『ラブ、デス&ロボット』の先がけ? 『DEVILMAN crybaby』が創りだす系譜

via: Screenshot on Movieclips/DEVILMAN crybaby

意外なところから『DEVILMAN crybaby』にスポットライト

『ラブ、デス&ロボット』が人気に

Netflixのオリジナル・アニメアンソロジー『ラブ、デス&ロボット』が話題を呼んでいる。著名SF作家らの短編作品を原作とした18の短編アニメが詰め込まれ、そのクオリティの高さと映像表現の斬新さに賞賛の声があがっているのだ。加えて、ストリーミングメディアならではの過激な演出も大きな話題に。テレビアニメ化に際して必ず直面する放送時間の尺や表現規制のリミットを取っ払うことで、作品の魅力を最大化することに成功している。

先陣を切っていた『DEVILMAN crybaby』

だが、これらの売り文句に聞き覚えはないだろうか。「Netflixオリジナルアニメ」、「テレビでは放送できない」、「SFアニメ」……そう、こうした試みの先陣を切っていたのは、『DEVILMAN crybaby』(2018) だ。永井豪画業50周年記念作品として、漫画『デビルマン』(1972-1973) をアニメ化した同作では、湯浅政明が監督を務め、サイエンスSARUがアニメーション制作を行った。Netflixオリジナル作品として製作された為、テレビ放送の規制を考える必要がなく、暴力描写と性描写が惜しみなく挿入され、1話ごとの映像の尺についても柔軟な設定がなされていた。『DEVILMAN crybaby』は、『ラブ、デス&ロボット』の“先輩”に当たると言っても差し支えないだろう。

海外メディアも『DEVILMAN cb』を引き合いに

海外のメディアも、『ラブ、デス&ロボット』と『DEVILMAN crybaby』を関連づけて紹介している。
InverseのCorey Plante記者は、『ラブ、デス&ロボット』を絶賛する中で、『ブラック・ミラー』(2011-) と共に『DEVILMAN crybaby』を同作と対比している。「『DEVILMAN crybaby』で見られるような (観る者に) 強い印象を与え当惑させる、異常に暴力的、過剰に性的で熱狂的なシーン」に賛辞をおくった上で、『ラブ、デス&ロボット』ではそこに多様な物語が加わっているという点も指摘している。
米WIREDのPeter Rubin記者は、Netflixにおける『ラブ、デス&ロボット』の系譜として、『DEVILMAN crybaby』で見られた「ハードコアセックスとウルトラバイオレンス」の要素を挙げている。Plante記者同様、『ラブ、デス&ロボット』では、ここに多様性が加わったという点も指摘している。

生まれた新たな“系譜”

『DEVILMAN crybaby』は、2018年1月5日に全世界同時配信を開始。2019年2月には、巨大アニメ配信プラットフォームのクランチロールが主催する“アニメアワード 2019”で最優秀作品賞を受賞している。アニメ界の歴史に、その名を刻むことになった。

Netflixの公式Twitterでは、『ラブ、デス&ロボット』の積極的な広報活動が行われている。『ラブ、デス&ロボット』の制作・猛プッシュの裏側には、『DEVILMAN crybaby』の成功があったのだろうか。真相は定かではないが、ストリーミングアニメの世界で『DEVILMAN crybaby』を原点とする一つの“系譜”が生まれつつあることは、間違いなさそうだ。

Source
Inverse / WIRED

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