『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』ジャパンプレミアが開催
ティモ・ヴオレンソラ監督が来日
5月29日(水)、フィンランドの鬼才ティモ・ヴオレンソラ監督によるSFアクション「アイアン・スカイ」シリーズ最新作『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』のジャパンプレミアが東京のスペースFS汐留で開催された。同イベントには来日したヴオレンソラ監督が“恐竜”と共に登場し、熱狂的な歓声で迎え入れたファンに挨拶を行った。
出演者との撮影秘話が明らかに
「月からナチスが攻めてくる」という前作『アイアン・スカイ』(2012) のブッとんだ設定に引き続き、今作『第三帝国の逆襲』では「ヒトラーが恐竜に乗ってやってきた」という、これまたブッとんだアイデアで注目を集めている。ジャパンプレミアの舞台に登壇したヴオレンソラ監督は、撮影中のエピソードについて語る中で、前作から続投となった出演者二人と主役に抜擢されたララ・ロッシとの撮影秘話を明らかにした。
続投のユリア・ディーツェとは二人三脚の役作り
『アイアン・スカイ』で主演を務めたユリア・ディーツェは、『第三帝国の逆襲』にも出演。ヴオレンソラ監督とは前作に引き続いてのタッグでありながら、今作では作中で30年が経過しているという設定もあり、再び二人三脚で役作りに取り組んだことを明かした。
前作では月出身の脆さを併せ持った女性として登場しましたが、今回は“老女”を演じてもらうということを彼女にお話しました。「え?どういうこと?」というリアクションでしたが、バックストーリーや前作から30年を経てのストーリーであるということを説明し、彼女も新しい方向性というものを楽しみながら、二人でこの役を作り上げていくことができました。
大ベテラン俳優がヒトラー役!?
前作からの続投に加えて今作では一人二役を演じることになった74歳の大俳優ウド・キアについては、彼がヒトラーを演じることになった経緯についてヴオレンソラ監督はこう語った。
カリフォルニアのパームスプリングスで会った時に、ヒトラー役がまだ決まっていないと話すと、「私がやるよ」と言ってくれたんです。「恐竜も乗れるし、ヒトラーも完璧に演じてみせるよ。私は役者だからね」と。ウドが一本の映画で二人のヴィランを演じてくれるなんて、映画監督としての夢が叶いましたよ。
ナチス支配下のドイツで生まれたウド・キアが、配役が難航していたヒトラー役に自ら名乗り出たという意外なエピソードが明かされた。
期待の新星ララ・ロッシの意外な苦労
今回主演に抜擢されたララ・ロッシはイギリス出身の注目若手俳優。だが、意外にも撮影は苦労の連続だったそうだ。
彼女は世界で最も不幸な撮影を経験したんじゃないかな (笑) 撮影初日の最初のカットで『アクション!』と言った瞬間に巨大な刃が彼女の耳に直撃したんです。それからはほとんど毎日、撮影で何かが起こりました。セットが爆発したり、火が上がったり、何かが落ちてきたり……。彼女は「さぁ、次は何!?」という感じでしたよ。不運でしたが、彼女はとにかくプロフェッショナルでした。それにオビというキャラクター自身が作中で大変な目に遭っているので、役作りとしてはよかったのではないかと思います。
質疑応答後、ティモ・ヴオレンソラ監督はファンと“恐竜”と共に記念撮影。誰よりも大きな声で「アイアン・スカーーーイ!!」と声をあげ、会場を盛り上げた。
(`_´)/フォトセッションでは、参加者の皆と一緒に力強く
「アイアンスカーーーイ‼️」#アイアン・スカイ祭り#アイアン・スカイ逆襲#ティモなう pic.twitter.com/t1pKu5eSgC
— 映画『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』 (@ironskygyakushu) May 29, 2019
『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』 は、7月12日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開。
『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』
7月12日(金)、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
監督:ティモ・ヴオレンソラ
脚本:ダラン・マッソン、ティモ・ヴオレンソラ
出演:ララ・ロッシ、ウラジミル・ブラコフ、キット・デイル、トム・グリーン、ユリア・ディーツェ、ウド・キアほか
配給:ツイン
宣伝:スキップ
フィンランド・ドイツ/英語・ドイツ語/原題:Iron Sky : The Coming Race/カラー/デジタル/93分