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『うる星やつら』の高橋留美子がアイズナー賞「コミックの殿堂」に—ラブコメにSFを取り入れた開拓者

高橋留美子が「コミックの殿堂」に—日本の漫画家では5人目

コミコンで「コミックの殿堂」発表

サンディエゴで開催されたコミコン・インターナショナルで、アイズナー賞の受賞式が開催され、日本の漫画家・高橋留美子が「The WIll Eisner Award Hall of Fame(=コミックの殿堂)」に選ばれた。これまでに、日本からは手塚治虫、大友克洋ら4名が「コミックの殿堂」に選ばれており、高橋留美子は日本の漫画家としては5人目の選出となる。また一人、日本の偉大なSF作家が世界の殿堂入りを果たした。

コミック界のアカデミー賞

アイズナー賞は、漫画界の最高賞の一つで、毎年サンディエゴ・コミコンで受賞者と受賞作が発表される。「コミック界のアカデミー賞」として認識されるほどの権威だ。候補作は選考委員によって選出され、作家や出版社など、コミック業界の関係者による投票で受賞者と受賞作が決定される。1988年から毎年各賞の受賞者を発表しており、アメリカらしく原案の作者と作画の作者を個別に表彰する。初年度の「コミックの殿堂」には、コミック界に多大な貢献を果たしたウィル・アイズナーや、キャプテン・アメリカの生みの親であるジャック・カービーらが選出された。1994年にはマーベル・コミックのスタン・リーも選出されている。

アメリカでも人気を集める高橋留美子作品

高橋留美子は、『うる星やつら』(1978-1987)や『らんま1/2』(1987-1996)などのSFラブコメディで知られる。代表作が全てアニメ化されていることから、アメリカでも高い評価を得ている。女子中学生のかごめが戦国時代にタイムスリップする冒険活劇『犬夜叉』(1996-2008)はアニメ化作品がアメリカで全国放送され、若い世代の人気も高い。2017年には、高橋留美子作品の全世界での累計発行部数が2億部を突破している。

アメリカでは『犬夜叉』の作者としてのイメージが強い

ラブコメにSFを

高橋留美子のデビューは1978年。『うる星やつら』の原案となったデビュー作「勝手なやつら」は、「SF快作」と銘打たれて『週刊少年サンデー』に掲載された。20歳の女流作家が少年誌でSF漫画を掲載するという、当時としてはセンセーショナルなデビューを果たし、直後に『うる星やつら』の連載を開始した。日本では、『ドラえもん』(1969-1996)や『キテレツ大百科』(1974-1977)など、日常にSF要素を取り入れる作風は存在していた。だが、高原留美子の作品は、ラブコメにSFの要素を取り入れ、類や性別を超えた恋愛劇を描き出した。これにより登場人物の心情描写や関係性をより奥深く、味わい深いものとすることに成功し、後年の漫画、アニメ、映画界に多大な影響を与えたのである。

「コミックの殿堂」では、日本の女性作家が選出されたのは初。高橋留美子が、またも先駆者として、新たな地平を切り拓いた。

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