萩尾望都、中沢啓治が米アイズナー賞 “コミックの殿堂” にノミネート

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米“コミックの殿堂”候補者が発表

毎年サンディエゴで開催されているコミコン・インターナショナル。ここで発表されるアイズナー賞は、“コミック界のアカデミー賞”と呼ばれる権威あるコミック賞だ。そのアイズナー賞の中でも、“コミックの殿堂 (The Will Eisner Award Hall of Fame)”は、個々の作品に対してではなく、漫画家の“殿堂入り”を認める名誉ある賞だ。

萩尾望都と中沢啓治がノミネート

この度、2020年のアイズナー賞“コミックの殿堂”の候補者14名が発表され、日本からは『マージナル』(1985-1987)『11人いる!』(1975)の萩尾望都『はだしのゲン』(1973-1987)の中沢啓治がノミネートされた。候補者14名の中から4名が殿堂入りに選ばれる。2019年には『うる星やつら』(1978-1987)や『らんま1/2』(1987-1996)などのSFラブコメディで知られる高橋留美子が“コミックの殿堂”に選出され、日本の女性作家としては初の殿堂入りを果たした。

高橋留美子の殿堂入りについては、米ワシントンポスト紙でも取り上げられている。

萩尾望都の殿堂入りに期待

萩尾望都はこれまで、アイズナー賞の最優秀アジア作品に二度ノミネートされている。2011年に『酔夢』(1980)の英語版が、2014年には『トーマの心臓』(1974)の英語版が同賞にノミネートされた。この時は、浦沢直樹『20世紀少年』(1999-2006)と手塚治虫『地底国の怪人』(1948)がそれぞれ受賞作品に選ばれている。

萩尾望都は『イグアナの娘』(1992)などの人気作品はもちろん、『マージナル』をはじめ、ジェンダー観を問い直す多くの漫画作品を世に送り出してきた。2012年には第12回センス・オブ・ジェンダー賞生涯功労賞に、2019年には女性漫画家としては初めて文化功労者に選ばれた。

日本の子ども達のジェンダー観に大きな影響を与えた萩尾望都と、戦争を描き出した中沢啓治が、米国の“コミックの殿堂”にノミネートされた。二人の殿堂入りに期待しよう。

2020年のアイズナー賞は、米時間の7月23日から26日にかけてカリフォルニア州サンディエゴで開催されるサンディエゴ・コミコンで発表される。

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