憎しみの連鎖に苦しむロボットたちの姿が明らかに『PLUTO』新予告考察&解説 | VG+ (バゴプラ)

憎しみの連鎖に苦しむロボットたちの姿が明らかに『PLUTO』新予告考察&解説

Netflix

2023年10月26日(木)よりNetflixにて世界独占配信

手塚治虫原作「鉄腕アトム」シリーズの名エピソード「地上最大のロボット」を『20世紀少年』(1999-2006)などで有名な浦沢直樹がリメイクした『PLUTO』(2003-2009)。そのアニメ版である『PLUTO』の配信が2023年10月26日(木)からNetflixで配信されることが決定した。そして2023年10月3日(火)、キービジュアルと共に『PLUTO』新予告編が解禁された。

そこでは人間たちの代理としてイラク戦争をモデルにした第39次中央アジア紛争で戦わされたロボットたちの悲惨な姿が映し出され、7体の世界最高水準のロボットの1人であるモンブランの「僕たちは正義のためにここに来たんだよね。僕たちは何をやっているんだろう。僕たちは」という独白がなされた。

モンブランは詩や歌を愛し、第39次中央アジア紛争後はスイス林野庁に所属しルツェルン管区森林保護担当官を務め、アルプスの山岳ガイドや遭難者の救助も行なう心優しいロボットであった。しかし、第39次中央アジア紛争では最前線で敵ロボットを駆逐する任務についていた。その任務がモンブランの心に暗い影を落としていることが考察できる。

また、7体の世界最高水準のロボットの中で唯一第39次中央アジア紛争の徴兵を拒否したエプシロンの「人間とロボットは近づきつつある。これは最初の兆し」という台詞や、ゲジヒトの「もし最高の人工知能というのが存在したとします。どうなると思います」という台詞から、人間とロボットの境界線が曖昧になり、両者の間で憎悪の連鎖が続いていることを暗示していることが考察できる。

ロボットたち側も第39次中央アジア紛争という人間の代理戦争のために心に傷を負い、同族殺しの苦悩を背負っていることが予告編から考察することができる。また、これ以上、人間とロボットを近づけてはいけないというキャッチコピーからもロボットが人間と同様に憎悪や殺意、悲しみといった感情を持ち、そして涙する様子も描かれている。

また、トビオの代理として生み出されたアトムと天馬博士の関係や、「洪水が再び訪れたとき、神が選択するのは人間か、ロボットか」という台詞から人間が行えない作業などの代理として生み出されたロボットが人間に近づき、人間以上の情緒を持つようになるという“人間の代理”が重要なキーワードになるとも考察できる。この点は音楽家ポール・ダンカンのピアノの音色を聴き美しい曲と評したノース2号や、人間の感情に非常に高い共感能力を持つウランの存在からも読み取れる。

ゲジヒトの「人間の憎悪は消えますか。消去しても消えないものですか」という問いに『PLUTO』の持つメッセージが詰まっていると考察できる。今後の『PLUTO』に注目していきたい。

『PLUTO』は2023年10月26日(木)よりNetflixにて世界独占配信。

アニメ『PLUTO』公式サイト

PLUTO | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

浦沢直樹の漫画『PLUTO』は全8巻がビッグコミックスから発売中。

2022年10月から電子版も配信されている。

¥880 (2024/07/12 06:16:40時点 Amazon調べ-詳細)

『PLUTO』アニメ化発表の記事はこちらから。

『PLUTO』キャラクター&キャスト紹介の記事はこちらから。

Netlfixからはアニメ『GAMERA -Rebirth-』も配信予定。詳しくはこちらから。

Netflixドラマ版の『ONE PIECE』も2023年配信予定。実写キャストまとめはこちらから。

鯨ヶ岬 勇士

1998生まれのZ世代。好きだった映画鑑賞やドラマ鑑賞が高じ、その国の政治問題や差別問題に興味を持つようになり、それらのニュースを追うようになる。趣味は細々と小説を書くこと。
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