前章のあらすじ&後章のみどころは?『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章 -STASHA-』2月4日(金)公開! | VG+ (バゴプラ)

前章のあらすじ&後章のみどころは?『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章 -STASHA-』2月4日(金)公開!

©️西崎義展/宇宙戦艦ヤマト 2205 製作委員会

『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章 -STASHA-』公開

『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章 -STASHA-』が2月4日(金)に全国36館にて公開される。昨年10月に公開された『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 前章 -TAKE OFF-』はドラマ性が高く、好評を博した。その後半部分にあたる本作の公開は、多くのヤマトファンに待ち望まれていた。

旧作の『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』は、1979年に『宇宙戦艦ヤマト2』の続編として製作された。リメイク版の『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』も同様に『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』後の世界を描く。旧作の印象的なシーン、セリフがここぞという場面で用いられる一方、『宇宙戦艦ヤマトIII』のキャラクターが登場したり、ヤマト艦隊が誕生したり、と設定は大きく異なっており、旧作を知る人も新しい作品として十分に楽しめる。

『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章 -STASHA-』本予告

期待に胸を膨らませて映画館に行く前に、前章のあらすじを振り返ろう。

『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 前章 -TAKE OFF-』のあらすじ

元・大ガミラス帝国永世総統アベルト・デスラーは、ガトランティス戦役(『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』)で戦いのむなしさを知り、滅びが定められているガミラス星の代わりとなる星を探し続けていた。長い旅路の末、天の川銀河の一角に移民先となりうる惑星を見つける。ボラー連邦の資源惑星であるガルマン星は、ガミラス民族の移住に適した惑星であり、そこに住む住民はガミラスの祖先ともいわれていた。

惑星の譲渡をめぐるボラー連邦との交渉は決裂し、デスラーは武力でガルマン星を制圧、ガルマン人を解放すると、ガミラス星に移住計画のスピードアップを指示した。ところが、移住計画の進行中に、ガミラス星はデザリアムの襲撃に見舞われる。もとより地殻がもろくなっていたガミラス星は、急行したデスラーの眼前で崩壊、消滅してしまう。その影響で、双子星であるイスカンダルは暴走を始める。イスカンダルにはガミラスからの避難民が大勢取り残されていた。

地球では、宇宙戦艦ヤマトを旗艦とした第65護衛隊(ヤマト艦隊)が組織されていた。ヤマトの新しい艦長に古代進、戦闘空母「ヒュウガ」には元ヤマト副長の真田志郎、補給艦「アスカ」に森雪がそれぞれ任命された。ヤマト衛隊は新乗組員の訓練を兼ね、平和特使団を伴ってガミラスに向かう。ボラー連邦とガミラスの争いに巻き込まれることを嫌い、「平和国家」としての地球を印象づけるためであった。

その航海の途中で、ヤマトはガミラス星の消滅を知る。古代は救助に向かうべきだと主張するが、戦闘の避けられないイスカンダルに赴けば、地球も争いに巻き込まれてしまう、と平和特使団の面々は首を縦に振らない。その様子を知り、新乗組員が立ち上がる。

古代進に反感を抱いている土門竜介は、経歴を偽ってヤマトに乗艦していた。宇宙防衛大学を首席で卒業した優秀な土門に、古代は経歴詐称を承知でヤマト発進の重責を任せた。しかし、その後、違反行為が明らかになり、土門は戦術科から主計科へ転属させられていた。その土門が、大人たちの硬直したやり取りに苛立ち、同期の新乗組員たちと反乱を企てる。特使団を下船させ、ヤマトを奪ってイスカンダルに向かおうというものだ。

だが、その反乱はあっけなく鎮圧され、土門ら新乗組員は古代の前に引き出される。恨めしく見上げる土門に、古代は「なぜやる前に相談しない」と声をかける。古代もまた同じ気持ちを抱えていた。反乱計画に乗じて下船させられた特使団を残し、ヤマトはイスカンダルに向かうべく、亜空間ゲートに突入する。

その頃、ワープで見知らぬ星系に移動させられたイスカンダルでは、デスラー艦隊がデザリアムと戦っていた。イスカンダルの女王スターシャは、避難民をイスカンダルの地下<サンクテル>へ、というガミラス側の懇願を聞き入れないばかりか、離脱するようにというデスラーの言葉も拒否する。

10万人に上る避難民の救助を優先しながらの戦闘に、デスラーは劣勢を強いられた。デザリアムの猛攻撃をなすすべもなく見上げたその時、「アスカ」の波動防壁弾による波動防壁が頭上に展開した。デザリアムの艦隊の背後には、駆け付けた宇宙戦艦ヤマトの雄姿があった。自らも深手を負ったデスラーはつぶやく。「来てくれたのか、ヤマト……」

『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章 -STASHA-』冒頭14分

 

『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章 -STASHA-』の見どころ

上述の通り、リメイク版の本作は、旧作とは異なる設定となっているため、旧作に親しんだヤマトファンでも、後章の行く先を見通すことは難しいに違いない。本予告や先日公開された冒頭14分を見ると、謎は深まるばかりである。

まず、スターシャから語られるイスカンダルとガミラスの真実。旧作の設定とは大きく異なって、本作の核となると考えられる。旧作ではスターシャを助けるために身を挺したデスラーが、本作ではスターシャに銃口を向けるシーンにも驚かされる。

さらに気になるのは、サーシャと呼ばれるカプセルである。本作に続いて制作が決定している『ヤマトよ永遠に REBEL3199』は、旧作の『ヤマトよ永遠に』を下敷きにしていることは想像に難くない。サーシャは『ヤマトよ永遠に』で重要な役割を果たす、古代進の兄・守とスターシャの子どもだった。カプセルに入っているサーシャと呼ばれるものが、果たして旧作と同じサーシャなのかどうか、気になるところである。

イスカンダルの消滅とスターシャの死は既定路線なのか、ユリーシャは生き残るのか。ヤマトの新乗組員の活躍とともに、見どころは盛りだくさんだ。ぜひ、劇場で確かめてほしい。

映画『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章 -STASHA-』は2022年2月4日(金)より、全国36館にて公開。

『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 後章 -STASHA-』公式サイト

こちらの記事ではこれまでの作品を振り返っている。

本記事の筆者、揚羽はな によるSF短編小説「また、来てね!」Kaguya Planet で無料公開中。

揚羽はな

ゲンロン大森望SF創作講座出身。「Meteobacteria」にて第6回日経「星新一賞」優秀賞を受賞。Kaguya Planetに掲載された短編「また、来てね!」がきっかけとなり、2021年、日本SF作家クラブ入会。2022年、第26代事務局長に就任。「形態学としての病理診断の終わり」(『AIとSF』早川書房)など短編執筆のほか、『SF作家はこう考える 創作世界の最前線を訪ねて』(Kaguya Books)に対談で参加している。

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