『キャシアン・アンドー』デドラ・ミーロが支配と権力を望む理由とは 演じたデニース・ゴフが語る | VG+ (バゴプラ)

『キャシアン・アンドー』デドラ・ミーロが支配と権力を望む理由とは 演じたデニース・ゴフが語る

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『キャシアン・アンドー』第4話で登場の新キャラは?

ドラマ『キャシアン・アンドー』シーズン1の第4話が2022年9月28日(水) 16時より配信をスタート。本作は、映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016) に反乱軍の情報将校として登場したキャシアン・アンドーを主役に据えた作品で、『ローグ・ワン』と『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977) の5年前が舞台になる。キャシアンはどのようにして反乱軍に加わり、『ローグ・ワン』の物語に繋がっていくのかに注目が集まる。

一斉配信された第1話から第3話に続く『キャシアン・アンドー』第4話では、デニース・ゴフ演じる新キャラクターのデドラ・ミーロ (Dedra Meero) が登場。デドラ・ミーロは帝国軍の人間であり、キャシアン・アンドーとは対立する存在だ。第4話までで一つの困難を脱したキャシアンだが、続いてキャシアンの前に立ちはだかるデドラ・ミーロとはどんなキャラクターなのだろうか。

デドラ・ミーロはどんな人?

デドラ・ミーロを演じるのはデニース・ゴフ。プリ=モーの保安部士官であるシリル・カーンを演じたカイル・ソーラーと同じく演劇出身の俳優で、『People, Places and Things』(2015) では演劇批評家協会賞とローレンス・オリヴィエ賞の主演女優賞を受賞。ドラマ『アンダー・ザ・ヘブン 信仰の真実』(2022) ではディアナ・ラファティ役を演じてメインロールで出演している。

『キャシアン・アンドー』で数少ない帝国の女性士官という役を演じることになったデニース・ゴフは、米The Hollywood Reporterのインタビューで、デドラ・ミーロという複雑なキャラクターについて語っている。ショーランナーを務めるトニー・ギルロイからこのキャラクターの背景について聞いたのだという。

デドラがどこからやって来たのかということについてトニーと話をしましたが、壮大なルーツがあるわけではありませんでした。彼女はアウトサイダーで、重要な存在になる方法、重要に思われる方法を探しているんです。彼女はシリルと同じように、支配を手にすることと、権力のあるポジションにつきたいと願っています。彼女がいる業界では周囲に特権を手にしてうまくやっている男性が多くいて、その姿を見ていますが、彼女はそういうタイプではありません。

彼女は他の人の二倍努力しなければならず、それは彼女が女性だからかもしれません。しかし、彼女のモチベーションはカイルがシリルについて語ったものと非常に似ています。彼女は支配を望んでいて、支配こそが安全の一つの形なのです。

デドラのバックグラウンドをどれだけ深く掘り下げるのかは分かりませんが、トニーに聞いた話では、(デドラのバックグラウンドは)トラウマと困難に満ちています。それは大人になっても心理的に影響を与えるもので、そのような子ども時代を過ごすと大人になった時に自分が安全だと思えるように支配を求めるようになります。

また、彼女はそれに値しない怠け者たちが権力を手にしているのを見ており、それが権力を欲している理由でもあります。彼女は自分が“男の世界”にいる女性だとは考えていないでしょう。ただ「私は優秀でもっと良い仕事ができる。もっと評価されていい」と考えているんです。

まず、デニース・ゴフはデドラ・ミーロの背景に特別なルーツがあるわけではないと説明している。「スター・ウォーズ」世界においては血統がものを言う設定も多いが、デニース・ゴフは『キャシアン・アンドー』という作品のテーマでもある「普通の人」として描かれているようだ。そして、女性であるが故に男社会で二倍努力をしなければいけないという、現実でもありがちな状況に立たされてもいる。

そしてその背景には過去のトラウマや困難があり、デドラ・ミーロが権力とコントロールを欲する理由は「安全」を求める心理状態と、それに値しない人物たちが権力の座にあることだと説明している。安心を求めるが故に規律と秩序を求めるという設定は、カイル・ソーラーがシリル・カーンについて述べたことと同じで、帝国の傲慢さについては、第3話でキャシアン・アンドーが帝国軍に忍び込めた理由として指摘した内容と重なる。

帝国成立から9年が経過し、帝国軍に緩みが生じてきた時代でありながら、銀河にもたらした秩序と支配をもたらした帝国に自分を投影して拠り所と考える人々が現れてもいる。ドラマ『キャシアン・アンドー』では、そうした普通の人に焦点が当てられ、その生き様が描かれる。デドラ・ミーロはどんな活躍を見せるのか、第4話からの展開に期待しよう。

ドラマ『キャシアン・アンドー』は2022年9月21日(水)よりDisney+で独占配信。

『キャシアン・アンドー』(Disney+)

『ローグ・ワン』はBlu-rayセットが発売中。

Source
The Hollywood Reporter

『キャシアン・アンドー』第4話のネタバレ解説はこちらから。

第1話のネタバレ解説はこちらから。

第2話のネタバレ解説はこちらから。

第3話のネタバレ解説はこちらから。

シリル・カーンのキャラクターについて演じたシリル・カーンが語った内容はこちらの記事で。

 

2023年配信開始のドラマ『マンダロリアン』シーズン3の予告編はこちらから。

10月26日からはプリクエルを舞台にした『スター・ウォーズ:テイルズ・オブ・ジェダイ』の配信が始まる。予告編の紹介はこちらから。

アニメ『バッド・バッチ』シーズン2も配信が決定している。詳しくはこちらの記事で。

アニメ『スター・ウォーズ:ビジョンズ』シーズン2は2023年春配信予定。詳しくはこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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