『アリータ』から『アンダン』へ——『アンダン〜時を超える者〜』アルマを演じたローサ・サラザールの表現力

20TH CENTURY FOX / Amazon Studios

Amazon『アンダン〜時を超える者〜』に注目

Amazonプライムビデオで2019年9月13日(金)より配信を開始したドラマアニメーション『アンダン〜時を超える者〜』は、Amazonスタジオ初のロトスコープアニメーションを採用した作品として各方面で話題を呼んでいる。『アンダン』は、実際に俳優が演技をして各シーンの撮影を行い、CGのレイアウトを合成、その上から色を塗るという途方もない作業を経て制作された。

数多くのクリエイターが携わり制作された作品だが、その中でも『アンダン』という作品の魅力を決定的なものとしたのは、主役のアルマを演じたローサ・サラザールの演技力と表現力だろう。

主演はローサ・サラザール

28歳のアルマを演じたローサ・サラザールは、『アンダン〜時を超える者〜』の配信開始時点で34歳。ロトスコープアニメーション越しに伝わってくる豊かな表情と感情表現で、現代的でどこにでもいそうな、けれども魅力的な主人公像を作り上げた。

 

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『アンダン〜時を超える者〜』の出演前にローサ・サラザールの名を世間に知らしめた作品は、『アリータ: バトルエンジェル』だ。ローサ・サラザールは、オーディションで『アリータ』の主演を勝ち取った。主人公アリータはパフォーマンス・キャプチャーを利用して映像化された為、ローサ・サラザールの実際の姿がスクリーン上に現れることはなかったが、その豊かな演技力で生き生きとしたアリータを創り出した。

オーディションでの第一印象は……

『アリータ: バトルエンジェル』の公開当時、監督を務めたロバート・ロドリゲスは、ローサ・サラザールの持つ才能について、Den of Geekのインタビューで以下のように語っている。

彼女がオーディションに現れた時、私は信じられない思いでしたよ。彼女は非常に表情豊かで、生き生きとしていたんです。

『アンダン〜時を超える者〜』でも印象的だったローサ・サラザールの表情に宿るその豊かな表現力を、ロバート・ロドリゲス監督は見抜いていたのだ。

パフォーマンス・キャプチャーでの苦労は……

それまでにも「メイズ・ランナー」シリーズや『バード・ボックス』(2018) といったSFシリーズに出演していたローサ・サラザールは、日本のSF漫画『銃夢』を原作としたSF映画『アリータ: バトルエンジェル』で初主演の座を射止めた。
ローサ・サラザールは、『アリータ』でのパフォーマンス・キャプチャーを用いた演技について、Den of Geekにこう語っている。

撮影の前はパフォーマンス・キャプチャーで苦労するとは思ってなかったんです。実際に撮影が始まると、パフォーマンス・キャプチャーで苦労することはありませんでした。

ローサ・サラザールらしい言い回しである。一方で彼女は、二台の高精細度カメラで撮影されるパフォーマンスキャプチャーの撮影は「逃げも隠れもできなかった」とも語っている。

『アリータ』で培った演技力

また、アリータを演じる際の、表情での演技について、特殊な言い回しを用いて解説している。

感情のキューを選ぶんです。それは芸術的な感覚であって、製造過程のようなものがあるわけではないんです。

演技において独自の感性を操っていることがわかる。更に、パフォーマンス・キャプチャーでの演技について、Screen Rentのインタビューには以下のように語っている。

気づき始めたんです。これは本当に得意なことなんじゃないかって。

『アリータ: バトルエンジェル』(での演技) は、ある意味で自分の身体を置き去りにするということについて、非常に価値のあるレッスンでした。複雑な特殊効果や特殊メイク、髪型や服装も気にする必要はありませんでした。感情のコアだけを意識して、そこに存在することができたんです。

『アリータ』から『アンダン』へ

そして、この『アリータ: バトルエンジェル』での演技経験を活かして臨んだ作品が、他でもないAmazonオリジナルアニメの『アンダン〜時を超える者〜』だった。既に『アンダン』をご覧になった方であれば、ローサ・サラザールの演技力がこの作品にどれほどのインパクトをもたらしたかをご存知だろう。ロトスコープアニメーションを用いている、という理由だけでは説明できない、CGで制作されたレイアウトと油絵で塗色されたアニメーションを突き破るようなリアリティがそこにはある。

ローサ・サラザールは2019年、映画とドラマアニメーションという二つの分野で、いずれもSF作品の主演を務めることになった。それもパフォーマンス・キャプチャーにロトスコープ・アニメーションと、現代的な映像技術を用いた作品だ。特別な演技力と表現力を求められる中で、彼女はそれに応えてみせた。ローサ・サラザールが、SF映像作品で一時代を築く日も、遠くないのかもしれない。

 

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