ネタバレ考察『ザ・ボーイズ』シーズン4第6話でシスター・セージはどうなった? 今後のセブンにも影響か | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ考察『ザ・ボーイズ』シーズン4第6話でシスター・セージはどうなった? 今後のセブンにも影響か

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世界一の頭脳シスター・セージ

腐敗したヒーローと、彼らに対抗する何でもありの悪童チームのボーイズの対決を描いてきた『ザ・ボーイズ』。その最新エピソードである第6話「汚れ仕事」が2024年7月4日(木)に配信開始された。そのエピソードで注目すべきヒーローが1人いる。それはシスター・セージだ。天才的な頭脳を持つシスター・セージは、ホームランダーの知恵袋のような存在だ。そんなシスター・セージに何故注目が集まっているのだろうか。

本記事ではシスター・セージの注目すべき点について、『ザ・ボーイズ』シーズン4第6話「汚れ仕事」から考察と解説を述べていこう。なお、以下の内容は『ザ・ボーイズ』シーズン4第6話「汚れ仕事」のネタバレを含むため、必ずAmazonプライムビデオで本編を視聴した後に読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ザ・ボーイズ』シーズン4第6話「汚れ仕事」の内容に関するネタバレを含みます。

シスター・セージに起きたことをネタバレ解説&考察

シスター・セージの能力は?

『ザ・ボーイズ』シーズン4で初登場を果たしたシスター・セージは、これまでのヒーローとは異なる能力を持つヒーローだ。「ザ・ボーイズ」シリーズに登場する能力者たちは皆、超人的な身体能力と頑強さを有していたがシスター・セージにはそれがないのである。その代わりにシスター・セージに備わっていた能力こそが世界一の頭脳だ。

シスター・セージは誰よりも優れた知能を有しており、それによって地球温暖化の防止から癌の治療法にいたるまで、すべてを解決できるとされる。しかし、シスター・セージはその高い知能を活かそうとせず、表舞台に出ることはなく隠居生活をしていた。その理由はシスター・セージが置かれている状況にある。

これまで若い有色人種の女性というだけでシスター・セージの言葉は無視されてきた。『ザ・ボーイズ』シーズン4第6話「汚れ仕事」では幼少期に白血病の画期的な治療法を発明したものの、白人の医者たちに無視されたという経験をヴィクトリア・ニューマン副大統領に語っている。救えたはずの白血病の祖母を救えなかったという経験はシスター・セージに暗い影を落とし、彼女は隠居生活を選ぶようになった。

シスター・セージとロボトミー手術

シスター・セージの能力は単に頭が良いというわけではない。シスター・セージの最大の能力は脳が成長し続け、いかなる損傷からも再生できるということだ。それにより、シスター・セージは心臓を撃ち抜かれるなどすると一般人と同じように死亡してしまうが、脳ならばどんなに損傷しても再生できるのである。

その能力の性質を利用し、シスター・セージはとあることをしていた。それはロボトミー手術である。ロボトミー手術、またの名を前頭葉白質切截術は、今では禁止されている非人道的な精神科の治療の1つである。ロボトミー手術は患者の人格と知能を犠牲にして、精神障害の症状を緩和するためという名目で行われた。ジョン・F・ケネディ大統領の妹であるローズマリー・ケネディも、先天性の軽い知的障害の治療としてロボトミー手術が行われ、それによって重大な後遺症が残った。

ロボトミー手術では知能が低下する例が存在している。シスター・セージはそれを狙ってロボトミー手術を自分自身に行なっていた。成長し続ける脳とそれにより無限に広がる思考を抑え込むため、シスター・セージは自ら前頭葉を損傷させていたのである。『ザ・ボーイズ』では前頭葉を損傷させることで知能や理性が低下するという設定になっている。だが、『ザ・ボーイズ』シーズン4第6話「汚れ仕事」では思わぬ形でシスター・セージは自分の意志とは反する形で前頭葉を損傷することになる。

