よしながふみ『大奥』が第42回日本SF大賞受賞! 作品の厚みに高い評価 | VG+ (バゴプラ)

よしながふみ『大奥』が第42回日本SF大賞受賞! 作品の厚みに高い評価

Copyright © Hakusuisha Publishing Co., Ltd. All rights reserved.

第42回日本SF大賞発表

日本SF作家クラブが主催する日本SF大賞の第42回受賞作品が発表された。大賞を受賞したのは、よしながふみ『大奥』(2004-2021, 白泉社)。パンデミックによる男女逆転から始まり、大長編SFならではの展開を見せる作品の厚みが高く評価された。

¥748 (2024/04/26 04:31:40時点 Amazon調べ-詳細)

過去に映画化とドラマ化もされた本作は、疫病によって男性人口が急減した江戸を舞台にした歴史改変SF。2005年には単行本第1巻が第5回センス・オブ・ジェンダー賞特別賞を受賞している。ヒューゴー賞三連覇を達成したN・K・ジェミシンも「『大奥』はジェンダー逆転モノとして、とても良いお手本になる作品」と語り、『大奥』から影響を受けたことを明かすなど、海外でも高い評価を受けている作品だ。

なお、小説以外の作品が日本SF大賞を受賞するのは、白井弓子の漫画『WOMBS』(2009-2012) 以来となった。

第42回日本SF大賞は、2020年9月1日から2021年8月31日までに発表された作品か出来事が対象。『大奥』は、以下の最終候補6作品の中から大賞に選ばれている。

第42回日本SF大賞最終候補
『大奥』よしながふみ(白泉社)
『暗闇にレンズ』高山羽根子(東京創元社)
『ゴジラS.P<シンギュラポイント>』TVアニメ(東宝)
『七十四秒の旋律と孤独』久永実木彦(東京創元社)
『ポストコロナのSF』日本SF作家クラブ編(早川書房)
『まぜるな危険』高野史緒(早川書房)

贈賞式は、4月16日(土)に代官山 蔦屋書店にて開催されるイベント「SFカーニバル」内で行われ、日本SF作家クラブ公式YouTubeにてオンライン配信される。

日本SF作家クラブ公式YouTube

第42回日本SF大賞の結果

大賞
『大奥』よしながふみ(白泉社)

よしながふみ『大奥』は全19巻が白泉社より発売中。

¥748 (2024/04/26 03:52:45時点 Amazon調べ-詳細)
¥14,240 (2024/04/26 04:31:46時点 Amazon調べ-詳細)

第42回日本SF大賞 結果発表 (日本SF作家クラブ)

VG+編集部

映画から漫画、ゲームに至るまで、最新SF情報と特集をお届け。 お問い合わせ

関連記事

  1. 影響を受けたSF作品は『大奥』!? ヒューゴー賞3連覇のN・K・ジェミシンが語るSFの定義

  2. 『うる星やつら』の高橋留美子がアイズナー賞「コミックの殿堂」に—ラブコメにSFを取り入れた開拓者

  3. 萩尾望都が米“コミックの殿堂”入り タケダサナがアイズナー賞最優秀ペインター、伊藤潤二『死びとの恋わずらい』が最優秀アジア作品に

  4. DCコミックスCCOのジム・リーが、『るろうに剣心』のトリビュートイラストを公開