ボットにSFドラマを1000時間見せて脚本を書かせてみた? 投稿が話題に

ライター

ボットがドラマの脚本執筆?

「SFドラマを1000時間見せてみた」

「ボットに『ブラック・ミラー』を1000時間見せて脚本を書かせてみた」——そんなツイートが話題になっている。投稿したのはキートン・パティなる人物。ボットにSFドラマアンソロジーを“学習”させ、オリジナルのストーリーを書き出させたとするこのツイートは、米国時間の2019年5月21日に投稿されると、あっという間に拡散され、『ブラック・ミラー』の制作会社であるNetflixの公式アカウントも反応する事態に発展した。

驚愕のストーリーは

『ブラック・ミラー』シリーズは、主に近未来を舞台としたSFドラマアンソロジーで、独特の後味の悪さが特徴として知られている。今回、キートン・パティが「ボットに書かせた」とする脚本の冒頭部分は以下の通りだ。

90台のコンピューターを備えたインテリジェント・ハウス

 

父と10代の息子は未来のキッチンで食事を摂っている。食べているのはマスタード。未来における唯一の食品だ。キッチンには焦げたWi-Fiの臭いが漂っていた。なぜなら未来だから。

 

10代の息子
「食事って楽しくない。インターネットにキスがしたいよ。ママならそうさせてくれたのに。」

 


「ママは死んでしまったんだ。彼女はアプリだったけど、イギリスに住んでいなかったから私が消した。」

 

10代の息子
「ママを生き返らせるボタンを押そうよ。ママも生きてる方が幸せだよ。」

 

私たちは50台のキッチンコンピューターの隣にあるボタンを見た。“ママを作る”と書かれている。

 


「しかし、ボタンは尖っているぞ。」

 

確かにボタンは尖っていた。ボタンを押せば身体に突き刺さってしまうだろう。

 

10代の息子
「だから僕らはセックス・ドローンを持ってるんじゃないか」

 

息子はセックス・ドローンをボタンに向かって投げた。ママが生み出された。

 

ママ
「私はどこにいるの? 私は誰? 私がどこにいるの? なぜボタンはこんなに尖っているの?私はダメな母親ね」

 

父親
「息子よ、彼女の記憶はひどいものなんだ」

 

10代の息子
「神様.com みたいに振る舞うのは間違いだったね。ママ、もう一度殺されてね」

 

10代の息子はセックス・ドローンをママに向かって投げた。それはママをすり抜けていった。

 


「これはVRの次元から来たホログラムママだ。マスタードを食べることもできないだろう。」

 

ママ
「それは違うわ。私は本物よ。」

 

ママはマスタードに触ったが、その瞬間、マスタードはケチャップに変わった。それは、私達がいるのが未来ではなく、過去だということを示していた。置かれていたコンピューターは、ただの石だった。セックス・ドローンはセックス石だった。今は1997年だった。

その真相は?

驚愕のストーリーが展開されているが、実はこのツイート、投稿したキートン・パティ自身が執筆しているジョークシリーズ。つまり、ロボットが書いた体で、人間によって書かれたものだ。キートン・パティはライター兼コメディアンとして活躍する人物で、これまでに、テレビCMやホワイトハウスでの記者会見などを題材に、「ボットが書きそうな脚本」を発表してきた。中には保守系メディアとして知られるFOXニュースの報道姿勢を揶揄するものもあり、そのクオリティの高さから、かねてより注目を集めていた。“ボット系SF小説” というジャンルが誕生する日も近い……?

Netflix公式も反応

今回は6月に新シーズンの配信を控えた人気SFシリーズ『ブラック・ミラー』を題材としたこともあり、ジョークと知らずに反応しているユーザーも多い。ボットがストーリーを作り出すという設定自体が “『ブラック・ミラー』っぽさ” を醸し出しており、Netflixの公式アカウントも、「『イギリスに住んでいなかったから消した。』にヤラレた」と反応した。

期待が高まるAIの創作活動

今回は有名コメディアンによるジョークだったが、AIによる創作活動には期待が高まっている。2016年には第3回日経 “星新一賞” で、公立はこだて未来大学教授の松原仁教授率いる人工知能プロジェクトが創作した作品が一次審査を通過した。2018年にはニューヨークで、AIが描いた絵画が43万ドル (約4,800万円) で落札されている。

ドラマ『ブラック・ミラー』シーズン5は、2019年6月5日(水)より配信が始まる予定だ。

– Source –
Keaton Patti Twitter

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