『デトロイト ビカム ヒューマン』監督、自画自賛ツイートが思わぬ波紋

ライター

DBH監督の発言がゲームの歴史をめぐる論争に

22周年で監督がツイート

『デトロイト ビカム ヒューマン』(2018) のデビッド・ケージ監督のツイートが、思わぬ波紋を呼んでいる。ケージ監督は、『デトロイト ビカム ヒューマン』の開発元であるクアンティック・ドリーム社の22周年に合わせて、同作への思い入れや制作の思い出をTwitterに投稿していた。主人公の一人であるコナー役を演じたブライアン・デッカートが主宰するファンコミュニティ、“コナー・アーミー”への感謝を綴ったツイートも投稿するなど、同作のファンを喜ばせていた。

自画自賛? コメントが炎上

こうした一連のツイートの中で、デビッド・ケージ監督は「『デトロイト ビカム ヒューマン』は私の人生をすっかり変えてしまいました」という一文から始まる文章を投稿。続けて綴られた文章が、ある論争を生むことになる。

ビデオゲームは人を殺すだけのものではないと証明してくれました。複雑なテーマと繊細な感情を引き出し、多様な人々の共感を生むことができたのです。

批判が殺到

今回のデビッド・ケージ監督のコメントには多くのゲームファンが反応したが、その大半が否定的なコメントとなった。このツイートには1000近くのコメントが付き、3日以上が経過しても連日引用ツイートによる批判が殺到している。単にケージ監督の“自画自賛”を批判するものもあるが、その多くは「ゲームは本来暴力的なものではない」という旨のものだ。「テトリス」など、暴力的な要素が登場しない作品が数多く挙げられ、『ニーア オートマタ』(2017) や「メタルギア ソリッド」シリーズといった “複雑なテーマと繊細な感情” を扱ったゲーム作品の名前が次々と挙げられている。

DBHは好きだけど…

「そんなこと、『モンキーアイランド』の時代から知ってるよ」「『Undertale』やったことないの」といった調子でゲームユーザーからのコメントが続く。一方で、「『デトロイト ビカム ヒューマン』は好きだけど」という枕詞も随所で見られる。『デトロイト ビカム ヒューマン』は確かに賞賛されるべき作品だが、デビッド・ケージ監督自身が同作を特別なゲームとして設定したことが、多くの批判を呼ぶことになった。

システムとテーマが高い評価

『デトロイト ビカム ヒューマン』は、2038年のデトロイトを舞台にしたSFゲーム作品。プレイヤーは“変異体”と呼ばれる感情を持ったアンドロイドの立場で物語を進行させていく。ゲームシステムの特徴は、プレイヤーの選択次第で膨大な分岐が生まれ、物語が変化するという点だ。「それは命か、それともモノか。」というキャッチコピーに代表される重厚なテーマと、アンドロイドと人類の未来をプレイヤー自身の手に委ねる試みは高い評価を得た。

怪我の功名?

今回はデビッド・ケージ監督の発言が思わぬ方向で炎上してしまったが、一方で高いメッセージ性を持つゲームが数多く紹介され、スポットライトを浴びる機会にもなった。「このツイートへの反論 [ゲームを紹介するツイート] のおかげで生きてられる」と投稿するユーザーもおり、ゲームファンに活力をも与えているようだ。これも『デトロイト ビカム ヒューマン』という作品が持つ力だろうか。

– Source –
David Cage Twitter

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