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『バイオハザード』の出演キャスト&吹き替え声優に注目
2002年に第1作目が公開された映画『バイオハザード』は、カプコンの人気ゲームを実写映画化し、計6作品が製作される人気シリーズへと成長した。ゲーム原作の英語は成功しにくいという当時の風潮を打ち破るヒットを支えたのは、言うまでもなく主演のミラ・ジョヴォヴィッチ (正しい発音は「ヨヴォヴィッチ」) だろう。
今回は、映画第1作目の『バイオハザード』の出演キャストと吹き替え声優に注目してみよう。アクションシーンが多い同作のキャストは、比較的若い俳優たちによって演じられている。凄惨な展開が繰り広げられる同作のバトンを、確実に続編へと繋いだ『バイオハザード』のキャストを紹介していく。
映画『バイオハザード』出演キャスト&吹き替え声優まとめ
アリス・アバーナシー役 ミラ・ジョヴォヴィッチ/本田貴子
主人公アリスを演じたのはミラ・ジョヴォヴィッチ (正しい発音は「ヨヴォヴィッチ」)。SF映画ですっかりお馴染みになったのも、「バイオハザード」シリーズのハマり役があってのこと。ソ連時代の1975年にウクライナのキエフで生まれ、5歳の時からアメリカで暮らしている。ティーネイジャーの頃からモデルとして活動した後、俳優業に挑戦。1999年に映画『ジャンヌ・ダルク』でジャンヌ・ダルクを演じた後、2002年公開の『バイオハザード』で主演を務めた。同年は『プリティ・イン・ニューヨーク』など、計4作品に出演している。
2004年に『バイオハザードII アポカリプス』、2007年に『バイオハザードIII』、2010年に『バイオハザードIV アフターライフ』、2012年に『バイオハザードV リトリビューション』、2016年にシリーズ完結篇となる『バイオハザード: ザ・ファイナル』に出演し、15年がかりで映画版「バイオハザード」シリーズ6作品でアリス役を演じ切った。
2018年には『フューチャーワールド』でドラッグロード役、2019年には『ヘルボーイ』でブラッドクイーン役を演じるなど、「バイオハザード」シリーズ以外のSF映画でも活躍している。2021年3月26日(金) 日本公開の映画『モンスターハンター』では、「バイオ」シリーズのポール・W・S・アンダーソン監督と再びタッグを組み、「バイオ」と同じカプコン作品の実写映画化に挑戦している。
アリスの吹き替え声優は本田貴子。『アナーキー』(2014) や『ヘルボーイ』など、数多くの作品でミラ・ジョヴォヴィッチの吹き替えを担当している。最新作『モンスターハンター』も本田貴子による吹き替えだ。その他にもシャーリーズ・セロンやハル・ベリー、コビー・スマルダーズなど、数々の著名俳優の吹き替えを担当してきた。
アニメ作品では『キョロちゃん』(1999-2001) のパチクリ、『とっとこハム太郎』(2000-2011) ののっぽくん、「NARUTO -ナルト-」シリーズのみたらしアンコ、『BLEACH』(2004-2012) の花刈ジン太の声などで知られる。
マット・アディソン役 エリック・メビウス/宮本充
アリスがいた洋館で合流するマットを演じたのはエリック・メビウス。映画『ウェルカム・ドールハウス』(1995) でデビュー後、2002年に『バイオハザード』で初めて大作映画のメインロールを務める。その後はドラマ『Lの世界』(2004-2009) に出演、『アグリー・ベティ』(2006-2010) にはダニエル・ミード役でレギュラー出演するなど、テレビを中心に活躍している。2019年にはNBAのスキャンダルを題材にした『Inside Game』で久しぶりに映画作品に出演した。
マットの日本語吹き替えを担当しているのは宮本充。『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(1996-2004) の中川圭一、『フルーツバスケット』(2001) の草摩綾女役などで知られる。映画『ライオン・キング』(1994) ではシンバ役を演じた。吹き替えではイーサン・ホーク、ガイ・ピアーズ、キアヌ・リーブス、ブラッド・ピットらを担当してきた。
レイン・オカンポ役 ミシェル・ロドリゲス/朴璐美
アンブレラ社の特殊部隊隊員のレインを演じたのはミシェル・ロドリゲス。2000年にオーディションで映画『ガールファイト』の主演の座を勝ち取り、翌2001年には『ワイルド・スピード』にレティ役で出演。その直後に出演したのは映画『バイオハザード』だった。その後も『S.W.A.T.』(2003)、『アバター』(2009)、『世界侵略: ロサンゼルス決戦』(2011)、『レディ・ガイ』(2016)、『アリータ: バトル・エンジェル』(2018) など、多数の作品に出演。「バイオハザード」シリーズと「ワイルド・スピード」シリーズには複数作品に出演している。
レインの吹き替えを担当したのは朴璐美。『∀ガンダム』(1999-2000) でロラン・セアック、『鋼の錬金術師』(2003-2004) でエドワード・エルリック、『BLEACH』で日番谷冬獅郎、『NANA』(2006-2007) で大崎ナナなど、数々の作品で主要キャラを演じてきた。2021年4月1日から放送を開始する『SHAMAN KING』では道蓮を再演する。吹き替えではミシェル・ロドリゲスの他にヒラリー・スワンクやルーシー・リューらの声を担当。2013年からは『金曜ロードSHOW!』のナレーターも担当している。
スペンサー・パークス役 ジェームズ・ピュアフォイ/江原正士
