かぐやSFコンテスト開幕
2,000字〜4,000字の短編小説で応募できる「第一回かぐやSFコンテスト」。最優秀作品は英語と中国語に翻訳され、イラスト付きでSFメディア バゴプラに掲載される。2020年6月5日(金)より応募を開始し、7月6日(月)まで応募を受け付けている。
かぐやSFコンテストの最大の特徴は、英語と中国語への翻訳という独自の副賞だ。作家にSFショートショートで世界に羽ばたくチャンスを提供し、日本のSFを世界へと発信していく。
今回は、その夢を現実に変える重要人物をご紹介しよう。第一回かぐやSFコンテストの最優秀作品を英語と中国語に翻訳する二人の翻訳家、イーライ・K・P・ウィリアムと田田だ。
英語訳 イーライ・K・P・ウィリアム
英語訳を担当するのは、トロント出身の日英翻訳家・小説家として活躍するイーライ・K・P・ウィリアム (Eli K.P. Wiliam)。トロント大学哲学学科を卒業し、現在は日本在住。2020年からは日本SF作家クラブの会員でもある。
手がけてきた翻訳作品には宮沢賢治の短編小説「猫の事務所」の翻訳「Feline Office No.6」、読売文学賞を受賞した平野啓一郎の長編『ある男』の翻訳『A Man』などがある。
著書には『Cash Crash Jubilee』(2015)、『The Naked World』(2017)『A Diamond Dream』(2021年刊行予定) からなる「The Jubilee Cycle」トリロジーがある。近未来の東京を舞台にしたSF作品で、ペーパーバックやKindle、Audibleで購入できる。
公式ホームページ:https://elikpwilliam.com/
Twitter:twitter.com/Dice_Carver
現実がどんどん未来的になり、SFがどの時代よりも国境など構わず世界中に広がっている今こそ、空間や時間、強迫観念に縛られず、是非作品を書いて応募してみてください。
イーライ・K・P・ウィリアムより
中国語訳 田田
中国語訳を担当するのは、若くして日中SF界の架け橋として活躍する田田 (でんでん)。北京師範大学時代には同大学のSF協会の会長を務め、SF作家・荒巻義雄の研究に取り組んでいた。2018年には中国のSF誌「科幻世界」編集部の通訳として早川書房を訪問、2019年には埼玉県大宮で開催された日本SF大会 “彩こん” に記者として参加している。
また、2019年には中国のSF大会の一つである中国科幻大会でSF作家・藤井太洋へのインタビューを行っている。2020年にはSFファン団体・高校科幻の一員として日本の各大学のSF研究会へのインタビューに取り組んでいる。
日中の翻訳家としては、上田早夕里、藤井太洋、朝松健、乾緑郎、小川一水、柴田勝家ら数多くの日本の作家の作品を手がけている。これまでに田田が中国語への翻訳を手がけた作品は以下の通り。
「氷波」上田早夕里
「おうむの夢と操り人形」藤井太洋
「めぐみの雨が降る」藤井太洋
「屍舞図」朝松健
「赤い歯型」朝松健
「機巧のイヴ」乾緑郎
「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」小川一水
「煙突の上のハイヒール」小川一水
「雲南省スー族におけるVR技術の使用例」柴田勝家
「検疫官」柴田勝家
短編集『老ヴォールの惑星』の序文
短編集『夢みる葦笛』の序文
日本SFとの新たな出会いに胸が弾んでいます!
田田より
以上のように、イーライ・K・P・ウィリアムも田田も実績豊富な翻訳家だ。日本の文化・文学に精通する二人の翻訳家が、あなたの作品に翼を与える。
なお、第一回かぐやSFコンテストの審査委員長はSF小説の紹介者/書評家として活躍する橋本輝幸が務める。審査委員の紹介と各審査委員がおすすめする10本の小説は、以下のページでご覧いただける。
応募資格:不問
文字数 :2,000-4,000字
テーマ :「未来の学校」
副賞 :最優秀作品を英語と中国語に翻訳してウェブに掲載 他
応募期間:2020年6月5日〜7月6日
応募規約の詳細とご応募は以下のページから。