV+よりSFドラマ『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』が2023年秋全世界配信されることと、そこにゴジラが登場することが発表された。
【お知らせ】
ゴジラが登場するApple TV+のSFドラマシリーズのタイトルが決定!その名も…『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』
今秋、全世界配信。
※Apple TV+👉https://t.co/fMl9EWnz9K#ゴジラ #Godzilla pic.twitter.com/Khwldr4InA— ゴジラ (@godzilla_jp) August 17, 2023
物語は『GODZILLA』(2014)でのサンフランシスコの惨事により、怪獣、タイタンと呼ばれる巨大生物の存在が明らかになった世界で、タイタンを監視する特務機関モナークとその痕跡を追うきょうだいを3世代かけて描くこととなっている。そこで重要な鍵を握る人物として陸軍将校のリー・ショウが登場し、1950年代の出来事を語るが、現在のリー・ショウをカート・ラッセル、青年期のリー・ショウを実際の息子であるワイアット・ラッセルが演じることが発表された。
カート・ラッセルとワイアット・ラッセルの親子共演は、カート・ラッセルが主演を務めた『エスケープ・フロム・L.A.』(1996)と『ソルジャー』(1998)でワイアット・ラッセルが子役時代になされているが、『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』では本格的な親子共演となりそうだ。また、カート・ラッセルはMCUではエゴ役として、ワイアット・ラッセルはジョン・ウォーカー/USエージェント役として同じユニバース内での間接的な共演は果たしている。
『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』はモンスター・ヴァースだけではなく、「ダークナイト」三部作、「パシフィック・リム」シリーズ、『名探偵ピカチュウ』(2019)、更には「機動戦士ガンダム」シリーズの実写化でサンライズとも提携しているレジェンダリー・エンターテイメントが東宝と共に進めていくことになる。共同開発には『スタートレック: エンタープライズ』(2001-2005)や『デスパレートな妻たち』(2004-2012)に携わったクリス・ブラック、『ホークアイ』(2021)を手掛けたコミック作家のマット・フラクション、『ワンダヴィジョン』(2021)で監督を務めたマット・シャクマンが名を連ねている。
キャストではApple TV+で高い評価を獲得した『パチンコ』(2022-)に出演していたアンナ・サワイや山本真理、モデルで渡部篤郎の息子の渡部蓮の出演が発表されている。他にもDCEUでアイリス・ウェストを演じているカーシー・クレモンズなど世界各国で活躍している俳優が出演するため、その舞台設定も世界全体に広がりそうだ。また、東宝怪獣からモンスター・ヴァース内でも怪獣の王と呼ばれているゴジラの出演も発表されているのも注目である。
舞台設定は1950年代から現在と3世代にわたって特務機関モナークとそこに迫る脅威を描くとのことだが、モナークが本格的な活動を開始したとされるのが『キングコング:髑髏島の巨神』の舞台設定である1973年からであり、それ以前はアメリカとソ連が1950年代にビキニ環礁で行った核実験と称してゴジラに核攻撃を行なったことが明かされている。そのため、ゴジラが陸軍将校リー・ショウとどのように関わり、3世代にわたってどのような影響をもたらしたのかが物語の重要な鍵になりそうだ。
また、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』ではモナークは世界各地に休眠状態のタイタンを発見しており、その一部の保護及び監視を行っている。そのため『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』で登場したムートーやベヒモス、スキュラ、メトシェラなどのモンスター・ヴァースオリジナル怪獣の登場にも期待したい。日本では『ゴジラ-1.0』が「ゴジラ」シリーズ70周年記念作品として2023年11月3日(金・祝)に全国東宝系で公開されるため、今年はゴジラ・イヤーとなりそうだ。
『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』はApple TV+より2023年秋全世界配信予定。
モンスター・ヴァース版ゴジラの最新作の情報はこちらから。
『ゴジラvsコング』登場怪獣の紹介はこちらから。
『ゴジラvsコング』の続編考察はこちらから。
『ゴジラ-1.0』と読売巨人軍とのコラボレーション企画についてはこちらから。