列車の中で出会うスペンスことスペンサー・パークスを演じたのはジェームズ・ピュアフォイ。イギリス出身で舞台俳優として活躍した後、『ROCK YOU!』(2001) など複数の映画作品に出演し、2002年に『バイオハザード』に出演。直後の2004年には『ドラゴン〜竜と騎士の伝説〜』で、2009年には『ソロモン・ケーン』で主演を務めた。Netflixドラマ『オルタード・カーボン』(2018-2020) シーズン1では富豪のローレンス・バンクロフトを演じた。同じくNetflixドラマの『セックス・エデュケーション』(2019-) にもゲスト出演を果たした。
スペンスのケオを演じたのは声優の江原正士。『アイアム・レジェンド』(2008) や『ハンコック』(2008) などでウィル・スミス、「ドクター・ドリトル」シリーズなどでエディ・マーフィなど、数々の大物俳優の声を担当してきた。特にトム・ハンクスは持ち役で、数多の作品で声をあてている。アニメでは「NARUTO -ナルト-」シリーズのマイト・ガイ役、『灼眼のシャナ』(2005-2011) でアラストール役などで知られる。
チャド・カプラン役 マーティン・クルーズ/咲野俊介
特殊部隊隊員のカプランを演じたのはマーティン・クルーズ。ロンドン生まれの俳優で、主にミュージカルの舞台で活躍し、映画作品には『バイオハザード』を合わせて3作品しか出演していない。2006年には同じくゲームを実写映画化した『DOA/デッド・オア・アライブ』に出演。2013年にホラー映画『Patrick (原題)』に出演した。
カプランの日本語吹き替えを担当した声優は咲野俊介。吹き替えではパトリック・ウィルソンやイーサン・ホーク、ベン・アフレック、マーク・ウォールバーグらの声を担当している。アニメ『ピンポン THE ANIMATION』(2014) ではドラゴン役、「攻殻機動隊 ARISE」シリーズではイシカワ役を演じている。
ジェームス・P・シェイド役 コリン・サーモン/大友龍三郎
アンブレラ社特殊部隊隊長のワンことジェームス・P・シェイド役を演じたのはコリン・サーモン。ロンドン出身、パンクバンドのドラマーという経歴を持つ俳優で、「007」シリーズのチャールズ・ロビンソン役で知られる。フィリップ・リーヴのSF小説『移動都市』(2001) を原作にした映画『移動都市/モータル・エンジン』(2018) ではチャドリー・ポムロイを演じ、DCドラマ『ARROW/アロー』(2012-2020) にはウォルター・スティール役で出演している。
ワン隊長の声をあてたのは声優の大友龍三郎。吹き替えでは、ロン・パールマンやクランシー・ブラウンらの声を担当してきた。アニメ作品では『モンタナ・ジョーンズ』(1994-1995) のゼロ卿役などで知られる。『ONE PIECE』(2001-) ではクロコダイル役を演じ、“白ひげ”ことエドワード・ニューゲートの声も有本欽隆から引き継いでいる。
J.D.サリナス役 パスクァーレ・アレアルディ/大川透
アンブレラの隊員であるJ.D.を演じたのはパスクァーレ・アレアルディ。主にテレビ映画やブロードウェイミュージカルで活躍している。スイス出身の俳優で、テレビシリーズ『Gotthard (原題)』(2016) でスイス映画賞最優秀男優賞を受賞している。
J.D.の日本語吹き替えを担当した声優は大川透。『鋼の錬金術師』のロイ・マスタング役で知られ、「攻殻機動隊 SAC」シリーズではサイトー役を演じている。吹き替えはジェイソン・ベイトマンや、『ER緊急救命室』(1994-2009) などでマイケル・ビーチ、『スパイダーマン: ホームカミング』(2017) などでマイケル・キートンらを担当している。
リサ・アディソン役 ハイケ・マカッシュ/山川亜弥
アンブレラ社員のリサ・アディソンを演じたのはハイケ・マカッシュ。1996年に『Männerpension (原題)』で映画デビューを果たし、その後は複数のテレビ映画に出演。2002年に『バイオハザード』に出演すると『ラブ・アクチュアリー』(2003)、『サウンド・オブ・サンダー』(2005) など、複数の映画に出演した。その後もテレビ映画を含め、おおよそ毎年何らかの映画作品に出演を続けている。
リサの声を演じたのは山川亜弥。アニメ『ニャニがニャンだー ニャンダーかめん』(2000-2001) でニャコ役、『すしあざらし』(2001) でイクラママを演じた。師匠は『ドラえもん』(1979-) でジャイアン役を務めたたてかべ和也。
レッド・クイーン役 ミカエラ・ディッカー/かないみか
ホログラムで現れる女の子、レッド・クイーンのモデルを演じたのはミカエラ・ディッカー。1994年生まれで、2021年現在は27歳を迎えている。2000年から2002年にかけて、子役として『ザ・サイト』(2000) などの映画に出演したが、その後は映像作品での俳優活動は行っていない。
なお、『バイオハザード』のポール・W・S・アンダーソン監督は、映画『2001年宇宙の旅』へのオマージュを込めてレッド・クイーンを登場させている。詳しくはこちらの記事から。
レッド・クイーンの声を演じた声優は、かないみか。幼い少女の声を演じることが多い。アニメ『それいけ! アンパンマン』(1990-) ではメロンパンナ役、『機動新世紀ガンダムX』(1996) ではティファ・アディール役、『ドンキーコング』(1999-2000) でキャンディー・コング役、「ひぐらしのなく頃に」シリーズで北条沙都子役などを演じている。
以上が、映画『バイオハザード』に登場した主な俳優キャストと吹き替え声優の面々だ。続編の『バイオハザードII アポカリプス』以降で再登場するキャラクターもいるので、お気に入りの登場人物を見つけた方は、是非続編もチェックしていただきたい。
映画『バイオハザード』は、「ブルーレイ アルティメット・コンプリート・ボックス」が発売中。