前頭葉の損傷

シスター・セージはテックナイトの屋敷で開かれていたオルタナ右翼の集会にて、白人権力者の馬鹿な話に辟易してテックナイトの書斎で本を読んでいた。そこにヒューイのピンチを知ったMMが乗り込んできてしまい、鉢合わせになってしまう。最初、シスター・セージはMMを言葉で説得しようと試みたが、失敗して頭部を撃たれてしまった。

その後、MMがパニック発作を引き起こし、キミコとAトレインがテックナイトの書斎を訪れたときにはシスター・セージの死体はそこに無かった。代わりにカーペットに血だまりだけが残されており、少し移動したような痕跡もあった。それもそのはず、MMはシスター・セージの頭を撃っており、脳だけが損傷したため再生したのである。

その後、権力者の集会に姿を現したときには普段の知的でニヒリズムあふれるシスター・セージの姿はそこになく、『ザ・ボーイズ』におけるロボトミー手術をされた直後と同じ状態になっていたシスター・セージの姿があった。それにより当初予定していたシスター・セージの演説は失敗に終わり、代わりにヴィクトリア・ニューマン副大統領が演説を行なっている。

MMの撃った銃弾の行方

ここで注目すべきはMMが撃った銃弾の所在だ。もし、銃弾がシスター・セージの頭を貫通していた場合、シスター・セージの脳と高い知能が甦る可能性は高いだろう。しかし、MMの撃った銃弾が貫通せずにシスター・セージの脳に残っていた場合、シスター・セージはどうなるのだろうか。

シスター・セージに残された銃創は額にあったため、前頭葉が損傷した可能性が高い。前頭葉にMMの撃った銃弾が残されていた場合、シスター・セージは『ザ・ボーイズ』の世界におけるロボトミー手術後の状況のままになってしまう可能性が高いと考察できる。そうなってしまうと、セブンの知恵袋の役割を果たしていたヒーローとしてのシスター・セージは消えてしまい、ホームランダーの息子ライアンを中心とした計画は破綻してしまう。

シスター・セージは現在のセブンが抱える計画の要だ。彼女抜きには計画は成功しないだろう。事実、ホームランダーは権力者を前にして演説をしようとしたが失敗し、目に涙を浮かべていた。その窮地を救ったヴィクトリア・ニューマン副大統領だが、彼女の目的はホームランダーによる支配からの脱却であり、可能であればホームランダーを切り捨てたいと考察できる。ヴィクトリア・ニューマン副大統領はそのためにサミール博士にウイルスを研究させてもいた。

すべての真相は『ザ・ボーイズ』シーズン4第7話で明かになることだろう。このままシスター・セージがロボトミー手術後の状態のままならば、ホームランダーは演説などで他人を説得できないため、目から放つレーザーなどの実力行使に出るかもしれないと考察できる。そうすればブッチャーたちが危惧していたように大量の犠牲者が出ることだろう。シスター・セージの脳を損傷させた銃弾の行方に注目が集まる。

ドラマ『ザ・ボーイズ』シーズン4はAmazonプライムビデオで配信中。

原作コミックの日本語版は、G-NOVELSから第6巻まで発売中。

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『ザ・ボーイズ』シーズン4第6話のファイアクラッカーについてはこちらから。

『ザ・ボーイズ』シーズン4第6話のネタバレ解説&考察はこちらから。

シーズン4第1話のネタバレ解説&考察はこちらから。

 

『ザ・ボーイズ』シーズン3最終話のネタバレ解説&考察はこちらから。

スピンオフドラマ『ジェン・ブイ』シーズン1最終回のネタバレ解説&考察はこちらから。

 

『ザ・ボーイズ』のシーズン5での終了についてエリック・クリプキ監督が語った内容はこちらの記事で。

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「ザ・ボーイズ」フランチャイズの更なるスピンオフ展開についてはこちらの記事で。

鯨ヶ岬 勇士

1998生まれのZ世代。好きだった映画鑑賞やドラマ鑑賞が高じ、その国の政治問題や差別問題に興味を持つようになり、それらのニュースを追うようになる。趣味は細々と小説を書くこと。
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