『アクアマン』ウィレム・デフォーが語った“バルコの演じ方”とは 撮影の裏側も明らかに | VG+ (バゴプラ)

『アクアマン』ウィレム・デフォーが語った“バルコの演じ方”とは 撮影の裏側も明らかに

via: Aquaman Official Website © & ™ DC COMICS AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

『アクアマン』成功を支えたウィレム・デフォーの演技

大成功を収めた映画『アクアマン』

世界中で高い評価を受けた映画『アクアマン』は、『アイアンマン3』(2013) の興行収入記録を超え、当時、スーパーヒーローの単独映画としては興行収入歴代一位の座についた。続編となる『アクアマン2』の公開は2022年12月に決定しており、作中に登場する怪物・トレンチにフィーチャーしたスピンオフホラー映画の制作も決定している。

『アクアマン』の成功を決定的なものにしたのは、経験豊富な豪華俳優陣だ。主人公のアクアマンを演じたジェイソン・モモア、ヒロインのメラを演じたアンバー・ハードを除いて、主要キャラクターを演じた面々はいずれも過去にスーパーヒーロー映画に出演している。ベテラン俳優陣が、物語の中心となったジェイソン・モモアとアンバー・ハードの二人を守り立てたのだ。

悪役から参謀へ

その中でも注目を浴びたのは、アトランティス帝国の参謀にして、アクアマンのメンターでもあるバルコだ。バルコを演じたウィレム・デフォーは、映画の公開時点で63歳。51歳のニコール・キッドマンと共に激しいアクションにも挑んでいる。

ウィレム・デフォーと言えば、サム・ライミ監督の『スパイダーマン』(2002)で演じたグリーン・ゴブリンの印象が強烈だ。『アクアマン』公開から16年前の作品であり、ウィレム・デフォー自身も40代。主人公ピーター・パーカーの前に立ちはだかる“中年ヴィラン”を好演した。

だが、今回の『アクアマン』では、同じスーパーヒーロー映画でも、全く異なる立ち位置のキャラクターを演じた。そこに難しさはなかったのだろうか。ウィレム・デフォーはいくつかのインタビューで、『アクアマン』でのバルコの演技について振り返っている。

ウィレム・デフォーのもう一つの顔

アメリカの有名司会者ラリー・キングのトーク番組に登場したウィレム・デフォーは、バルコというキャラクターを「アクアマンのメンターであり教師」と説明。ラリー・キングに「そういう役は演じていて楽しいですか?」と聞かれ、「楽しいですよ! 普段からやっていることですから」と笑顔で答えた。

ウィレム・デフォーは、ニューヨークの前衛劇団ウースター・グループを運営していることでも知られる。若手俳優を中心に、ウーマンリブや同性愛をテーマとした作品を公開し続けてきた。デフォーは多忙な俳優業をこなす傍、経営や後進の育成にも取り組んでいるのだ。バルコの“参謀”や“メンター”という役割は、デフォーにとってそれほど難しいものではなかったようだ。

“箱”をサメだと思い込む!?

こちらも有名司会者であるジミー・ファロンの『ザ・トゥナイト・ショー』に出演した際には、ウィレム・デフォーは『アクアマン』での撮影の裏話を語っている。劇中、デフォー演じるバルコがサメにまたがるシーンが登場するのだが、実はこのシーンでデフォーがまたがっているのは、ただの“緑色の箱”だったのだという。この“緑色の箱”をいかに“サメ”だと信じて演じることができるかという点が、役者の腕の見せ所だ。デフォーは、このシーンを演じるための意外なトリックを明かした。

擬人化して、想像するんです。名前を付けてね。このサメには、ミュリエルという名前をつけました。私の母の名前です。

「母がサメだったというわけではありません」と観客を笑わせたが、「好きな名前をつけて、自分にそのサメを愛しく思わせるんです。俳優ならば、そうした“繋がり”を作る必要があるんですよ」と説明した。流石は40年以上のキャリアを持つベテラン俳優。CGIを駆使した映画に必要な演技の手法も心得ている。

歳を重ねて異なる役を演じられる理由

これらのインタビューからは、ウィレム・デフォーはフィクションを演じるに当たっても、現実に生活を送る自分自身の感覚を大切にしているということも分かる。かつて『スパイダーマン』でマーベルヒーローの天敵を演じたデフォーは、DC映画『アクアマン』ではヒーローを生み出す師の役割を演じた。デフォーが歳を重ねるごとに異なる役割を演じられる理由は、他でもない自分自身の感覚に依拠した彼の役者としてのスタイルにあるのかもしれない。

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ウィレム・デフォーをはじめとする『アクアマン』の豪華キャストについてはこちらの記事で。

『アクアマン』のネタバレ解説はこちらから。

Source
The Tonight Show, Larry King Now

VG+編集部

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