ドラマ『ザ・ループ TALES FROM THE LOOP』作曲家が語る"余白"の大切さ。「静寂は音楽やセリフと同じくらい重要」VG+ (バゴプラ) | VG+ (バゴプラ)

ドラマ『ザ・ループ TALES FROM THE LOOP』作曲家が語る“余白”の大切さ。「静寂は音楽やセリフと同じくらい重要」

©️Amazon Studios

ドラマ『ザ・ループ』に見る“余白”

Amazonプライムビデオで配信されている最新SFドラマの『ザ・ループ TALES FROM THE LOOP』。スウェーデン人アーティストのシモン・ストーレンハーグが2014年に発表した同名のイラスト集を原作にしており、ショーランナーのナサニエル・ハルパーンがその美しい世界観を映像作品として再現している。

ドラマ『ザ・ループ』のあらすじとメイキングは以下の記事に詳しい。

「静寂は音楽やセリフと同じくらい重要」

そんなドラマ『ザ・ループ』を彩ったのは、フィリップ・グラスとポール・レナード=モーガンが手がけた音楽だ。『ザ・ループ』はSFドラマではあるが、ド派手な演出とはかけ離れた静けさを演出する音楽によって、唯一無二の世界が創り出されている。

その作曲家の一人であるポール・レナード=モーガンが、同作の演出における重要なポイントについて、Nerd Reactorのインタビューで語っている。ポール・レナード=モーガンが語るのは、“余白”の重要性だ。第4話「エコースフィア」を例に挙げて、以下のように話しす。

美しいですよね。奇妙なことですが、多くの余白があるということが奇妙に感じないんです。実際のところ、セリフはわずかしかない。でも、音楽にせよ、CGにせよ、セリフにせよ、全てのものにそれぞれの意味がある。そして、静寂は音楽やセリフと同じくらい重要です。(『ザ・ループ』は) 信じられないほど心のこもった、本当に感動的なシリーズになりました。

近年では異色のSF作品

『ザ・ループ』という作品を鑑賞された方であれば、ポール・レナード=モーガンが話していることの意味が分かるだろう。スピーディな展開と派手な演出が多くなりがちな近年のSF作品の潮流に反し、『ザ・ループ』では“何も起きない時間”、登場人物が一定の動きを繰り返すシーンや、ただただ歩いているシーンが映し出されることも多い。

特に第4話「エコースフィア」では、誰もいない部屋や誰も座っていないベンチなどが映し出されるが、そのシーンに到るまでのジョナサン・プライス演じるラス・ウィラードの“存在感”がはっきりと伝わる演出となっている。音楽を手がけたポール・レナード=モーガンも第4話については、「私が見た中ではテレビ史上最も美しい時間」と絶賛し、「見るたびに号泣してしまう」と語っている。

人類は今、“余白”の大切さ、必要性を身にしみて感じている。そして“何もない”ということにどれだけの価値があったのかを知った。『ザ・ループ TALES FROM THE LOOP』の物語は、「大人たちは何も知らない」という忘れがちな事実を提示してくれた。そしてその演出もまた、私たちにとって大切なことを教えてくれていたのだ。

なお、フィリップ・グラスと共に『ザ・ループ』の音楽を手がけたポール・レナード=モーガンは、ゲーム『サイバーパンク 2077』にも作曲家として参加している。
ドラマ『ザ・ループ』の音楽についての詳細は、以下のリンク先からご覧いただきたい。

ドラマ『ザ・ループ TALES FROM THE LOOP』はAmazonプライムビデオで独占配信中。

原作のストーリー付きイラスト集 (訳 山形浩生) は、グラフィック社より発売中。

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Source
Nerd Reactor

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