『機動戦士ガンダム 水星の魔女』プロローグ公開
2022年10月放送開始予定のガンダムシリーズ最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』。本編に先駆け、その前日譚である「PROLOGUE」が「THE GUNDAM BASE VIRTUAL WORLD」にて2022年7月14日(木)に世界最速公開された。「PROLOGUE」は今後もイベントなどでの上映を予定しているようだ。
詳しい観覧方法については公式サイトをチェック。
早速内容を振り返っていこう。
『機動戦士ガンダム 水星の魔女 PROLOGUE』あらすじ
ガンダムシリーズは作品ごとにその世界観の舞台となる「暦」が設定されている。初代『機動戦士ガンダム』(1979-1980)から始まる一連のシリーズは「宇宙世紀(U.C.)」を舞台にしている。宇宙世紀以外を舞台にした初のガンダム作品である『機動武闘伝Gガンダム』(1994-1995)では「未来世紀(F.C.)」が設定された。
そして『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の舞台は「アド・ステラ(A.S.)」である。ステラのスペルは不明ながら、どうやらラテン語で「星」を意味する「stella」に由来しているようだ。
「PROLOGUE」では、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』主人公であるスレッタ・マーキュリーの幼少期が描かれた。公式ツイッターによれば「エリクト・サマヤ」と名前が異なっているが、恐らくこちらが本名という設定なのだろう。
エリクト・サマヤの4歳の誕生日、試作MS「ガンダム・ルブリス」を巡る戦闘に巻き込まれ父ナディム・サマヤは命を落とし、エリクトはテストパイロットである母エルノラ・サマヤとともに逃げ延びる。
「ガンダム」の意味
「暦」と同様、「ガンダム」という名前の持つ意味も作品ごとに異なるのがガンダムシリーズの特徴だ。『機動戦士ガンダム』では「ガンダリウム合金」という金属が装甲材質に用いられたことから「ガンダム」の名が与えられた。『機動戦士ガンダムSEED』(2002-2003)では「general unilateral neuro – link dispersive autonomic maneuver」の頭文字を取って「GUNDAM」とする設定があるが、劇中では正式に「ガンダム」と呼称されることはない。
そして、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』における「ガンダム」とは劇中の技術である「GUND-ARM」を用いたMSの名称であるようだ。「GUND」とは古ノルド語で「精霊」を意味し、その「ARM」即ち武装を持つ機体ということだ。
「PROLOGUE」を観れば分かる通り、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』におけるガンダムはこれまでのガンダム作品でお馴染みだった「ビット」や「ファンネル」に類する精神感応式の遠隔攻撃兵器を使用していた。つまり、従来のガンダム作品においては特殊兵装扱いであった「ファンネル」のような遠隔攻撃兵器がむしろデフォルトであり、ガンダムとはそれを持つ機体として定義されているということだ。
しかし、それを扱う為には肉体を機体と同期させるような過剰な負荷が掛かるらしい。また、当然ながら劇中で敵MS「ベギルベウ」が見せたようなそれに対抗するシステムも開発されているらしい。「PROLOGUE」には『機動戦士ガンダムW』(1995-1996)に登場したトレーズ・クシュリナーダのように「戦争における唯一の倫理」としての”生身の殺し合い”を標榜する大人のキャラクターも登場した。
ガンダムシリーズの勘所とも言うべきハードなSF設定やドラマを動かす「思想」は『機動戦士ガンダム 水星の魔女』においてもふんだんに楽しめることが期待できる。「学園」を舞台としつつも、必ずしも明るく楽しい生活が待っているという訳でもなさそうな『機動戦士ガンダム 水星の魔女』。果たして成長したマーキュリーは何を守る為に戦うのだろうか? 10月の放送開始を楽しみに待とう。
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は2022年10月放送予定。
2022年3月末に発表された『水星の魔女』の詳細はこちらから。