ネタバレ考察『ザ・ボーイズ』シーズン5最終回でブッチャーはなぜ…? 演じたカール・アーバンが語った背景とは | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ考察『ザ・ボーイズ』シーズン5最終回でブッチャーはなぜ…? 演じたカール・アーバンが語った背景とは

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ドラマ『ザ・ボーイズ』最終回のブッチャーに注目

Amazonのプライムビデオで配信されてきた人気ドラマ『ザ・ボーイズ』(2019-) が2026年5月20日(水) に全5シーズンの配信を終え、シリーズのフィナーレを迎えた。『ザ・ボーイズ』ロスに陥る人も出ているが、そのラストに関する考察もファンの間で進んでいる。

今回は、ドラマ『ザ・ボーイズ』シーズン5最終回第8話のラストでビリー・ブッチャーが見せた行動について、演じたカール・アーバンのコメントを踏まえて解説&考察していこう。以下の内容は、結末に関するネタバレを含むので、必ず本編を視聴してから読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ザ・ボーイズ』シーズン5最終回第8話の内容に関するネタバレを含みます。

『ザ・ボーイズ』シーズン5最終回、ブッチャーはなぜ?

最終話でのブッチャー

ドラマ『ザ・ボーイズ』シーズン5最終回の第8話では、ブッチャーらザ・ボーイズがホームランダーの撃破に成功。シスター・セージとフレンチーの尽力によってキミコに付与されたスーパーパワーを奪う能力で、ホームランダーを無力化し、ブッチャーがトドメを刺したのだ。

この模様は全国に中継されると共に、大統領になったアシュリーによってザ・ボーイズの行動はCIAの作戦ということにされた。そうして戦いに勝利したザ・ボーイズだったが、物語はこれで終わりではなかった。

ブッチャーは亡き妻ベッカの息子ライアンと一緒に暮らすことを提案するのだが、ライアンはこれを拒否。さらにブッチャーは愛犬のテラーが亡くなっているのを発見する。ブッチャーは保管していた対能力者用のウイルスを持ち出すと、ヴォート・タワーへ向かうのだった。

ブッチャーの狙いは、ヴォート・タワーのスプリンクラーを利用して能力者たちをウイルスに感染させ、能力者を世界から滅ぼすことだった。ヴォートがある限りは次のホームランダーが生まれると言うのだ。

最終的にブッチャーの作戦はヒューイに撃たれたことで阻止され、ブッチャーは死ぬことになる。ブッチャーは、ホームランダーを倒しても止まることができなかったわけだが、そこにはどんな背景があったのだろうか。

カール・アーバンが語ったブッチャーの転機

『ザ・ボーイズ』シーズン5の配信にあたり、米Black Girl Nerdsでは、ビリー・ブッチャーを演じるカール・アーバンが5シーズンの中でブッチャーの変化について語っている。ブッチャーは復讐に突き動かされてきたが、シーズン5でのブッチャーについて聞かれ、カール・アーバンはこう答えている。

ブッチャーの変化については興味深い点があります。シーズン1で紹介された時には、彼はただ復讐に執着しているだけでしたが、私が思うに、シーズン3で彼の認識は能力者たちの存在そのものが脅威であるという風に移行していったんです。

ですから、ホームランダーを倒すことだけが目的ではなくなりました。彼のゴールは能力者の内の一人を倒すことから、全員を倒すことに移行したのです。

カール・アーバン曰く、ブッチャーに転機が訪れたのはシーズン3だったという。振り返れば、シーズン3ではホームランダーに匹敵する能力者としてソルジャー・ボーイが登場。ブッチャーは一時ソルジャー・ボーイと共闘するが、最後にはソルジャー・ボーイがライアン諸共ホームランダーを殺そうとしたため、同盟は決裂した。

シーズン3のブッチャーは、クイーン・メイヴとも共闘して肉体関係まで持った他、V24で一時的に自分も能力を得るなど、これまでになく能力者側に近いポジションに立っていた。「毒には毒を」の精神でホームランダー打倒に大きく近づいたシーズンでもあった。

しかし、ソルジャー・ボーイが結局は制御不能な能力者であり、新たな脅威になってしまったこと、命をかけて守ったライアンが能力者であるホームランダーを父に選んだこと、この二点がブッチャーの意識を変えることになったのだろう。ホームランダーへの復讐を果たしたとしても解決できない問題に直面したのだ。

シーズン4からのブッチャーの目的はウイルスを用いた全能力者の抹殺になっており、その意識はシーズン5のラストでも頭をもたげることになった。一方、シーズン5の最終回でホームランダーを倒したブッチャーが、一時的にその目的から離れていたことは確かだ。能力を失ったライアンとテラーと共に静かに暮らすという選択肢が生まれたのだ。しかし、その道が断たれると、ブッチャーは続け様にスタン・エドガーがヴォート社の暫定CEOに返り咲いたのを目にした。

ブッチャーはこの時点で、やはり第二のホームランダーが生まれることを阻止しなければならないと考えたのだろう。ブッチャーにはソルジャー・ボーイの行方も分かっていないはずだ。また、ライアンが能力を失ってウイルスの対象から外れたことも、ブッチャーの背中を押したのではないだろうか。

なお、同じインタビューでカール・アーバンは、ドラマ『ザ・ボーイズ』の中心的なテーマは「希望」であると明言している。カール・アーバンは、ブッチャーに惹かれる理由を「自分たちが成功するという希望を諦めていないところ」と語っている。だからブッチャーは、最後まで目的を果たすために動き続けたのだろう。

同時に、ヒューイの存在が、いつも遠くに行きすぎるブッチャーを引き戻してくれていたこと、人間性に繋ぎとめてくれていたことも認めている。人間の善性を信じるならば、ヒューイがブッチャーの大量殺戮を止めることが人類にとっての希望になる。ブッチャーはその希望に乗っかるには血に塗れすぎていて、その希望が込められた未来は、ヒューイに生きてもらうしかなかったのかもしれない。

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Source
Black Girl Nerds

『ザ・ボーイズ』シーズン5第7話の解説&考察はこちらから。

 

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齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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