花田一三六『蒸気と錬金 Stealchemy Fairytale』が2月17日発売
〈黎明の双星〉シリーズ (C★NOVELSファンタジア) や〈戦塵外史〉シリーズ (GA文庫) などで知られる花田一三六の最新作『蒸気と錬金 Stealchemy Fairytale』がハヤカワ文庫JAより発売された。
著者の花田一三六にとって10年ぶりの新作は、蒸気機関の発達によって錬金術が現実のものになった19世紀末の大英帝国が舞台。主人公の小説家は、借金をしている編集者から大西洋中央の島アヴァロンへの取材旅行に送り出される。アヴァロンの人々は、独自の宇宙感を持ち超常現象を操るという。主人公は、売りつけられた妖精型幻燈種 (ファントム) にポーシャと名付け、毒舌妖精のポーシャと主人公の二人による異界の地をめぐる旅が始まる。
「メイキング・オブ・蒸気と錬金」も公開
『蒸気と錬金 Stealchemy Fairytale』のイラスト (装画) を手掛けたのはパルプヒロシ。世古口敦志 (coil) が装幀を手掛けた。なお、編集者の奥村勝也はイラストに描かれたポーシャのラフ画や参考にした資料をTwitterで公開している。
【メイキング・オブ・蒸気と錬金】花田一三六『蒸気と錬金』の舞台は19世紀末の大英帝国。カバーガールのポーシャは主人公である小説家のナビ&バディです。ポーシャの由来は『ヴェニスの商人』より。イラストレーターのパルプピロシさんには「可愛すぎず、毒っ気もある感じで」と依頼をしました。 pic.twitter.com/jhkfabsM1n
— 奥村勝也 (@kokumurak) February 18, 2021
【メイキング・オブ・蒸気と錬金】花田一三六『蒸気と錬金』のカバーガール、ポーシャのカラーバリエーションです。彼女は「幻燈種」と呼ばれる人造妖精。白は清潔感が強すぎる、黒は『BLOOD THE LAST VAMPIRE』感が強すぎるということで、最終的に「緑」か「赤」かの二択となりました。 pic.twitter.com/pLamprKpd0
— 奥村勝也 (@kokumurak) February 19, 2021
余話。著者の花田さんからお聞きしたことですが、本作『蒸気と錬金』の舞台となる19世紀末は、印刷技術の発達によって「小説家が急増」した時期であったそうです。ある意味でそれは、人類がインターネットやスマホを獲得した現象と相似する、とも言えますね。
— 奥村勝也 (@kokumurak) February 19, 2021
錬金術と理法 (魔法) で溢れる異界紀行を堪能しよう!
花田一三六『蒸気と錬金 Stealchemy Fairytale』は早川書房よりハヤカワ文庫JAで2021年2月17日(水) 発売。