2016年公開の『エピソード“ONE” 小さくなった名探偵』
2016年スペシャルアニメとして放送された『名探偵コナン エピソード“ONE” 小さくなった名探偵』。小学生名探偵・江戸川コナンの誕生を描きなおした作品で、『名探偵コナン』の第一話を元に物語を構成しなおし、豪華声優キャストが出演を果たした。
数々のキャラクターが登場し、『名探偵コナン』ファンを唸らせた『エピソード“ONE” 小さくなった名探偵』だが、更に注目したいのはその音楽だ。こちらもファン垂涎の楽曲が起用されている。
「胸がドキドキ」THE HIGH-LOWS
『名探偵コナン エピソード“ONE” 小さくなった名探偵』のオープニングで流れるのは、THE HIGH-LOWSの「胸がドキドキ」。1996年に『名探偵コナン』のアニメ版が放送を開始した際に使用されていた初代オープニングテーマ曲だ。
「胸がドキドキ」がアニメ版のOP曲として使用されていたのは、約8ヶ月間。アニメ初期からのファンは『エピソード“ONE” 小さくなった名探偵』のオープニングに胸を打たれたことだろう。
「胸がドキドキ」では「子どものころに わかりかけてたことが 大人になってもわからないまま」「作戦たててじっと待つより 子どものままでぶつかってゆく」と、子どもになったコナンの視点とリンクする歌詞が歌われている。
なお、「胸がドキドキ」のシングルには、ジャケットにTHE HIGH-LOWSのメンバーが描かれており、アニメ第12話の挿入歌「そばにいるから」も収録されている。
「運命のルーレット廻して」 ZARD
新一と蘭がトロピカルランドに出かけるシーンでは、 ZARDの「運命のルーレット廻して」が使用されている。「運命のルーレット廻して」は、1998年にアニメ『名探偵コナン』の第4代目のオープニングテーマとして起用された曲だ。
蘭に正体を隠して生きることになったコナンの心情とリンクする「あの頃の自分を遠くで見ている そんな感じ」「ほら 運命の人はそこにいる ずっと君を見ていた」という歌詞は、スタンリー・キューブリック監督の映画『時計じかけのオレンジ』(1971)をヒントに執筆されたという。
「運命のルーレット廻して」のシングルには『名探偵コナン』劇場版第二作目の『名探偵コナン 14番目の標的』(1998)の主題歌「少女の頃に戻ったみたいに」が収録されている。
以上が、『名探偵コナン エピソード“ONE” 小さくなった名探偵』で流れた二つの楽曲だ。いずれも『名探偵コナン』ファンにとっては思い出深い曲であり、コナンの心情とリンクする歌詞がなんだか切なくもある。ストーリーや声優はもちろん、楽曲もまた、『名探偵コナン』という作品を構成する重要な要素なのだ。
『名探偵コナン エピソード“ONE” 小さくなった名探偵』は、Blu-ray版とノベライズ版が発売中。